契約からおよそ1ヶ月、ついに5008がやってきました。5年連れ添ったF39 X2との別れは寂し・・・くはなくあっさり。でも長男6歳は今までの人生の大半にF39がいましたから、少し寂しがっていたのが印象的。既に代金支払も済んでいますので、来店から30分もかからずに納車完了でした。
なんて乗りやすいクルマなんだ・・・
鍵を受け取りディーラーを出発。乗ってすぐに『実に乗りやすいクルマだなぁ』と実感します。購入直前の試乗の際、私が後部座席で感じた印象そのまんまです。パワートレイン・ハンドリング・NVH関係すべてが穏やかながらもしっかりと芯があるようにに感じたのですが、実際に運転してみると驚くほどに印象変わらず。この一致具合、けっこう珍しいかも?
久々のi-Cockpitは慣れが必要
PEUGEOT車の運転は5年ぶり。5008と同じEMP2プラットフォームを採用する308を代車で借りたとき以来です。案の定、独特な運転環境に頭の中が『???』となります。シートポジションを低めにセットし、ステアリングも低めにセット、メーター下部まで視認できる位置であることを確認して出発です。
10分ほど乗ったところでようやくこのクルマの本質がわかってきます。まず、全ての反応が穏やかで乗っていて不安に感じる動きがほとんどないことがわかります。最初こそ『こんなにステアリングが軽くて大丈夫か?』と思うのですが、独特な操作系と特有のリズム感に慣れた時に思ったのが『何て乗りやすいクルマなんだ!』という感覚でした。とにかくすべてが穏やかなのです。
穏やかその1:エンジン・パワートレイン
期待していたディーゼルエンジンの印象は『思ったよりも穏やか』でした。低回転域から強大なトルクを発揮し力強さが滲み出ているものと思いきや、出足はとてもマイルド。ただ、これはそういう印象を感じているだけで、実際にメーターを見てみると・・・アレ思ったよりもスピードに乗っている。気がついていないだけで、なかなかの加速能力を発揮しているのです。
お?なんだこの感覚は?と驚いたのですが、その理由はいくつか。まずエンジンが発する音・振動が適切に抑えられていることがひとつ。もうひとつは多段化されたATの恩恵でエンジン回転数が低く抑えられていることもありスピードを出している印象がないのです。出足を穏やかにしているのはエミッション関係の対策とも言われていますが、ちょっと前のディーゼル車とは明確に印象が異なります。
次に意識的にスピードを確認しながら運転をしてみると、これまた速度管理がとてもやりやすいのです。例えば10km/hを下回るスピードででゆっくり走るのも、制限速度まで一気に加速して流すのも容易にこなせます。アクセルの開度調整が適切で、変速もスムーズで適切なコントロールがされているからこそできるのでしょう。
穏やかその2:足回り・ハンドリング
期待していた乗り心地については、極めてコンフォートなものでした。強いて言えば、冷間一発目の乗り心地が少し渋いのですが、10~20分ほど乗り回しエンジン水温が適正値になる頃にはダンパーの動きが変化してきます。この頃にはスムーズに足が動くようになり、路面追従性が上がって凹凸の吸収も上手にこなしてくれ、実に穏やかな乗り心地になります。最初は『なんか、ぬるいかな・・・』と思いましたが、これに慣れてしまうと比較的乗り心地の良いF60ですら少しカタいなぁと感じてしまいます。
もうひとつ明確に良いと感じた点として、F39で走ると多大なワンダリングが発生していたルートを5008で走ってみると、同じ症状はほとんど発生せず実に気楽に走れます。タイヤの違いが最大の要因ですが、非ランフラットの18インチタイヤを履いたF60でもワンダリングが発生することを考えると、5008の足回り設計が良いのでしょう。あまり気を遣わなくてもまっすぐ走るのはドライバーのストレス蓄積も少なくて済みます。
ヨメ氏も『ハンドルの振られが無くなっただけでも乗り換えの意義あった!』とのこと。乗り心地の悪さは許容範囲もワンダリングはかなり困っていたようです。
