納車直後から発生している謎のノイズ問題。発症から何度かディーラーに入庫し対処してもらっておりますが、早速結論。現時点では、色々と手を尽くしてもらいましたが『解決できない』というオチでした。前回の記事では『I-LEVELのアップデートで様子見』と言われたものの解決せずという内容でしたが、今回はその後の顛末を。
入庫2回目：ヘッドユニット交換
I-LEVELアップデートの次に実施されたのが、大物部品であるヘッドユニットの交換。ただし交換されるものは新品ではなくリビルド品ではあるものの、重要パーツの交換と相成りました。同時に、I-LEVELも最新版(19-11-534→19-11-538）に更新実施。交換作業は1日預けるだけでOKとのことだったので、土曜の朝にX2を預け、日曜午前には受け取りというスケジュールで実施されました。
結果ですが、当初伝えた不具合（エンジン始動前の大きなノイズ音発生）は収まっており、既に十分納得できる結果に。が、ディーラーからの回答は、
『改善はされたがまだノイズは出ている状況なので、追ってアンプを交換させて欲しい』
かなり本気です。確かに、ヘッドユニットよりかはアンプが怪しいよなぁ、とも思うので、この流れは想定内とも言えます。
入庫3回目：アンプ交換
前回の入庫段階で、交換しようとしているHIFIアンプが国内・本国共に在庫がないとのこと。年末年始を挟むこともあり、いったんX2は返却してもらい、年明け1月25日より再度預かりの上作業をすることに。
で、『アンプ交換すればもう完璧だろう！』と思っていたのですが…サービスからの報告は、
『アンプ変えましたが、症状が改善しません。一回全部バラして配線レベルからチェック掛けてみます！』
…とんでもなく、やる気だ！
入庫4回目：配線やり直し、ヘッドユニット再度交換
と、いうことで徹底的に調べ上げる格好に。配線までやり直すってことは、ほぼ内装全バラシレベルではないでしょうか。こちらとしてはそこまでキッチリと直す姿勢を示してくれるのは非常にありがたいことなのですが、一方でこの手のノイズは発生源を特定することが非常に難しく、意としないものが発生源だったりすることもよくあることなので…内心『うわぁ、長期戦突入か？？』と思ってしまったのが正直なところ。
結果、アースポイントの見直しから始まり、念のためにと再度ヘッドユニットを交換する、とかなり気合いの入った作業を行うと同時に、同仕様のX2や兄弟車のX1、その他、X3や更に上位モデルのHarman/Kardon、Bowers & Wilkins搭載車でもノイズは発生しているのかまで検証する徹底ぶり。そこまでやってもらえるのはありがたいけど…骨の折れる作業に違いありません。
結果は冒頭に書いたとおりですが、現状やれることは全てやり尽くしたということで、完全にノイズを消すことが出来ずにいったん納車という結果に。ちなみに同仕様のHIFIシステムを搭載したX2はディーラー側（もしかしたらメーカー側？）で調べた限り、全車に同様のノイズが発生していたそうですが、X1のHIFI仕様には発生していない車両もあったとのこと。さらに、標準オーディオ車では全く発生がない（確かに、代車で借りたX1は3台ともそのようなノイズ音は一切ない）という情報も教えて頂きました。ココから先はBMW JAPAN側でもお手上げとのことで、本国へ症状を伝えた上で対処を進めるとのことです。
結果に思うこと
ここまで読んで頂いた中で、皆様はどう思われたでしょうか？
まず個人的に声を大にして言いたいこととして、懇意にしているディーラーの姿勢が非常に素晴らしい！の1点。前述のとおり、ノイズ系トラブルは原因抽出が非常に難しく、根治に至ることが非常に稀なものと思いますが、時間は掛かれどここまでやる姿勢は今まで色々とお付き合いしてきたディーラー（※他ブランド含む）の中でも特筆したくなる位素晴らしい対応と思います。
また、毎週TELにて現状の進捗報告があったのですが、これが非常に素晴らしい。具体的には『この部品を交換してみましたが改善しないので、こっちの部品を交換してみます』『前回対処で症状は～に改善されたんですが、まだ完治ではないので今度はこっちを調べます』といった内容に加え、いつまでには回答・報告出来ると見込んでいる旨のスケジュール提示もしっかり。コレ、異業種含めてなかなか出来ることではありません。
ちなみに、この件についてはBMW JAPANが各ディーラーにそういう指導をしているからやっている、ということ『ではない』と思っています。『ではない』と、言い切るにはワケがありまして…。
話のネタ元は仕事でお付き合いのある、クライアントさんA氏の話。F15 X5を新車で購入した後、昨年5月にG31 5シリーズツーリングの最上位モデルを新車で購入、さらにはもう1台をとF82 M4まで購入したA氏、不運なことに、納車から半年ちょっとでまさかのエンジンブロー。入庫からエンジン交換に至るまで半年ほどの時間がかかり、ようやく今年に入りクルマが戻ってきた！と思ったのも束の間、今度はミッションからの異音とiDriveの不具合でまた入庫、という憂き目。2ヶ月おきに面談しているんですが、毎度、この話で小一時間盛り上がります。
で、折しも先日、我が家のX2も根治が難しそうな不具合を抱えていることを話のネタにし、ディーラーの対応についてアレコレと話しをしていたときに、一言、
『へぇ、毎週連絡来るのね。ウチはもう、2ヶ月近く、何の音沙汰もないけどね…』
恐るべしディーラー格差。X2の新車価格で倍以上の高級車を複数所有しているにもかかわらず、ディーラーによってはこんな扱いされるのね～なんて笑い話なオチなんですけど、冷静に考えればあり得ない話。まぁ、代車を提供している＝直す意思はあるってこととはいえ、2ヶ月も放置って…普通なら気が気じゃないぞ。
車体そのものの品質という点では、手放しで『素晴らしい！』とは言えるレベルではないBMWですが、クルマそのものより、やっぱりそのクルマ生活を支えるディーラーの善し悪しによって、そこそこ品質のクルマであっても、嫌な思い・不安を持たずにクルマ生活を送ることは十二分に可能です。結局、やっぱり最後は『ヒト対ヒト』の要素で決まるものですから、やっぱり良いディーラー選びは非常に重要だなあと再認識させられる結果に思います。
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