さて、我が家のX2は日本仕様で言えば『ほぼフルオプション』の状態ではありますが、本国仕様とはどれだけ違うのか?というのも気になっていたところ。納車までヒマだったので、イギリス仕様との差異を調べてみました。参考にしたのは↓以下のカタログより。
https://www.bmw.co.uk/content/dam/bmw/marketGB/bmw_co_uk/pdfs/price-lists/BMW_X2_PriceList.pdf装備関係の違い
同じxDrive20i MSportXでも標準装備はかなり異なります。大まかに言えば、英国の標準仕様に比較すると、安全装備が一部標準装備化されると共に、駐車サポート機能も全部盛りに。あとはライバルとなる車種の仕様に合わせ便利機能を標準装備化しているといった雰囲気。その分の価格上昇分はレザーシートの標準設定を止め、価格を合わせたというところでしょうか。私が調べた限りの差異については以下のとおりです。
- Mineral GrayとMisano Blueが未設定、その代わりMineral Whiteが追加。
- 日本仕様はマイクロヘキサゴンクロス/アルカンタラコンビネーションシートが標準だが、英国仕様はパーフォレーテッド・ダコタレザーが標準装備。
- ドライビングアシスト(非プラス)がオプション
- 大容量燃料タンクがオプション(※日本仕様では装備表記すらなし)
- パークアシスト、フロントPDC、コンフォートアクセス、自動防眩ドアミラー、ハイグロスシャドーラインエクステリア、ライトパッケージがオプション など
個人的には、Misano Blueの設定がないのはちょっと残念。ポリバケツみたいなこの綺麗な青はX2のキャラクターにマッチしていてなかなか良いと思うんですが・・・。
英国仕様では選択できるオプションコード
次に、オプションで選択できるものの違いを見ていきましょう。英国仕様では選択可能で、日本仕様で選択できないものは以下のとおりです。
- 223 Adaptive suspension
- 248 Steering wheel heating(※ZBC選択時のみ装備可能)
- 3MC Roof rails, High-gloss Shadowline
- 3AT Roof rails, Matt Aluminium
- 420 Sun protection glass
- 488 Lumbar support, front(※ZBC選択時のみ装備可能)
- 5AR Traffic Jam Assist(※5AT Driving Assistant Plusが必要)
- 674 Loudspeaker system – harman/kardon(ZMA / ZMM / ZMS / ZSX)
- 6CP Apple CarPlay® preparation
- 6NW Enhanced Bluetooth with wireless charging
- 6UN BMW Navigation system with 8.8″ screen
- 6UP BMW Navigation Plus(※ZBC選択時のみ装備可能)
- 6WD WiFi hotspot preparation
パッケージオプション
- ZMM M Sport X Plus Pack(25P・420・563・674のセット)
※25Pは20インチの717Mアロイで日本仕様にも存在、563ライトパッケージは標準装備 - ZBC Comfort Pack(248・459・488のセット)
※459 電動フロントシートは日本仕様にも存在 - ZBT Tech Pack(610・6NW・6UP・6WDのセット)
※610 ヘッドアップディスプレイは日本仕様にも存在
オプション設定から推測できること
日本仕様では設定のないオプションコードを並べてみると、おそらくは日本仕様での装着率が極めて低い、もしくは日本の顧客の趣味趣向に一致しないと想定されるものは、軒並み設定から外されていることがよく判ります。上記には記載していませんが、ヨーロッパでは一般的な牽引システム関係も日本では設定がありません。ただ、オミットされたものの中には、個人的には設定があればかなり欲しい!と思ってしまうオプションもあり、そこは残念でもあります。
例えば『248 ステアリングホイールヒーター』は、北海道のような冬が厳しい地域ではあると非常に重宝する装備だったりします。国産で装備されているクルマはまだまだ少数ですが、暖房が効かないコールドスタート直後は、シートヒーターとステアリングヒーターが備わっていれば相当な暖かさを感じることができます。
快適装備で付け加えると、『674 harman/kardon』の設定がないのも残念。しかし日本仕様には何故か『676 HiFiシステム』がパッケージオプションで存在。X2に用意されるオーディオの装備としては、松竹梅の『梅』と『竹』だけ選べる、という状況。どうせなら『松』が欲しかったんだけどなぁ。
ちなみに、それぞれのシステムごとにスピーカー装備数やアンプの仕様が大きく異なります。『松』のh/kについては、16個ものスピーカーが装備!MINIでは選べるのにこっちで選べないのは不思議でならない・・・。恐らくは価格面の部分でそうなったんだろうと推察。
前述のとおり、安全装備の標準化はかなり進んでいるはずなのですが、なぜか『5AR 渋滞アシストシステム』は未設定。同じく、『5AT Driving Assistant Plus』は日本でも設定がありますが、そのうち速度制限情報+追い越し禁止情報(=標識情報)表示機能も殺されています。これは他のBMWモデルでも同様のようですが、詳細不明。
ちなみにハードウェア的には日本仕様でも実現可能らしく(※わざざわ8TD Decodierung Speed Limit Infoというオプションコードが設定され機能が殺されている)一部コーディング取扱いショップでは機能ONを承っているようです。
なお、iDrive関係については、日本仕様のナビ本体が『609 Navigation System Professional』となっている一方、英国仕様は『6UNまたは6UP』と全く異なるオプションコードが。調べてみると、どうも全然違うHWが搭載されているそうです。それが故かどうかはわかりませんが、『6CP CarPlayプリパレーション』や『6WD WiFiスポットプリパレーション』の準備もなし。また、センターアームレスト部にワイヤレスチャージャーが設置できない(オプション設定すらない)のも残念ポイント。兄弟車のMINI Crossoverには用意があるのに何故なんでしょう??
仕様を絞らないと、売りづらくなるから?
MINIの豊富なオプション体系に慣れている身としては、パッケージOPが多く、個別設定できるオプションがごく一部しかないというのはちょっと残念ですが、恐らくは納期を短縮させる=装備の幅を抑え、即納車両を増やすためには致し方ないことなのでしょう。
そういえば、以前『Audiが欲しい!』と思ったことがあり、実際にディーラーへ足を運び認定中古車を物色したことがあるんですが、オプション設定がある高機能スピーカーや安全装備がことごとく装備されていないものばかり。で、セールス氏に『何で?』と聞いてみたら端的な答え。
『だって、それらを装備したら、上位モデルが買える価格になっちゃいますから』
・・・いや、確かにそうなんだけど、そういうことか?なんて思ってたら、BMWもそうだったという 笑
言い換えれば、MINIは仕様にこだわりまくればどこまでも高額になるクルマでもあるので、どちらがイイのかは何とも言えず・・・
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