前回からの続き。高速域のふらつき要因は色々と複合的な要因があると推察していますが、全てを一気にクリアできないため、まずはインチダウンされたタイヤを元のサイズに戻し、タイヤ銘柄もコンフォート寄りからスポーツ寄りのものに変更することにしました。
おそらくマッチするタイヤは・・・

アコードのキャラクターやフロントトーの規定値から考えると、やっぱりこのクルマはダルなタイヤではなくスポーツ傾向の強いタイヤのほうが向いていると考えます。MICHELINであれば、私が好んで履いているMICHELIN PRIMACY系統でも良いでしょうが、それより上位のPILOT SPORT系統のほうがマッチすると踏みます。
が、高い。1本2.5万円オーバー。今年は社用車1号F60で贅沢に新品PRIMACY 5を購入したこともあり、これ以上クルマ関連経費を使いたくないなぁ・・・というのが本音。泣く泣くあきらめました。
PRIMACY 5に至っては更に高い・・・(笑)型落ちのPRIMACY 4+という手もありますが…。
再びアジアンタイヤを投入だ

そこでMICHELIN製中古タイヤを物色してみますが、もともと225/50R17が欧州車と一部の国産車しか履かないレアサイズのためなかなか良品が見つからず、あっても価格的魅力が薄い。だったら新品アジアンに行ってしまえ!と路線変更。
Hankook Ventus Prime4

CU2アコード導入当初に検討したのはHankook Ventus Prime4です。F60に装着していたVentus V12 evo2の印象がとても良かったため、次もHankookを買っても良いかな?と考えていました。

タイヤチョイス時に参考にする情報源のひとつ、ドイツAutoBild誌のサマータイヤテストにおいてHankook Ventus Prime4は『模範的』との評価。ライバルとなるMICHELIN PRIMACYやGOODYEAR EfficientGrip Performance2、ブリヂストン TURANZA T005など、各社のコンフォート系王道タイヤと肩を並べるスコアというのがとても興味深いところです。
それなのに、相変わらずバグってるとしか言いようにないほど低価格なのが最大の魅力。アジアン=安かろう悪かろうではないと知ってしまった以上、今回の希望条件にピッタリとハマっています。
KUMHO ECSTA PS71

しかし、VEURO VE304の印象が思いのほかハマらず…CU2アコードはスポーツ系タイヤのほうがマッチングが良いのでは?との仮説から別銘柄を検討することにしました。
HankookからはUHP系銘柄としてventus S1 evo3が発売されています。PILOT SPORT系統からの乗り換えでよく選ばれる銘柄ですが、残念ながら225/50R17は日本未導入で入手が難しいため断念。

そこで前述のAutoBildタイヤテストの別記事から、スポーツ系タイヤのスコアをチェックしてみます。その中で購入候補に浮上したのが購入したKUMHO ECSTA PS71です。
Hankookに次ぐ韓国タイヤメーカーのKUMHOは過去に横浜ゴムと技術提携を結び技術力を向上(※支配株主が変わったため現在は解消)現在は韓国カーメーカーだけでなく欧州カーメーカー各社にOE採用されるなど、少しずつシェアを伸ばす中堅大手タイヤメーカーです。日本での知名度はまだまだ。
ECSTAシリーズのフラッグシップモデルとして販売されているPS71は『プレミアムスポーツ』を謳うモデル。前述のAutoBildタイヤテストではMICHELIN PILOT SPORT4に肉薄するスコアを記録しています。ドライ・ウェットともにバランス良く、絶対的な性能は劣ってもそこそこ良いタイヤなのでは?という印象です。ちなみにこのタイヤ、一部界隈では『ジェネリックPILOT SPORT』と呼ばれているとかいないとか(笑
そして何よりの魅力は価格でしょう。最新のMICHELIN PILOT SPORT5が1本2.5万円前後であるのに対し、ECSTA PS71は1本あたり1万円と半額以下。当初検討していたHankook Ventus Prime4よりも安いため、仮にあれば失敗チョイスでもあきらめがつきます。
人生初・ECサイトからタイヤを買ってみる

さて、銘柄を決めたはいいものの・・・どこで買う問題に直面します。KUMHOタイヤはオートバックス系列で取扱いがあるようですが、特殊サイズということもあり店頭在庫は壊滅的。たまたま某販売店で見つけた在庫品は製造年月が少し古く躊躇ってしまうレベル。そこで今回はAmazonでタイヤ本体とグーネットピット取付クーポンを同時購入し、自宅近所の整備工場で取付してみました。
取付工賃は11,400円、脱着・組み替え・バランス調整が含まれており、廃タイヤ処分とバルブ交換は別途整備工場で支払いです。1本あたり2,850円という価格は持ち込み交換に比べると遙かにリーズナブルです。タイヤ送料も無料ですから、結果的にAmazon購入+サービス予約が最安でした。
アコードに純正ホイールを満載して整備工場へ。待つこと30分、新しい靴装着完了です!
ECSTA PS71の実力は?

初乗り(リム密着前の漏れ対策で空気圧多め)の印象は以下のとおり。
- ホイール重量アップも含め、動きに適度な重みが増した
- 走行音はやや大きめ(静かな部類ではない)
- ハンドリングはリニアな反応になり、かつ安定感アップ
街乗りですら『こりゃ狙いどおりの結果!』とニヤついてしまうものでした。
いちばんの効果は車両の動きに落ち着きが出たことです。街乗りレベルですら明確な違いを体感できるレベルで、ようやくスポーティセダンらしい挙動になりました。反作用として、重量増に伴いバネ下でバタつく印象が増えたものの、乗り心地に悪影響をもたらすレベルではありませんでした。

また、交差点の右左折でも違いは大きく、動きはまったりからリニアに変化。タイヤを換えて気がついたのですが、前のセットはわずかに不自然なヤワさがあり、何となく『鈍』な印象がありました。コーナリングパワーの立ち上がりも唐突じゃないがリニアとは言えない微妙なラインだったようです。
走りやすさでいえば断然今のセットに軍配。空気圧が高めに設定されていることを考慮しても、VEUROの操舵感よりPS71のほうが理想的です。もっとも、デメリットらしいものがほとんどなく強いて言えば走行時のノイズボリュームが少し増えたぐらいのもの。多少うるさくなることは覚悟していたので、あまり気にしていません。
ここから考えるに、やはりCU2アコードの足回りに16インチ×コンフォートタイヤの組み合わせはマッチングが悪かったと結論づけます。あとはタイヤの慣らしが終わり適正エアボリュームにした際の印象が重要ですが、ファーストインプレッションの時点で『悪くない』ので、けっこう良い感じに収まるはずでしょう。

なお、今回の個体は製造年月表記が0925=2025年3月頭とのこと。できたてホヤホヤのものだったようです。何となく得した気分です(笑)参考まで、UTQG表記は320/A/Aでした。F60に装着していたHankook Ventus V12 evo2が320/AA/Aでしたので、同じぐらい長持ち=当社基準で2年で使い切りなら御の字かな。
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