ボロボロ状態で購入したR52が我が家に来て丸3年が経過。手持ち工具+自宅環境で実施可能な整備もそろそろ終盤に差し掛かりました。末永く乗っていくためには重整備も実施していかなくてはという状況に思いますが、1年前にリストアップした整備タスクはほとんど進んでいません。
今年も夏がやってきます。例年この時期は『今年こそ!』と鼻息荒くR52の整備計画を練る頃合い。ですが今年はなかなかその気になりません・・・。
走行ペースが大幅に減少した本当の理由は
一時期の社用車運用もオーリス増車により出番は減少し、ウィンターシーズン突入後は除雪時に動かす程度でほとんど乗らず。今年に入ってからもその状況は続き、雪解け後も月に1~2回だけ近距離を走らせる程度に。ほとんど乗らなくなった最大の要因は・・・昨年夏に発生したLH側リアウィンドウの窓落ちです。
記事に寄せられたコメントを参考に実施した強力吸盤での応急処置も限界があり、走行時の振動で徐々に窓が落ちます。頻繁に窓を引き上げる作業はかなり億劫で、窓の状態を気にしながら運転するのも、窓に吸盤がたくさんくっついた滑稽な見た目もひどく気落ちする要因。それが嫌で乗らなくなったというのが理由です。
DIYでできる修復作業
気を取り直して、まずはDIYでポン付け可能なものを検討してみます。
ソフトトップ交換・リアLHウィンドウレギュレーター交換
個人的モチベーション維持のためにもさっさとやりたいソフトトップとウィンドウレギュレーター交換作業は代替品準備済み。作業工程はかなり複雑で、英語機械翻訳した整備手順ではよくわからない部分があったため、日本語表記の整備手順書も入手しました。あとはまとまった作業時間の確保ができれば・・・と思っているんですけど、それが一番難しい・・・。
OE品が存在しないレギュレーターはけっこう高額な部品。安く仕上げたい人のために、故障原因の大半を占めるワイヤーや樹脂製ガイドがセットとなった社外リペアキットが販売されています。昨年のうちにリペアキットのほうを購入しましたが、その後、ヤフオクで動作確認済みのレギュレーターが出品されていたのでそちらも購入。ガラスに傷が入っていたのでちょうどよかった。
ヘッドライトユニット交換
昨年4月のユーザー車検時に指摘されたヘッドライトの光量不足。LEDヘッドライトの光量に慣れてしまったのか、夜間走行時は「とても暗い」と感じてしまいます。最大の要因はヘッドライトレンズの曇り。ケミカル研磨ではその場しのぎにしかならず、レンズのハードコート層のクラック除去やレンズ内側の曇り除去をしないといけません。
手っ取り早い対処法は新品ヘッドライトユニットを購入することですが、純正OE品でも左右セットで20万円弱という高額部品。そこで今回はリペア品を調達してみました。
購入したのはヤフオクに定期出品されているもの。スチーマーによる処理+内側クリーニングを行っており、表面だけ綺麗にしたものよりも遙かに透明度の高いレンズになっています。気になるのは分解作業(いわゆる『殻割り』作業)を行っているため水分の侵入が気になるところですが、落札率の高さと評価の良さを鑑みて大丈夫だろうと判断しました。
出品リストの中でいちばん廉価なものを購入。商品説明のとおりメッキ部に小傷などありますが、レンズは透明度が高く綺麗な状態。これで十分です。
ついでにロービームバルブもハイルーメンタイプのものに変更します。現在装着しているバルブは3,000lmですが、もう少し光量を稼ぐために4,000lmのものに変更してみます。LED化も検討しましたが、予算の都合で・・・(笑
トランクリッドグリップ交換
先日、球切れしたリアナンバーを交換するためレンズを外そうとしたものの、どう頑張っても外れません。おかしいな?と思いレンズをマイナスドライバーでむりやりこじ開けてみると・・・レンズがガッチリと両面テープで固定されているではありませんか。
外したレンズを観察すると純正品ではないものを両面テープで固定していた模様。バルブソケットもグニャリと曲がっている様子を見るに、適当に作業した感たっぷり。レンズ単体は1,000円程度で購入できますが、トランクリッド表面のメッキにも割れや凹みがあったのでリッドごと交換することにしました。
純正OE品も販売されていますが、ヤフオクで状態のよい中古品を購入しました。新品ではないので多少レンズが曇っていますが、これで十分です。
Aピラーカバー交換
以前から左右Aピラーのアウターカバーの浮きが発生していましたが、そんな中ふとAピラーに手をかけた際にピラーカバーがバキッと割れてしまいました。カバー自体が劣化しているんでしょうか。
クリップ交換のためにカバーを外そうとすると、劣化でカバーが割れてしまうことが多いとのこと。それならば状態のよい中古カバーを購入して取り付ける予定です。念のためクリップも新品交換。
フロントバンパー
格安オンボロR52は地味なポイントですら不完全な状態が目白押しなのが不思議。どうしてこんな箇所が?というところまで壊れていることが多く、それに気がつくと呆れるを通り越して笑ってしまいます。そんな破損箇所のひとつが、フロントバンパーのナンバープレートベースです。
