R52復活計画|マフラー音が勇ましい

MINI R52
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夏の終わりギリギリにソフトトップ修理が終わり、オープンカーを楽しめる時期がまだ少しだけ残っていたこともあり最近は社用車F60を放置してもっぱらR52で移動していました。去る9月末も延べ1,500kmの大移動を難なくこなしてくれ、気分は上々です。やっぱり屋根が開くクルマは良いですね。

と思ったのも束の間、次のトラブルが発生・・・。いつになったら平穏が訪れるんだ・・・?(笑

マフラー音が勇ましくなった?

そのトラブルは排気音の増大。アイドリング状態からずいぶんと勇ましいサウンド。それに加え、金属の共鳴音らしきものも発生しています。気づいた当初はオープンにする機会が増えたからそう感じるんだろうと『気のせい』にしてやり過ごそうとしましたが・・・日に日にやり過ごすことができない音量に。遠出が多い仕事柄、深夜や早朝にクルマを動かすことも多く、隣近所への迷惑も考慮しないといけません。

決定打はこの状態で地方のクライアント宅訪問時、出迎えのクライアント様から

クライアント
クライアント

どこの族車が来たかと思ったよ(笑
こりゃ流石にアウトだな!

というツッコミを頂戴しました(笑)やっぱりうるさいですよね。と、いうことで現実逃避は止めてしっかりと対処することに決定。もっともこの状態では車検に通らない可能性もあるわけで。

薄々やり過ごしてきたけどこれはもうダメですね

ボロボロすぎる 笑

以前から薄々気づいていましたが・・・原因は↑コレです。

マフラーが錆でボロボロ(笑)いよいよ寿命ですね・・・。購入直後からサビが目立つ状態ではありましたが、融雪剤がビッチリ撒かれる冬場も乗る機会があったので、劣化が進行してしまったんでしょう。補修でどうにかなるレベルを通り越していますので、交換一択です。

考えられる選択肢は4つ。

  • 純正新品を購入して交換
  • 純正OEM品を購入して交換
  • 純正中古品を購入して交換
  • 中古社外品を購入して交換

このうち一番の驚きなのが、未だに純正品供給があること。もうだいぶ古いクルマですが、劣化が避けられないマフラーが供給されているところに良心を感じます。OEM品も存在しており安価に改善することも可能です。一方、純正中古マフラーも流通がありますが、状態はあまり良くないものが多めです。

これを期に純正以外のマフラーに交換するのも選択肢のひとつ。社外新品も多少ありますが、過去に評判だったマフラーは販売終了となっているものが多いため中古品一択の場合がほとんど。比較的どの個体も純正品より状態が良い(ちゃんと手入れされていた)ものが多いのはプラスポイントです。

純正のマフラーエンドが好き

ちょっと小話。

どうせ交換するなら小気味よいサウンドのするマフラーにしたい!と心が躍る一方、純正のマフラーエンド形状が気に入っているので迷うところ。マフラー自体は普通の構造ですが、エンドは『どこかで見たことがあるような形状』をしています。この形状については面白いエピソードがあります。

The True Story Behind the MINI's Exhaust Tip - MotoringFile
“As many of you probably know there's an interesting story behind the MINI's exhaust tip and why it looks like it does. ...

初代BMW MINIのデザイナーであるFrank Stephensonが語ったバドワイザー缶の逸話です。初めてこの話を知ったときには『ジョークか?』と思いましたが、実物をまじまじと見つめてみるとそれにしか見えません。偶然の産物なんでしょうが、目を惹くデザイン要素だと思いますしよく思いついたなぁと感心しきり。これが故に、安易に社外品に換えたくないなぁと思ってしまうポイントです。

ちなみに本来のマフラーエンドはこんな形状。ONEグレードはマフラーカッターが装備されていないのです。

せっかくなのでグレードアップしたマフラーを

マフラーといえばF56 JCWのマフラーは良かったなぁ 笑

ユルい造りのR52はノーマル然とした状態で乗ろうと思っていましたが、いざマフラーを交換しないといけないと思うと・・・やっぱり血が騒ぎます(笑)マフラー交換だけでパワーアップを実感することはなかなか難しいのですが、どうせならオープン時に「おっ」と思えるぐらいの音量のものをチョイスしたいところです。

社外品は数多く存在しますが、その中でも選びたいのは『評判がよく』『造りがしっかりしている』もの。そうなると候補はふたつに絞られます。

R50乗りは誰もが注目したSACLAMマフラー

まずはコレ。SACLAMマフラーです。R50世代が新車販売されていた当時、多くのオーナーから注目を集めていたマフラーです。サウンドに拘りつつ規制適合するために何度も試作を繰り返し開発されたこのマフラーは有名な存在でした。テールエンドの形状が独特なのも特徴で、遠目からでもSACLAMマフラーと判別できます。

2023年現在、R50用は既に販売終了(※R53用はまだ販売されているようです)となっています。そのため手に入れるとしたら中古品しかありません。MU前とMU後でマフラーエンドの構造が違う(MU後モデルのほうが奥まっている??)ようなのでその辺を考慮しながら選ぶ必要がありそうです。

純正品質のJCWサウンドキット用マフラー

写真はCOOPER S用。テールエンド形状は一緒です。

もうひとつはメーカー純正アクセサリーパーツのJohn Coooper Worksマフラーです。R50向けJCWマフラーは2種類存在していますが、狙っているのは後期モデル(MUモデル)に併せて登場したJCW Sound Kitに設定されていたタイプです。

