予告のとおりですが、JCWを失って半年。やっぱりMINIを諦めきれないことに気がつきましたので、いきなり増車計画を敢行することにしました。これが叶えば4台目のMINI。もはや悟りの境地かと(違)
忘れられない初代モデルの味
さて、今まで、BMW製MINIを3台乗り継いできましたが、この3台の中で『最高のモデルはどれか?』と問われれば、間違いなく完成度が一番高いF56 JCWと答えますが、一方で『一番記憶に残るモデルは?』と問われると、MINI人生の入口だったR50 COOPERを思い出します。
記憶に残るR50を現代基準に当てはめてみれば、とんでもなく荒削りで、驚くほど故障が多く維持費が嵩むのですが、ゴーカートフィーリングを具現化?した乗り味や、全体的に漂う『ユルさ』は、もう現代基準のクルマでは味わえるものではありません。
以前の記事にもあるとおり、たった30万円の修理費を出し渋ってしまったがために売却してしまった訳ですが、これほどに手放したことを後悔するクルマは人生二度とない気がし。と、いうことで4台目のMINIとして、2020年に初代MINIを買う!というぶっ飛んだプランを敢行します。
簡単に初代モデルを振り返る
さて、初代BMW MINIと言えば、2代目・3代目ほどバリエーションが存在せず、3ドアハッチバックとコンバーチブルの2バリエーション、グレードもONE/COOPER/COOPER Sの3つしかありません。
日本では2002年に発売された初代モデルですが、記憶を改めて辿るとこんな時系列でした。
- 2001年10月:日本デビュー(ただしデリバリーは2002年3月より)当初は3ドアのONE/COOPERのみ発売。同時期の東京モーターショーでCOOPER Sが世界初公開。
- 2002年3月:COOPER Sが発売。ただしMTモデルのみ
- 2004年9月:モデルアップデート。同時にコンバーチブルモデルが発売。
- 2004年12月:COOPER Sに6速ATモデルが追加
- 2006年2月:新スタイルライン3種(SEVEN/PARKLANE/CHECKMATE)が追加
- 2006年12月:ハッチバック最終モデル(デザイナーズチョイス)発売
- 2007年2月:初代3ドアモデルが終了 ※コンバーチブルは継続販売
- 2007年5月:コンバーチブル最終モデル(SIDEWALK)が発売
- 2009年4月:初代コンバーチブルモデルが終了
初代モデルはおおよそ5年間のモデルライフ。その中での大きな動きとしては、2004年のモデルアップデート(以後:MU)+コンバチ追加と、COOPER SへのATモデル追加、そして2006年の新スタイル追加の2点があったかと思います。
特に印象深かったのが、デザインライン追加でしょうか。それまでは比較的ポップな色使いがウケていたMINIですが、PARKLANEモデルのシックな装いに市場が反応し、たちまち人気モデルになったことがその後のMINIブランドの進み方を決定づけたのでは?と思うところ。COOPER Sに6速ATモデルが用意されたことも相成り、後のR56やF56が『プレミアムコンパクトカー』というキャラクター付けになったスタートはココにあったと思います。
2020年版:初代MINIの選び方
話を戻して、初代BMW MINIの中古車探しの話。まず最重要ポイントとして挙げたいのが、グレードうんぬんよりも、2004年に実施されたMU以前の前期モデルか、それ以後の後期モデルかどうか、という点です。後期モデルはわかりやすい見た目のアップデートだけでなく、機構内部まで改良が施されており、発表当時、前期モデルに乗っていた私はそりゃあまぁ嫉妬した記憶しかございません(笑)
(1)前期モデルか、後期モデルか?
その当時のセルフ記述から、具体的かつ細かい変更点を拾い上げると、
- ONE/COOPER系 5速MTの換装(ミッドランド製→ゲトラグ製へ)※Sは元々ゲトラグ
- ONE/COOPER系 バンパー意匠の変更
- COOPER S エンジン出力の変更、ギア比見直し
- 全モデル ヘッドライト・テールライト意匠の変更
- 全モデル 内装の刷新(時計位置変更、シフトレバーとサイドブレーキ周りの内装形状変更、ドア内張形状の変更、ルームミラー大型化、インテリア照明の追加、メーターの変更などなど)
- エンジンキーの刷新
- 足回りのセッティングがマイルドに
- エンジン搭載方法(エンジンマウント)の変更
外観からは見えない箇所までしっかりと刷新されております。
それよりも重要なポイントとして、格段に信頼性が上がったのもこのMU後からのモデルと思います。例えば、前期型で不具合が頻発していたパワステポンプの冷却用ファンに対策が施されていたり、ラジエター冷却用ファンが突然ご臨終するといった不具合が対策されているところも要注目。初期型も新車付随の保証制度である程度部品交換されているとは言え、信頼度は後期型に分があります。
そこで、今回の狙いは『MU後モデル』に絞ることに。
(2)ボディ形状は?
