真夏のデッドニング大作戦

オーリス
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いやぁ、暑い!北海道にも短い夏がやって来ました。今年は梅雨前線が北海道にかかるという異常気象。6月は雨が多めの日々でしたが7月に入り一気に高温に。そんな連日晴天で30度を超える暑さの中、何を思ったかオーリスのドアにデッドニングを施すというクルマバカの所業を…。

現状振り返り

改めて社用車3号オーリスのオーディオ周りについて。もともとは純正4スピーカー(Fr4個・Rrなし)にトヨタ純正OPのDVDナビが組み合わされた『音質とかそういう次元でやってません』仕様。それに対し、ナビをパイオニア製楽ナビに、前後スピーカーをパイオニア製カスタムフィットスピーカーに更新済み。スピーカーの取付に際してはパイオニア製インナーバッフルを用いて装着したことにより、純正状態に比べて遙かに良いレベルに仕上がりました。

社用車レベルではこれで十分満足なんですが、個人的探求として、さらにもうちょっと手を掛ける=デッドニングすることでどう変化が現れるかを体感したいなぁと考えデッドニングキットも購入しました。DIYデッドニングをやったのは20年ぐらい昔。当時をなんとなーく思い出しながら作業を進めてみます。

購入したデッドニングキットはこちら

Amazon限定
充実のセット

先日の記事でも触れましたが、今回購入したのはエーモン社製Amazon限定デッドニングキット。少し大きめの外箱は持つとズッシリ重さが。それもそのはず、ドア4枚分に十分足りる量の制振シートや吸音材、防音テープなどの部材の他、シートを切るためのロングはさみや圧着用ヘラ、果てには内張り剥がしまで同封されているという充実セットだから。各部材やツールは単体でも調達できますが、セット品のほうがおトクだったのでこちらをチョイス。

このキットとは別に、ブチルゴム除去用のクリーナーも購入。ブチルゴムに苦戦すると睨んで。

施工のようす

で、キットは早々に調達していたものの…ドアチェック交換を先にやらなければならなかったため、部品が揃うまで放置していました。で、ようやくドアチェックが調達できた(※別記事参照)ので同時に作業します。

デッドニングキットには細かい手順が記載された説明書が付属。かなり細かく手順や注意点が記載されているのでデッドニング素人でも作業に困ることはなく、基本的にその内容に沿って作業すればOK。具体的な作業手順は以下のとおり。

  1. ドア内張りを外す+スピーカーを外す
  2. 防水シート(ビニールシート)を除去し、残ったブチルゴムを除去する
  3. パネルの脱脂処理
  4. スピーカー背面に制振吸音材を貼付
  5. アウターパネル側に制振シートを貼付(ドアビーム部用・平面部用)+アルミテープを貼りシート端部を保護
  6. 制振シート上に吸音シートを貼付
  7. サービスホールの型取り→制振シートを切り抜き
  8. サービスホールを通る配線に防音テープを巻き付け
  9. サービスホールに制振シートを貼付し穴を塞ぐ
  10. スピーカーを元に戻し、低音を再生しインナーパネルの振動具合をチェック
  11. 振動が多い箇所にポイント制振材を貼付

やっぱり意外と手順が多いんだよなぁ…。結局、ドア1枚で3時間ぐらいかかります。

予想どおりブチルゴムの処理に時間が掛かるのが相変わらず面倒ですが、それ以外の工程も丁寧な施工をしていくとそれなりに時間がかかります。夏場に1日で4枚全部やるのはちょっとオススメできません(笑

黒い悪魔(ブチルゴム)をやっつける

ネジ3本でばらせるのでホントにラクです
防水シートの周りには憎き黒い悪魔が…

まず最初に実施するのは防水シートを除去とブチルゴムの残骸除去。個人的に一番面倒臭い工程はコレ。デッドニングDIY経験がある方ならわかるかと思いますが、ブチルゴムの扱いがとても厄介。粘着性が強く柔らかいブチルゴムは、綺麗に取り去るだけでも大変ですが服などの繊維につくとなかなか取れないので注意が必要です。

やっぱり1発で綺麗に取れず…

まずは防水シートを躊躇せず一気に剥がします。暖かい時期の作業だとブチルゴムが柔くなっているのでひと思いに剥がしきらないと余計に苦労することになります。寒い時期だとそこまで残さずにシートを剥がせるらしいですが…。で、案の定一気に綺麗に剥がすことはできず↑のようにゴムがインナーパネルに残ります。

付属のヘラをつかうと塊は取れるが伸びてしまう
布テープで何度もベタベタやったほうが取りやすい

まずはキットに付属しているヘラを試してみます。確かに大きな塊となったゴムを取るには良いのですが、↑のとおりゴムが平たく伸びてしまい余計に汚くなってしまいます。うーん。コレではダメだなぁ。そこで私は布テープを用いて除去する方法に方針転換。