Continental製のオールシーズンタイヤの印象は上々。ただ、少しだけロードノイズが目立つ印象があります。5シーズン目でそろそろ賞味期限切れでしょうから、次は非オールシーズンのコンフォート系に入れ替えましょう。Allureグレードが履いているMICHELIN Primacy 4が良さそうな気がします。
穏やかその3:シート
F39のMスポーツシートがやり過ぎであれば、こちらは至って普通です。普通と言っても、まともな姿勢でまともな時間乗っていられるという点での普通・・・ってそれすら出来ないシートも多いので、言い換えれば『とても良い』のかもしれません。
シートは電動調整式でランバーサポートも装備。座面やシートバックの形状は至って適切で、骨盤を立てて座る姿勢が難なく取れ、それを持続して座るのも容易です。クッションは丁度良いと思えるカタさで長時間乗っても疲れにくいもの。やり過ぎ感が凄かったF39のシートは終始身体が落ち着かない仕上げでしたが、こちらはシートからも穏やかさを感じられます。
早速、フランス車の洗礼が・・・
と、車両の全体に渡って好印象なのは新しいクルマだから・・・という気持ちの影響があるにせよ、尖ったキャラクターのF39に対し全体的に適切な穏やかさを持つ5008のキャラクターの方が今の私たちファミリーにマッチしているのは間違いありません。『穏やかが故に丁寧な運転を構築して行こうと思える』とはヨメ氏談。まさにそのとおりでナイスコメント。大いに同感です。これから何年の付き合いになるかはわかりませんが、ファミリーカーとしてこれ以上の選択肢は当分現れる気がしませんので・・・今度こそ長いお付き合いになりそうな予感。
と、ひとまず『イイ買い物したなぁ~』なんて悦に浸りながら初ドライブを楽しんでいた矢先、予想だにしないことが発生します。
吸気温度センサーの不調…?
さっそくエンジンチェックランプが点灯です(笑)
おいおいフランス車、納車から1時間ちょっとで点灯とは話題に事欠かないクルマですね・・・。エラー詳細が表示されないので何が悪いのかはオンボードで判別不可能なのがちょっと不親切。納車直後ですからディーラーに引き返してチェックしてもらうが一番なのですが、既に営業時間終了。性能制限はされておらず、音・振動などの明らかな不調症状が起きていなかったためペースを落としてそのまま帰宅しました。
帰宅後、BMWのコーディング用に所有しているVgate iCarProをOBD接続に、iPhoneにインストールしてあるOBD診断Appでエラーログを確認します。その結果、吸気温度センサーの異常コード(P0098)が出ていました。・・・誤作動でしょうかね?念のため、自身でエラーログは消去せずチェックランプ点灯状態のままディーラーへ入庫しましょう。
LH側リアドア内部から異音・・・?
もうひとつ納車直後から気になっているポイントもあります。特定周波数で車内のどこかからビリビリと大きな音量で異音が発生しているのです。多少のビビリ音ならスルーするところですが、明らかに音が大きく後部座席に座っていた長男ですら『何か変な音がする・・・』と指摘するぐらいの音。ただし常時発生はしておらず、車体振動やエンジン駆動状態によって時たま共振するような状況です。
発生源特定のため、iPhoneにインストールしてあるノイズジェネレーターを用いて車両スピーカーから50Hz音を再生します。するとLH側リアドアの内張り内部から大きめの異音を確認。何かが触れてビリビリと音を発している様子です。ハーネスやコネクターが干渉しているのか、クリップが割れているのか・・・というような音。もしかして内張りの嵌まりが悪いのかと思いドンドンと叩いてみましたが、音の発生状況に変化なく鳴り続けています。
これもディーラーで診てもらいましょう。
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