オーリスがやってきた

オーリス
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昨年11月に『10分で購入を決めて』から早半年。ようやく義母にヤリスが納車され=我が社に初代トヨタ オーリスがやって来ました。15年目のご老体カーではありますが、人生初のトヨタ車所有+久々の国産車所有で少しだけ浮かれております(笑

さていきなりですが、今回納車された社用車3号には裏テーマとして『実験車』として活躍してもらおうと思っています。その真意としては、本当に国産車は『低コストで長らく所有できるのか?』という点、それから『輸入車よりもアフターパーツが豊富でアレコレと気軽に弄れるのは本当か?』という点を検証・実証していきたいと考えています。

オーリス納車に合わせて買い進めていたパーツ類のネタがたくさん控えているのですが、今回はまず社用車3号の現況について、色々とチェックしてみた結果をまとめてみます。

改めて、車両の状態

我が社に来るまで細かな状況を認識していなかったオーリス。事前に借りて乗ってみようと思えば借りられたんですが、『わざわざ借りてまでもなぁ・・・』なんて思っていたので(もっとも、借りて『あれ?』って思っても時既に遅し 笑)ようやく全容が明るみになります。

前オーナーである義母がかなり几帳面なこともあり、オーリス新車購入の見積書から当時のカタログに始まり、我が社に来る直前に実施したディーラー点検に至るまで全ての記録が残っておりました。ついでに言えば、某タイヤチェーン点でタイヤ交換がてらに実施した小作業まで全て網羅されている充実ぶり(ある意味すごい 笑)

それを読み解いていくと、基本的に購入後からずっとネッツディーラーにて推奨整備を施して来たことがわかります。オイルやブレーキフルード、Vベルト等の消耗品関係は走行距離にかかわらず定期的に交換されていたようですので、その辺はまぁ安心できる整備状況。

走行距離の増加ペースについては、納車直後は義父が仕事のアシとしても使っていたようでまぁそれなりのハイペースで距離が増加。3回目の車検時点で総走行距離58,000kmに達していましたが、以降は年間5,000km程度しか走っておらず、年式の割に距離が進んでいません。

で、距離がそこまで伸びていないからそこまで痛んでないだろう・・・と思いきや、実車をよーく観察してみると思っていたより『痛んでいる』という印象です。外装の凹み小傷はイイとして、やはり機関系の劣化が気になります。

燃料ラインからの漏れ

まず、懸念事項の「燃料ラインからの漏れ」については、結論から言えば経過観察が必要だけどすぐさま対処する必要はなさそうと判断。実は我が社に引き渡される直前に義母が(配慮してくれて)ディーラーで再点検+オイル交換をしてくれたようですが、やはり今回も同様の指摘があった模様。

で、「漏れ」というよりは「滲み」程度の状況であり、走っていてガソリンがダダ漏れする危機的状況ではないことがわかりました。とはいえ、ずっと放置しておいて良い訳ではありませんので、タイミングみて修理しようと思います。

足回りはそろそろリフレッシュしても良い頃か

Rr/LH
Fr/LH

それよりも気になるのが、足回りからのコトコト音。ディーラーからは「リアダンパーにオイル漏れの痕跡がある」というアドバイスがありましたが、そこではなく左前から聞こえてくるので別のダンパーが死んでいるような・・・。

で、改めて足回りのぞき込んでみると・・・Fr/LHにオイル漏れの痕跡が残っています。上の写真を撮る前に高圧洗車で下回りを念入りに洗ってしまったので痕跡が消えかけですが、スプリングシート下部には漏れ出たオイルに付着した土砂がまだ残っています。ディーラーで指摘されているRr/LHもやはり怪しい。というか、全体的にシャシーブラックの施工が雑な気がするけど(これはディーラー施工ではないようです)

オイル漏れの痕跡を綺麗に洗ってしまえば「車検には通る」でしょうが、これではオーリスご自慢の走行性能を体感することは不可能でしょう。で、早速パーツリストで調べてみると、