※エアロキットはキットに付属していません

参考までに、R50 COOPER向けのJCWキットは2種類存在しています。先に登場したのは、JCW Kitという名称でモデルアップデート前の個体へ展開されていました。専用シリンダーヘッド・スポーツエアクリーナー・スポーツマフラーにECUアップグレードがセットになっており、40万円弱のプライスタグでした。それなりに気合いの入った内容に思いますが、パワーが11psしか増えず・・・それであればCOOPER S買ったほうがよっぽど費用対効果が高かったはずで、売れ行きが悪かったのか早々にディスコン。

そこで後期モデル登場時新たにJCW Sound Kitが登場。エアフィルター(と専用ボックス)・スポーツマフラー・ECUアップグレードがセットになったもの。こちらは当時価格で14万円とかなりお安くなったため、それなりに装着車がいた印象に思います。なお、こちらはマフラーの単体販売もありました。

SACLAMと同じく、こちらも2023年現在は廃盤商品。中古品一択です。

チョイスしたのはコッチでした

色々と迷った結果、購入したのはJCW Sound Kitに付属するマフラーのほうにしました。写真で見る限り錆や腐食の様子が少なく、テールエンドに傷や凹みがないものがヤフオクに出品されていましたので、ほぼコレに即決でした。SACLAMマフラーも数点出品されていましたが、MU後に適合するものかどうかがわからなかったため適合がハッキリしているJCWを選択しました。

純正マフラーと同じく途中で分割できないもののため、梱包状態はどえらいことに。本体は安かったけど送料がけっこうかかるということをすっかり忘れていました・・・。

同時にガスケットも新調。純正OEM品をいつも利用するPalcaから購入しました。

DIYでは太刀打ちできず・・・

作業工程自体はそこまで複雑ではありません。車体底部に潜り込んで作業をする必要があるので、リジットラックの用意は必須。私の場合、リア側はハイリフトカーランプ、フロント側にウマを設置して持ち上げました。

まずは部品の取り外し作業。R52は下回りに補強用バーが追加されているのでまずはコレを外します。マフラー交換作業以外ではまず外すことのないパーツでしょう。本体や固定用ボルトには見た感じ錆の発生はなく簡単に外れるだろうと思ったのですが・・・これが全然外れない。

ワコーズのラスペネを吹いてみるもびくともせず、大半はトーチ型ガスバーナーでボルトを炙って外しましたが、それでも数本はバイスプライヤーを用いて力技で外しました。BMW整備マニュアルによればこのボルトは再利用不可とのこと。何本かはそのまま使っても問題がなさそうでしたが、念のため全て新品ボルトに交換しています。

クロス補強を外したらいよいよマフラー本体の取り外しです。しかし補強バーのボルトすら固着が目立つ状態でしたから、熱が入るエキマニ後部の接続フランジは想像以上にひどい状態。固着というレベルを通り越し、ナットとボルトが溶けて一体化したかのような見た目になっています。

ここまで来るとトーチバーナーや溶剤ではさっぱり太刀打ちできず。結局、DIY作業は諦め、近所の整備工場に依頼しました。ちなみにこんな状態になっている場合は溶接機で真っ赤になるまで過熱して取り外すのが定石のようです。それでも取り外しにはかなり手間がかかったとのこと・・・。

交換後の印象

整備工場に入庫翌日には装着完了。持ち込み取付は税込16,500円と予想外の出費でしたが、仕方ありません。

新マフラーの第一印象は『なんか随分出てるな・・・』というトンチンカンなもの(笑)心なしかマフラーエンドが出っ張り過ぎているように見えるのですがどうなんでしょう?比較対象がネット上にある画像しかなく、ちなみに来年の車検でも引っかからないかと些か不安です。あとで検証してみましょう。

肝心のサウンドについては、かなりジェントルな部類です。むしろ劣化したマフラーが相当に勇ましいサウンドを奏でていたので(笑)交換後のあまりのおとなしさに思わずF60 SEに乗っているかと錯覚したぐらい。想像していたサウンドよりずいぶんと静かでした。ちなみにマフラー単体だけでなくECUリプロまで含めたSound Kitであればサウンドや性能にもう少し変化を感じられるのかもしれませんが、現状では性能に大きな変化は感じられずです。これ、DIYでどうにかできないかなぁ・・・?

コメント

  1. HOPE より:

    あけましておめでとうございます。
    記事からはずいぶん時間がたっていますが一応正月ということで。

    マフラーいいですね。
    私のR52時代はマフラー交換は考えませんでした。というのもMTではなくCVTでしたので。なんとなく古い頭の考え方で「ATでマフラー交換しても・・」と感じてしまっていたもので。

    しかしバドワイザーのお話はすごいです。私も10年以上のMINI乗りなのですが、お恥ずかしいことにこの話は一度も聞いたことがありませんでした。おっしゃる通りこのエピソードがあると純正マフラーにちょっと愛着が生まれますね。

    現在の愛車R53も純正マフラーのままです。案外良い音なのとちょっと細めのサイズが控えめで気に入っていす。これからは”バドワイザー(2本)シェイプ”もお気に入りのチャームポイントとなりそうです。

    • アバター画像 Hokkai_K2O より:

      いつもありがとうございます。
      かなり返信が遅くなりましたが今年もよろしくお願い致します。

      R53のテールもバド缶のような見た目でしたね。R50系が現役世代だった頃、私の周りのCPSオーナーはマフラーを交換されている方のほうが多かったので、ノーマルのテールエンドはむしろレアだったかもしれません。
      心底、あの見た目のまま性能アップするマフラーが発売されれば絶対買うのになぁと思っていましたが・・・未だにそんな製品は見かけませんね(笑

      BEV化の流れを汲み、最近のBMW/MINIモデルはエンジン仕様であってもマフラーエンドを見せないモデルが増えてきました。時代の流れなんでしょうけど少し寂しいものです。

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