これは段ボール梱包などに使う布テープを適宜カットし、ブチルゴムの粘着力をうまく活かしながら布テープ側にくっつけて取り去ってしまうという方法です。3cm程度の範囲に布テープを何度もペタペタすることでブチルゴムを回収していきます。一気にやろうとしてもうまくいきませんので、根気よくペタペタやることが重要です(笑)ある程度取れたら、布テープごと丸めて捨てるだけ。手もほとんど汚れないのでこの方法が一番良い気がします。

ペーパーウエスにクリーナーを垂らして…
拭くと思わず引くぐらいに取れる!これは凄い

その上でクリーナーを試してみます。ペーパーウエスに適量を垂らし拭いてみると…ビックリするほどスルスルと取れます。こりゃあ結構イイ感じ!クリーナー自体もケミカル臭ではなくオレンジオイルの香りなので使っていて頭がクラクラすることもありません。思った以上に良い製品でした。

ちなみに、ゴッソリ残ったブチルゴムでもクリーナーだけで除去可能か?と思い試してみましたが、さすがにそこまで落とすほどのパワーはありませんでした。

結果、1時間程度で綺麗に。ブチルゴムの除去が終わった後は、制振シート貼付の前準備としてアウター・インナー両方のパネルを綺麗にします。特にアウター側は普段雨水にさらされる箇所のため、砂汚れが付着しているのでしっかり綺麗にしましょう。シリコンオフスプレー(※キットには含まれていません)を用いて脱脂処理を行うのも忘れずに。

この段階で一度、パワーウィンドウが正しく作動するかチェックしておくと良いでしょう。シートが干渉して作動に引っかかりなどがあったときはこの段階で修正しておかないと後で困ります。

アウターパネル側の処理

ここからは付属説明書の指示どおりに作業。まずはアウターパネルから施工していきます。手始めにスピーカーホールの背面に制振吸音材を貼付します。そのあとはアウターパネル各所に制振シートを貼付していきます。

セットにはインパクトビーム用制振シートが各ドアに2枚セットされています。平面部分用は大きなシートを適宜カットして貼付していきます。制振シートは均等なサイズでカットし貼り付けるように指示されています。シートを貼り付けたあとは剥がれ防止&粘着剤のはみ出しを防ぐため、シートのエッジ部分に付属のアルミテープを貼付。

その上で、貼り付けた制振シートの上に吸音シートを貼り付けて終わりです。

インナーパネル側の処理

アウターパネル側が終わったら、インナーパネル側を施工です。付属しているサービスホール型取りシートを使って切り抜き型を作成。それに沿って制振シートをカットしていきます。

制振シートでサービスホールを塞ぐ前に、ドア開閉ケーブルなどサービスホールを出入りする配線・ケーブル類保護のためエッジが触れる部分に防音テープを巻き付けます。

サービスホールを塞いだら、あとは微調整。まずは付属の防音テープを内張りと干渉する部分やワイヤーハーネス出口などに貼付をして音漏れ防止を施し、スピーカーのフレーム部分にも防音テープをぐるりと1周貼り付けます。仕上げはオーディオからスイープ信号やスポット信号を再生し、ドアがビビる箇所にポイント制振材を貼付し完了です。

効果のほどは?

さて、気になる効果のほど。スピーカーの再生能力に関してはそれなりに向上を体感できますが、想像を超えるほどの効果はなかったかなぁ。インナーバッフルによる取付の段階でそれなりに制振能力が上がっていると思いますから、何もしていない状態から両方実施していれば相当に効果が感じられるかもしれません。サービスホールを塞ぐことで副作用として出てくる低音域がスカスカになるということがあるようですが、私の環境ではそこまで影響を強く感じることはありませんでした。

遮音性についても、気持ちよくなったかな?程度。ガラス周りから音は入ってきますし、オーリス自体がそこまで静かなクルマではないので…静音目的でやるのであれば、ドア以外の箇所にも遮音材を追加するなどもう少し本腰入れて施工する必要がありそうです。

副次的な変化としては、ドアがズッシリ重くなった点(笑)デッドニング作業に合わせてドアチェックを交換したことでドア開閉が重めになったのですが、それに加えてドア自体も重くなったことで…逆にドア開閉の力加減がさっぱりわからなくなり頭がバグり中…。

オーディオと遮音関係は突き詰めればまだまだ沼的要素がたくさんありますが、3号オーリスはあくまで仕事のアシ車ですから…これで十分です(いや、十分以上か笑)

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