  • 48510-80335 ショック アブソーバASSY FR RH・・・18,900円+税
  • 48520-80109 ショック アブソーバASSY FR LH・・・18,900円+税
  • 48530-80446 ショック アブソーバASSY RR RH/LH・・・7,400円+税(×2)

うーん。意外と高い(笑)そういうときにはOE品を・・・と思うのですが、ヨーロッパ仕様には4WDがありませんし、そもそもダブルウィッシュボーンを奢るグレードが少ない(改めて調べてみるとほとんどトーションビームっぽいぞ)ため流用ができるかどうかも未知数。構造的に装着できないことはないと思うんだけど、いかがなんでしょうか。

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で、純正じゃなくても良いのであればKYBのアフター用純正形状ダンパーにするのも手かもしれません。NEW SR Specialに初代オーリスの4WD向けダンパーが用意されているようですが、4輪分すべて揃えると44,000円+税ぐらい。純正より安いですね。と、すると選択肢はコッチかな。心配なのが、初代オーリスの4WD用ダンパーですから、まだ流通在庫あるかどうか・・・。もしかしたらないかも。

エンジンの調子は・・・

写真ではわかりづらいですが結構エンジンルーム内がスカスカ。兄弟車ブレイドはV6エンジン搭載車あるから余裕があるのか。

もうひとつ、コレは他の個体と比べたいところではありますがアイドリング時にエンジンの振動がそれなりに車体に伝わってきます。当初はエンジンマウントがよろしくない?と思ったのですが、その後乗り続けていたところラフアイドリングを起こしていることがわかりました。信号待ちで止まっているとか500rpm〜700rpmあたりをうろうろ。500rpmまで落ちると、車体全体に伝わるほどのバイブレーションが。

調べてみると、1NZ-FE搭載車ではよくある『劣化』症状で、スロットルバルブが汚れてくると学習が働きラフアイドリング状態に陥るとあります。あーなんとなくそれっぽい。対処方法はインテークパイプを外してスロットルバルブを洗浄→学習リセットを実行すれば良いそう。これはそんなに手間がかからないので早々にやりましょう。もっとも、エンジンマウント自体も劣化していると思われますが、交換の手間はどれぐらいだろう?

確かに、これなら・・・

ネッツトヨタのメカニックさん、必要以上に疑ってスミマセンでした。確かにこのクルマ、それ相応に劣化してました。オイル漏れ起こしたダンパーはディーラー車検ならNG判定で要交換でしょうし、雑施工の重ね塗り+ボロボロと剥離したシャシーブラック施工で見るからに汚くなった下回りを見れば、そりゃあ『痛んでる』って説明になりますよね・・・。

って言いたくなるような状態。まぁクルマ趣味がない人が乗っていればこういう状態になるのが普通でしょうかね。8万キロという距離は、輸入車では『そろそろ重整備かな?』レベルで、天下のトヨタ車ならば『全然余裕です』レベルかと勝手に思っていたけど、そんなことはありませんでした。

アシ車適性はあるか?

当時はデカヴィッツと呼ばれていましたが、まぁ確かに似ている・・・

劣化はさておき、業務のアシとして、かつ長距離ランナーとしての適性はどうなのか?というポイント。結論から言えば、必要な整備さえしっかり行えばまだまだ行けるという感想。クルマそのもののデキとしては評判通り『トヨタもこんなん作るんだ〜』って感心する内容。1.8Lの上級モデルのほうがもっと力の入ったデキなんだろうなぁと思うのですが、1.5Lモデルでも同時期のカローラと比べれば良く出来ているという感想です。

まずパワートレイン関係。1.5L 1NZ-FEエンジンは我々のメインとなる高速道路移動に於いてはパワー・トルク感共に物足りなさを感じますが、街中での通常巡航であれば必要十分な性能は有しています。最高出力が105ps/6,000rpm、最大トルクは13.8kgm/4,200rpmというスペックは、1,330kgの車体を引っ張るには少しロースペック過ぎるかもしれません。そのため加速時に於いてはエンジンをぶん回す羽目になるため、いつものルートにおける平均燃費は15km/Lを超えることがなく、今までのアシだったR52にも劣るという状態はちょっと悲しい事実。

