昨年末に悲しい出来事がひとつ起きていました。
義母から譲り受けて長らく大事に扱ってきた社用車2号がついにご臨終。欧州車っぽい仕上げなのに整備性が良いポイントが好きで、普通ならまずやらない(=廃車にする要因になる)ダンパーやドライブシャフト交換などの重整備も施してきたのに…。けっこうショックがでかくて年末は体調を崩すほどでした・・・。
行き届かないメンテナンス

2022年導入時は8.2万kmだった走行距離は2024年末現在で13万キロ。車齢17歳の個体らしく、各部の劣化は確実に進行しています。特に下回りの錆発生は譲り受けた時点でもある程度発生しており、マフラーの錆や燃料ライン劣化が申し送りされていました。そのため、普段の運用は『乗りっぱなし御法度』で極力ダメージを拡大させないことが求められます。
しかし冬〜春シーズンが業務の最盛期で遠方顧客が多い当社は高速道路での長距離移動頻度が多く、凍結防止剤が大量に散布されたところを走り回るため、1日の外回り終了時はボディ全体が真っ白になります。下回りへの付着も多く、高圧スプレー洗車で念入りに付着物を洗い流さなければあっという間に錆だらけになります。

ところが、スタッフに任せっきりだった社用車2号は常に凍結防止剤がボディ全体に付着したまま。なるべく小まめに洗車するよう指示を出してもその放置っぷりはいっさい改善されず。その結果、スチールホイールは1シーズンで全体が錆まみれになる始末・・・。車両管理担当者を設置できるほどの規模じゃない小会社ですから、各々がきちんと手入れし大切に取り扱ってくれなきゃ困るのです。
ちなみにメンテナンスの行き届かない点は洗車に限らず、大量のレシートや弁当ガラなどのゴミ放置は序の口で、タイヤのエアはノーチェックで不足気味、ワイパー劣化もそのまんまという体たらく。たまに当該スタッフ以外がオーリスに乗る場面もあったのですが、あまりに汚いので乗らなくなってしまう始末。結局、定期的に私がオーリスを回収してメンテしていました。あれ、私、総務じゃなく・・・いちおう社長なんですけど…?(笑
8回目の車検を迎えて

そして昨年12月、いよいよ8回目の車検次期を迎えました。前回は期限ギリギリになりあわてて近所のガソリンスタンドに入庫でしたが、今回「も」期限ギリギリに動き出したため、自宅近くのオートバックスにて事前点検なしで作業依頼しました。ちなみにこのオートバックスは車検作業の様子を目の前で見られるスペースがあることが入庫先決定の要因だったりします(笑

前回はタイロッドエンド・前後ブレーキ周り・4WD機構用プロペラシャフトの交換など、それなりに金額がかかる整備を実施しています。それから2年後の今回はそこまで高いハードルはないだろう(強いて言えばバッテリー交換ぐらいか?)なんて思っていました。ちなみに車検入庫時点での総走行距離は13.6万km。前回が9.7万kmでしたから、2年で4万km弱乗った計算になります。
まぁ点検は順調に進むだろう・・・と高をくくりぼやぁ〜っとガラス越しにその作業を眺めていた矢先、メカニックのおじさま2人がオーリスをリフトアップした直後、苦い顔をしながら下回りを覗き込んでいます。『え、まさか…?』と思った次の瞬間、店内放送でピット呼び出し案内。そこで見せられたのは、

下回りが錆で腐っている光景でした・・・
え、まじかよ。
そして告げられた要整備ポイントは、
- Rrサスペンションメンバーに錆による穴・断裂(複数箇所)
- ブレーキシリンダスライドピン固着(4輪全て発生)
- Rr/LH側サスペンションスプリング折れ
- ラジエーターパイプ(ジョイント)劣化によるクーラント漏れ
というもの。ほとんどが錆による劣化じゃないか・・・。スプリングは錆が進行し端部がボッキリと欠損。それによりアッパーインシュレーターもぐちゃぐちゃ。ブレーキは4輪全てに固着が発生、極めつけはサスペンションメンバーに大穴が開き、断裂も発生しているというすさまじい状態。
もともとそんなに状態が良かったわけではありませんから、このスタッフが全面的に悪いとは言えません。それにしても劣化が一気に進んでいるのは確かで、もっともブレーキシリンダーが4輪すべて固着状態というのはあまり聞いたことがありません。
サスペンションメンバーの大穴は当然ながら車検不適合状態。週末入庫だったため、トヨタモビリティパーツへの部品照会も出来ないことから、後日修理可否を電話連絡いただくこととし、いったん分解箇所を元に戻し車両引き上げとなりました。ちなみに唯一の光明は車検作業中止となっても費用請求がされない点。事前見積無料を謳っていますので、その扱いにしてもらえたのでしょうか。
無念・・・新品部品は既に製造終了