3ドアか、コンバチか、という二択しか用意されていませんが、運動性能だけ求めるのであれば間違いなく3ドアモデルを選ぶべきでしょう。が、今回はあえて、屋根が開くコンバチを選択しようと思います。その理由としては、
どうせ結局趣味車なので、屋根開くほうがいいだろ!
という端的な理由(笑)というだけで片付けるのはちょっとアレなので…
ちょうど2年前、ドイツに視察旅行で訪れた際のこと。街中で見かけるクルマにコンバーチブルが多いことに気がつく。聞けばドイツ人は日光浴が大好きで、それが理由でオープンカーの人気が高いそうな。その証拠に、DriveNowというカーシェアリングサービスに供されているMINIにもコンバチ。日本じゃちょっとやそっとじゃ見られない様子。
まぁ確かに、ドイツの気候は日本と違い空気がカラッとしていますから、普段からオープン状態で使う分に全く問題ないもんね。で、常にオープンにして、清々しい気候の中颯爽と走り抜けるコンバチモデルを横目にしてうらやましいなぁ…って、よくよく考えたら北海道だって似たような気候じゃないか!
ってことで、人生で4台目のMINIは、人生はじめてのコンバーチブルにしてみて、暖かい時期に日光浴を楽しんでみようという魂胆です。
(3)グレードとミッションは?
コンバーチブルを選択するとしたら、グレードはCOOPERかCOOPER Sの二択になります。元R50 COOPERオーナーとしては、やっぱりスーパーチャージャー付きのCOOPER Sに対する憧れはかなりありましたが、単純に『速い』MINIは前回のF56 JCWで満喫しましたので、今回は速さよりも扱いやすさを重視し、再びCOOPERを探すことにしました。
一方でそれよりも重視したのが、ミッション。COOPERはCVTか5MT、COOPER Sは6速ATか6速MT。安楽ドライブなら自動変速モデルが良いのですが、当時よりあまり評判のよろしくないCVTはナシ。と、いうことで今回もMTモデルを狙いとすることにしました。
当然のことですが、MT仕様を探すとなるとタマ数はぐっと限られてきます。
(4)装備は?
最低限欲しいものとしては、
- キセノンヘッドライト搭載車
この1点に絞りました。理由としては、後付けが高額だから。ヘッドライトウォッシャーの後付けが大変という点も考慮しなければなりません。COOPERの場合、キセノンはオプション装備かつ高額だったため、標準のハロゲン仕様の個体も多数存在し、タマ探しも更に難航。
さらにさらに、もっと贅沢な。追加で装備されていたら良いものとしては、
- レザーシート
- シートヒーター
- 15インチ 7ホールアルミホイール装着車
- 純正ナビゲーション『非』装着車=センターメーターが標準またはクロノメーター
というところでしょうか。が、結論から言うと、これらを全てクリアしている個体はほぼ皆無。あればラッキーぐらいのところで探してみることにしました。
相場を調べてみる
さて、じゃあ実際に購入検討するとして、相場感はどんな感じ?と思い中古車情報サイトを調べてみました。初代コンバーチブルの中心相場はおおよそ60万〜70万円といったところ。走行距離は2万キロ程度しか走っていないものもいれば、10万キロ突破のモデルも多数。
そしてやはり、人気が高いCOOPER SのATモデルは総じて高値傾向にあり、100万円を超える個体もちらほら。既に15年前のモデルにもかかわらずここまでのプライスがつけられるのはかなり驚異的ではないでしょうか。故に、激安なタマもあまりなく、ましてやMT仕様なんて選ぼうとしているので…選べる台数は限りなく少ないという。
なーんて思っていたら、近場で条件に近い個体が出現。それについては次回。
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