懐かしのクルマに乗ってみて

MINI F60
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F60定期点検は半日作業スケジュールでしたので、その待ち時間に代車をお借りできることに。前回のほぼ新車なF55 COOPERでしたが、今回の代車はR60 CROSSOVER COOPER S ALL4でした。R60は過去に所有していた1台。もう2度と乗ることはないだろうと思っていましたが、改めて今乗るとどう感じるでしょうか。

今回の個体は同じグレードですが、私が所有していたものより年式が古く、R60デビュー直後の2011年9月製造モデルでした。もう発売から12年も経過しているんですね。

憧れて購入したのに・・・わずか3年で売却してしまったR60

※資料画像 R60の商談をスタートしたときに撮影した1台。仕様変更前の在庫車でバーゲンプライスでした

思い返せば、R60を所有していたのはわずか3年弱。アコードワゴンを実家に譲ると同時に新車購入しました。購入に当たっては以前所有していたR50の流れを汲むR56やステーションワゴンに近いR55を検討しましたが、完全新規の4ドアモデルでAWD仕様があるR60が長く乗れる1台になるはずと思ってチョイス。

COOPER ALL4を買うつもりがCOOPER S ALL4へ

デビュー当初、ALL4仕様はCOOPER SとJCW限定。それ以下のグレードはFFのみ設定でしたが、2013年9月にCOOPER ALL4が追加されます。COOPER S比で53万円も安いためそちらが本命だったのですが・・・最終的にはCOOPER S ALL4を購入しました。

その要因はいくつか。まず第一に、AWD化による重量増に対してエンジンパワーが物足りなかった点です。R56系モデルはCOOPER SとJCWがターボ過給、それ以外は自然吸気のエンジンが搭載されていましたが、R60 COOPER ALL4のAT仕様のみひっそりとターボエンジンを搭載しています。重量増に伴う動力性能の低下を補うためのターボ搭載と思いますが、それでもCOOPER Sの動力性能は魅力でした。

第二に、COOPERにオプションをあれこれ盛り込むと価格差があっという間に埋まってしまうというMINIならではの落とし穴。そして第三に、長く乗るつもりだったので後々「やっぱりCOOPER Sのほうが・・・」と思いたくないなと思ったから。当初予算を完全にオーバーしましたが思い切って購入しました。

買ってすぐに感じた『物足りなさ』

※資料画像 納車直後にお祓い

しかし熟慮して買ったはずなのに・・・いざ所有した途端に『良さ』よりも『物足りなさ』を感じるようになります。MINIファミリーらしいキャラは健在なのですが、どことなくコレじゃない感が拭えません。特に思ったのが『なんか遅い』と感じることです。

その後の流れは当Blogの過去記事にまとめていますが、プライベート車にF39、社用車にF60を買ってるところに「とんでもない回り道」をしていることを体現しています・・・。

改めてR60はどうだったのか考えてみた

ウリのひとつだったセンターコンソール部のレール。最初は前後席を貫く4人乗り仕様がメインでした(後に5人乗りがメインに)

話を戻して、改めて乗ってみたR60は本当に買うに値しないMINIだったのかを検証してみます。今回代車としてお借りした個体は2011年9月製造のCOOPER S ALL4。R60の日本発売は2011年1月でしたので、初期の頃のモデルです。私が所有していた個体(2013年10月製造)とは一部仕様が異なり、パワーウィンドウスイッチがセンターコンソール部にあるモデルです。

小さいことはいいことだ

※資料画像 F56JCW納車時
R60 CPS ALL4F60 CPSE ALL4増差
全長(mm)4,1204,315+195
全幅(mm)1,7901,820+30
全高(mm)1,5501,595+45
ホイールベース(mm)2,5952,670+75
トランク容量(L)350450+100

改めてR60に乗ってみると、F60よりR60のサイズ感が私の感覚にマッチしているなぁと感じます。F60は大人4名が難なく乗れてトランク容量も十分以上なのですが、1人で乗るには少し大きすぎると感じます。参考にスペックを示してみました。R60は機械式立体駐車場にぎりぎり入庫できるサイズでしたが、F60は入庫不可。全長が伸び、全幅・全高・ホイールベースが少しずつサイズアップしただけですが、感覚的にはこちらのほうがひとまわり小さく感じます。

『物足りない』と感じたのはなぜか?

BMWとPSAグループ共同開発の「プリンス」エンジン搭載。R60は当初から後期型N18エンジンが搭載されています

所有当時に感じた『物足りない・普通』と感じたものの正体は何だったのでしょうか。7年ぶりに乗ってもやっぱり同じ『普通だなぁ』という印象でした。しかしその『普通』に対する捉え方は当時と今とは大きく違っていました。

R60 CPS ALL4F39 X2 xDriveF60 CPSE ALL4
エンジン型式N18B16AB48A20AB38A15A
エンジン種類直列4気筒DOHCターボ直列4気筒DOHCターボ直列4気筒DOHCターボ
+モーター
排気量(cc)1,5981,9981,498
最高出力(ps)190/5,800192/5,000136/4,400
(システム合計は224)
最大トルク(Nm)240/1,600-5,400280/1,350-4,600220/1,400-4,300
(システム合計は385)
トランスミッション6速AT8速AT6速AT
車両重量(kg)1,4601,6202,045
パワーウェイトレシオ7.687.139.12