思っていたよりも劣化が進んでいたことがわかったとして、部品交換で更なる延命を図るか、乗り換えをするのかの決断に迫られます。ただ、17年前のクルマですから、修理を選択しても新品パーツが手に入らない事態も考えられます。
何となく嫌な予感がしたので、引き上げ直後に該当部品番号を調べモノタロウで在庫検索をしてみると、その予感は的中。Rrサスペンションメンバーは『取扱終了』の表記じゃないか・・・。このパターンはメーカー製造終了・廃盤扱いのはず。翌日、入庫したオートバックスからの電話は予想通り『Rrサスペンションメンバーがメーカー製造終了、中古部品をリサーチしたが現状で見当たらず車検取得は難しい』というものでした。
・・・万事休す。
トドメ刺されちゃいました

早期の部品調達が不可能なため、期限までの車検取得はNG確定。あとは廃車にするか、状態の良い中古部品が出てくるまで待つかの2択となりました。
ボロいなりにも愛着持って扱っていた1台ですから、このまま廃車にするのは忍びないのが本音…。でも今後、他の純正パーツも順次廃盤になるでしょうから、なお維持の難易度が上がることは避けられません。迷うぐらいならいったん車検期限まで運用し→当面は駐車場でお休みしてもらうことにしました。
その決断の数日後、オーリスはこうなりました↓

はい、スタッフが自損事故です・・・・・・・

スタッフ曰く、積雪状態の直線路でスリップ?して路肩の雪山に特攻したとのこと。この事故が起きる数十分前、たまたま私が同じルートを先に走っていたことから、事故の報を受けてすぐに引き返し対応しました。
当日は積雪路面で多少雪がちらついていたものの、スリップして事故るシチュエーションではありません。居眠りなのかよそ見なのか、はたまた速度の出し過ぎなのか。真相は本人のみが知るところですが、まぁのらりくらりな報告しかされていません。不幸中の幸いだったのが、単独自損事故で運転者含め負傷者が発生せず、他人を巻き込むようなことにならなかったことだけはよかった。
オーリスはかろうじて自走可能ながらバンパーは修復不可能なほどに破損、LH側ヘッドライトはステーが折れ、インナーフェンダーも激しく変形、ボンネットも心なしか浮いている状態でした。修復不可能なレベルではないと思いますが、これらを中古部品で揃えるだけでも相当な金額になると判断。廃車確定です…。

事故から数日後、スタッフ自宅に停めていたオーリスを引き上げてきました。翌日に車検切れとなるのでこれが最後の公道走行です。もう少し乗っていたかったなぁ。そして私よりもこのクルマとの付き合いが長いヨメ氏は・・・静かに怒ってたな・・・。『もう少し大事に乗って欲しかった』ってキレてたなぁ。
Blogにあーだこーだ書き連ねるのはアレですけど、このスタッフからは引き上げのタイミングですらいっさいの詫びもなければ反省の色すら見えず。その一部始終を見ていたヨメ氏が静かにブチギレ。あいつ一切反省してないよって。私もさすがにカチンと来たわけですが、その日は言いたいセリフをグッと堪えました。日を改め、ミーティング時に厳重注意すると『クルマの維持管理は仕事の邪魔』とシラを切ったため、今後一切社用車の使用を認めないことにしました。
あのね、悪いけどそういう考え方の人と良い関係築けないし、良い仕事ができるとも思えない。会社の所有物であろうとなかろうと、そもそも『モノは大切に扱いましょう』って子供の頃に習わなかったのか。バカなのか。早くどっか行ってくれよ頼むから。

おっとヒートアップしてしまった。ボロボロに負傷したオーリスを社用車駐車場に停めて終了です。3月以降まとまった時間が取れたらナビ・オーディオなどを外し、廃車引き取り業者に引き取ってもらいます。想定していたよりもずっと早い別れになってしまいました。
3年弱、どうもありがとうオーリス。
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