また、購入前から気になっていたCVTのフィーリングに関しては、前述のエンジンに対しての車体重量があるためか、ちょっとアクセルを踏み込むだけで4,000rpm前後で変速し続ける制御になっていてあまり好ましくありません。街中に於いては『丁寧にアクセルワークを行えば』低回転域からトルクを使って一定のギア比で走ろうとするのですが・・・。ちょっと期待外れ。

一方、ドライビングポジションやシートの作りに関してはヨーロッパ市場を意識したと銘打つだけあって、なかなか良好です。特にシートはサイズに余裕があり、骨盤を立てて深く腰掛けた姿勢をキープできる作り。クッションはトヨタ車の割にしっかりとしたものが奢られ、長時間乗っていても潰れがおきずしっかりしています。カローラとの最大の違いはここかもしれません。これは期待以上でした。

ハンドリングは全体的に軽め。アシストが強く操舵感が薄いのですが、高速域での直進時における座り感は良好なのが不思議(笑)全体的にまぁ悪くないかな?という印象です。峠道をハイペースでかっ飛ばしたときの印象は「もう少しクイックでも良いかな?」と思うところ。1.8Lモデルとステアリングギア比が異なりこちらは少し穏やかになっているようです。ちょっと残念なのが、Primacy 4に変えた良さがあまりステアリングを通じて伝わってこない点。確かにその直前まで履かせていたBSの低コロタイヤに比べるとハンドリングは自然に感じるのですが・・・。

で、前述のとおり足回りがくたびれているので乗り心地がどうこう…の状態ではないのですが、これでダンパーがしっかり機能していればなかなか良い感じにまとまっているんじゃないか?という想像がつきます。殊更な特徴を色濃く感じる部分は少ないですが、毎週長距離を乗り回すアシ車としては合格点と思っています。

延命措置か、それとも・・・

さて、肝心なポイントとしてこのクルマの車検有効期限は今年の12月まで。車齢的にはそろそろ廃車にしてもおかしくないところに突入しているわけですが、今後延命措置を施して維持していくのか、はたまた短期のアシとして終わらせるかの選択が迫られます。

燃料配管まわりの手入れと足回りのリフレッシュに際して、部品代と工賃を考慮すると10万円程度かかるかな?と考えています。それさえクリアすればもう少し乗り回すことは可能かと思います。社用車としては安全装備に不足(サイドエアバッグとVSCが装備されていない)はあるものの、それ以外はおおむね必要十分な素質があると思っていますので、ひとまず12月の車検時で廃車はありえないかなぁ。

(自分用備忘録)整備履歴

  • 2010年11月(初回車検)31,647 kmブレーキフルード交換、オイル交換
  • 2012年11月(2回目車検)47,347kmブレーキフルード交換、オイル交換、エアクリーナー交換、Vベルト交換、ウォーターポンプ交換(保証修理)
  • 2014年11月(3回目車検)58,358kmブレーキフルード交換、エンジンオイル交換、バッテリー交換
  • 2015年12月(定期点検)62,904km CVTフルード交換
  • 2016年2月(定期点検)63,296km オイル交換
  • 2016年12月(4回目車検)66,449km ブレーキフルード交換、エンジンオイル交換、エアクリーナー交換
  • 2016年12月 ※エアバッグリコール対応
  • 2018年11月(5回目車検)73,256km ブレーキフルード交換、エンジンオイル交換、Vベルト交換
  • 2018年12月 ※フューエルサクションプレートリコール対応
  • 2019年11月(定期点検)76,688km エンジンオイル交換
  • 2020年10月 バッテリー交換
  • 2020年12月(6回目車検)78,730km ブレーキフルード交換、エンジンオイル交換、デフオイル交換、LLC交換
  • 2021年11月(定期点検)80,992km エンジンオイル交換
  • 2022年5月 81,386km エンジンオイル交換

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