前輪駆動だからと敬遠するのはもったいない5008

PEUGEOT 5008
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業務多忙で4ヶ月ほど放置しておりました。ようやく繁忙期も終わりが見え始め少しずつ時間の余裕が出てきましたが…その間にクルマにまつわる出来事が山ほどあり、どれから取り上げればよいかと迷っております(笑

少しずつネタをまとめていきますが、まずは5008のことから。

5008で厳しい冬を生き抜く

前輪駆動車という不安要素を抱えつつ購入した5008。それから4ヶ月が経ち、積雪のピークシーズンである2月を迎えました。毎日通勤に使っているヨメ氏からは『スタックしたらどうしよう・・・』と不安の声が漏れ聞こえてきましたが、結果は今のところ一度もスタックしていません。

と、いっても・・・シーズン前半は例年になく積雪が少なく、1月末まではほぼドライ路面の状況が続いており5008にとっては好都合な日々でした。ところが2月以降は降雪が続きあっという間に例年並みの積雪深に。しっかり帳尻合わせです・・・。24時間ずっと降雪の日も続き、行き交う車両で踏み固められた路面はあっという間にオフロードさながらの様相に変化しました。

その積雪に輪を掛けるように2月末は気温が高い日が続きます。こうなると路面は走行車両が深い轍を作り、溶けかけた雪がシャーベット状になることで最悪な状況。スタックする車が続発の状況でした。

結論:心配ご無用だった

そんな過酷な環境下でも、5008は1度も牽引ロープの世話にならずに済みました。最初は騒いでいたヨメ氏も終盤は安心してきたのか、多少の悪路なら不安を口にしません。そんな5008の対ウィンター性能をざっくり評価すると、こんな感じ。

  • 発進:【普通】やっぱりちょっと厳しい
  • 悪路走行性:【優秀】足回りがよく仕事してくれている
  • 走行安定性:【良】車体自体はとても安定している

期待と不安の両方を持ちながら購入した1台でしたが、これなら合格です。

いちばん関心したのが、足回りの設えとボディのしっかり具合でしょう。特に前者は国産・輸入車問わずアレコレ乗り回してきた中ではベストと断言できるもの。大抵のクルマは車体が激しく揺さぶられ思わず『うわっ・・・』と声が出る路面シチュエーションであっても、5008はゆったりと揺すられる動きをしており、悪路を上手にいなしながら走ります。

特筆しておきたいのが、単にヤワくてフニャフニャの部類ではない点。とにかくよく足回りがスムーズに動いている印象はあれど、頼りなくグニャつくものではないのです。その印象はボディに関しても同様で、とても大きな箱型なのに、前述の悪路を走ってもボディや内装はミシリ音ひとつ立てません。

足回りの設えは高い接地感にも現れており、前述の悪路であっても車輪がしっかりと路面に押さえつけられている感覚があります。ステアリング剛性も高い印象で、これらの地味な作り込みの良さが結果的になかなかスタックしない要因につながっていると考えられます。

比較対象が違う気もしますが…過去にレンタカーで借りた国産5ナンバー3列シートミニバンで同じシチュエーションはすぐに音を上げ、ふらふらと頼りなく走ることしかできません。AWD仕様であっても安心感という点ではこちらのほうが遙かに優れています。

期待していたAdvanced Grip Controlはどうだった?

もうひとつ、どんな効果を実感できるか期待していたAdvanced Grip Controlについて。前輪駆動のネガを打ち消すほどの制御がされているのかが一番気になるポイントでした。ノーマル・スノー・マッド・サンドの4種類モードのうち、スノーモードの制御内容は以下のとおり。

  • エンジントルク性能を穏やかに
  • スロットルレスポンス制限
  • 2速発進を優先
  • シフトアップタイミングを早める
  • シフトダウン時のエンジンブレーキ抑制
  • 駆動輪のブレーキ制御

結果から言うと、あまり恩恵を感じられず。ノーマルモードのままでも十分に走れます。モード設定メモリーもなく、エンジン始動のたびに切り替えをしなければならず『操作を忘れてそのまま乗っている』ことがほとんどでした。シフトタイミングの変更など、乗っていて気がつくレベルの制御があるはずなのですが、正直あまり差を感じませんでした…。

AWDには敵わない?

いくら制御が良くても、やっぱりAWDには敵わないと思うのがスタートダッシュ時。駆動輪の空転を抑えグリップさせようと積極的にブレーキ制御をしている様子を感じ取れるものの、それでもやっぱり前に進めず『うーん、このシチュエーションは後ろから押して欲しい・・・』と思う瞬間がそれなりにあります。特に信号待ちでは周りのクルマがスタートしているのに自分だけゆっくり前に進むことになりますから、気になる人(=ヨメ氏)は少しストレスを感じるかもしれません。もっとも、発進さえできれば後は問題ないのですがね。

装着しているMICHELIN X-ICE SNOWは縦方向グリップがそれなりにありますが、ことゼロ発進時の食いつきはブリヂストンVRX系統のほうが上。前輪駆動車はそちらをを履かせたほうが安心かもしれません。

前輪駆動車だからと敬遠するにはもったいない!

と、いうことで…ウィンターシーズンも(私の感覚では)ほぼ不自由なく走れる5008はなかなかの良車と思います。特に夏場の道路環境に恵まれている北海道では、5008の良さを最大限発揮出来るシチュエーションも多く積極的に選んで良い案件と思っています。ただ、やっぱりAWD車と比べると少なからずネガティブ要素があるのも事実。万人に推奨できるものではないにせよ、そのネガを埋めてなお残るメリットのほうが多い1台に思います。

5008を選んだヨメ氏も相当満足し、もう当分クルマは買い換えなくて良いと豪語しております(笑)意外だったのが長男で、F39 X2を手放した直後は『アッチのほうが良かった』とつぶやいていたのが、今や『大きくて広くてコッチのほうが良い』との感想。今思えばC4 GRAND PICASSOよりもコッチで正解だったかなぁというところです。

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