COOPER S ALL4に搭載されている後期型プリンスエンジン(N18B16A)はスペック上そこまで遅くありません。というより、後継のB48A20Aと比較してもまぁまぁ対峙できるぐらいの能力。むしろ1.6Lでこのスペックですから未だにPSAグループでは現役選手なのも納得できます。ですが、所有当時はあまり俊敏さを意識できませんでした。この意識の本質は『遅く感じる』だけであって、実際は踏めば当然に速いのですが何故か遅く感じるのは何故だったのでしょうか。

それは後継モデルのF60、その兄弟車であるF39に乗ってみてようやく解決しました。要は、3ドアモデルのR50やR56よりもロングツーリング向き、もしくはよりドイツ車寄りに仕立てられていること=適度な重厚感がゆっくり感の正体で、あえてそういうキャラクターに仕立てられているということ。

電気モーターで後輪を駆動するSEやハイパワーエンジンを搭載するJCWですら『いきなり乱暴的に速い』という印象ではなく、踏めばとても速いと感じ、踏まなければゆったり走るクルマという印象があります。

コレと同じ乗り味を期待したのが間違っていましたね

言い換えれば・・・SUV車を買うタイミングが早すぎたんでしょうね。最初に所有したR50は足回りをハードに仕上げ、制動力の高いブレーキパッドを入れて・・・とローパワーながらかっ飛ばせる仕様にしていました。その感覚のままR60に乗れば物足りなく感じるは当たり前。同じMINIブランドでも3ドアハッチとSUVの中身は大きく違うということをわかっていませんでした。

あれから7年、気力も体力も視力も弱まり、昔のように四六時中かっ飛ばすことが少なくなった今になってようやくR60の『普通』なキャラクターがこのクルマの良さだと気がつかされました。

さすがにこれだけは時代遅れなインフォテインメント関係

プレス画像を拝借

乗り味の良さを再認識したところで、やはり時代を感じさせられるのは内外装の仕上がりです。

今やSUVが世の中のスタンダードとなりましたが、R60が登場した2011年当時はSUV発展期。それまで主流だったクロカン風のモデルに加え、より乗用車ライクな意匠を施したモデルが登場してきた頃合いでした。MINIブランド初のSUVモデルも、内外装の造形をハッチバックモデルを発展させたような仕立て。MINIのアイコンとなったセンターメーターや円をモチーフとしたパネル、トグルスイッチなどのイメージをそのまま引継ぎつつ、車高の高いSUVに合わせた造形になっています。

その造形のお陰で12年経った今でも古くささはあまり感じないのですが、細部に目をやるとメーター無いのモノクロ液晶やCDスロット、ナビが装備されないセンターメーターに時代を感じてしまいます。

2DINナビを買う余裕がなかったのでパイオニア製ポータブルナビ+センターメーター加工の上スタンドを取付

特に時の流れを感じさせるのがナビ関係。R56系の本国仕様はセンターメーター内にナビゲーション画面を有したモデルが存在していましたが、日本仕様はモデルライフ通じて設定されませんでした。

変わり種として、モデルライフ後半に日本仕様でも選択可能となったMINI Visual Boost(ディスプレイオーディオ)にパイオニア製ナビを統合する仕様が設定されましたが、基本的にはダッシュボードにポータブルナビを装着するか、もしくは社外品の取付キットを用いてナビをインストールするしか方法がありません。その社外取り付けキットはCDスロットを移設+エアコン操作パネルを移設して1DIN・2DINナビを装着するものでしたが、DIYでの装着はハードルの高い代物で、どれも一筋縄ではいかない選択肢でした。

今回お借りした個体は潔くナビなし仕様!今やナビのないクルマのほうが少数派。運転中に何度も存在しないナビ画面へ視点を動かしては『あ、ナビないんだ・・・』と思い出す始末。ナビが当たり前になるとこういうときに困りますね。さらに純正オーディオはBluetooth非対応でUSBポートもなし。外部入力はAUXオンリーなところに時代を感じさせてくれます・・・。

もし今からR60に乗るのであれば、社外1DINサイズインストールキットとApple CarPlay対応の大画面ディスプレイオーディオの設置が正解に思います。今でもインストールキットは入手可能なのでしょうか?

今さらの後悔先に立たず

細かいことは書きませんが、まぁ骨董品でした・・・

そんなこんなで7年ぶりに乗った懐かしいR60は、未だに十分魅力のあるクルマでした。もし仮に、当時の私がこのクルマの素性をちゃんと理解ができていたとしたら・・・何台もクルマを買い替えることはしなかったでしょうね。ずいぶんオカネを使ってしまいました。。。まぁその分得られた経験値はそれなりにあったと思うので、ヨシとしましょう。

ちなみに代車はハンドリングが怪しい感触。メーターを見ると10万km近い総走行距離だったので足回りがヘタってるのかと思いきや、気になって観察してみるとタイヤが化石状態。☆マークありランフラット仕様のPirelli Cinturatoでしたが製造年月が・・・。

それを脳内変換して考えると、12年落ちのR60は思いの外丈夫かも。ウィークポイントは色々ありますがメンテナンスさえ怠らなければまだまだ現役で乗れる1台に思いました。

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