ナンバーベースはバンパーにスクリューネジで固定する構造になっています。バンパー側のネジ穴が拡がってしまっており・・・大きめの衝撃があるとナンバープレートベースが外れてしまうという地味に困る不具合が発生中。通常走行レベルであれば大丈夫なものの、積雪した雪にアタックするといった大きめの衝撃を受けたときにはナンバーが外れます(笑
対処としてはバンパー側のネジ穴を修復するか、裏側からナットで止める方法などが考えられますが、ボンネットと同じくバンパーもクリア劣化が起きているので状態の良い中古バンパーを購入して交換することにします。希望するレベルのフロントバンパーがなかなか見つからず、ウォッチ継続中。
メッキパーツ(シフトノブ・グローブボックスオープナー)
インテリアのほうは、文字どおり「痛い」トラブルが発生中。メッキパーツが経年劣化で剥がれてしまい、鋭利なトゲのようになっている箇所が複数。特に劣化が目立つのが、シフトノブとグローブボックスのオープナー部です。
シフトノブは革張りとメッキ加飾の境目が剥がれ→シフト操作すると剥がれたメッキが手の平にブスリ。剥がれるようになってからは気をつけながら操作しますが、忘れて握ると痛い思いをすることがあります。
同様の事象がグローブボックスのオープナーでも発生中。指の内側が触れる部分がめくれており、こちらも刺さります。もっともこちらは構造的にも壊れており、開閉操作するたびにオープナーが外れかける状態。どちらも交換してしまいたいところ。
シフトノブは中古品も同様の劣化しているものが多いので新品交換が良さそう。そこまで高額ではないけど微妙なお値段。痛いの我慢するよりかはマシですが・・・。
グローブボックスについてはオープナー部単体の部品供給がありません。新品はけっこうなお値段のため中古品で探すことにします。ただし、後期モデルのオープナーはロックシリンダーが内蔵されている点が気になるポイント。シリンダーは交換可能ですが、整備書によると『ロックシリンダー交換時はキーを刺したまま』という手順が記載されています。交換しないのもひとつか?
フロアマット
これも購入時点からずっとそのままですが、フロアマットに穴が開いています(笑)見た目がショボいのは言わずもがなですが、マット自体も劣化でゴワゴワな状態。完全に寿命です。
純正新品はまだ供給があるようで、パンサーブラック・ベロア仕様であれば入手可能。社外品の選択肢もありますが、純正品の雰囲気が好きなのでヤフオクで状態のよい中古品を購入しました。ただ、購入したのはR50/53用。R52とは後部用マットの形状が異なるため運転席・助手席マットのみ交換しました。
リアエンブレム
「MINI」の部分が剥がれかけのリアエンブレムも交換したいパーツ。フロント側がボンネット交換により綺麗な状態になったので、リア側も綺麗にしておきたいところ。
手元に届いたエンブレムは裏面全体に配された両面テープでしっかり取り付ける構造。と、すると・・・塗装が劣化した状態で旧エンブレムを剥がそうとしたらクリア層を持って行かれる可能性があるということに気がつきます。綺麗にするつもりがより残念な見た目になってしまうかも。
と、いうことで新たに(恐らく正規品ではない)黒円形(MINI)部分のみ貼り替えられるステッカーを購入しました。新品エンブレムは、いつか全塗装するときまで取っておきます。
いよいよ重整備も実施しなくては・・・
次にある程度の分解整備が必要な整備を検討します。
低速時のステアリング異音
走行関連で今一番気がかりがステアリング周辺からの異音です。
駐車場の入出庫など、極低速域で大きくステアリングをロック近くまで切り込むとき、何かを捻るような音がしています。大きくステアリングを切ることがほとんどない通常走行時は発生しません。
音の感じから想像するに、ブッシュのようなゴム部品が擦れる音、もしくは潤滑切れした機構の音に聞こえます。走行には支障ないように思いますが、上記条件下では必ず音が発生するので早めに対処したほうが良いでしょう。
この手の異音の要因として真っ先に疑われるのが、Frストラットのアッパーマウント劣化。ただ、アッパーマウントは1年前にダンパー交換に併せて新調したばかり。1年で音が出るってのも考えにくいんだけど・・・。タイミングを見て足回りリフレッシュを依頼したプロショップに対処を依頼してみましょう。
ブレーキ周りの交換整備
「まだやってなかったのか!」と突っ込まれそうなのがブレーキ周りの整備。パッド残量こそ問題ないのですが、ローターの状態がよろしくない状態のまま乗り回しています。最近はジャダーも出てきているため、そろそろ交換しましょう。ローターの状態によっては同時にパッド交換も必要かもしれません。
OE品は各社から販売されており、廉価なものから高価なものまで選び放題。あまりに安いものはさすがに心許ないので、OE品の中でも名の知れたブランドの製品をチョイスしたいところです。問題は作業をどうするか。色々なパーツの中でも重要度の高い部位ですから、DIYでやるよりもプロに依頼したほうが良さそうなんですが・・・。作業工程自体はそこまで複雑ではないんですけどね。
シフトの動きが渋い
次に気になっているのがMTシフトの操作感。購入直後に発生していたシフト戻りの悪さが気になっています。半月以上放置したときは、シフト戻りが「鈍い」のではなく「ほとんど戻らない」ことも。
ミッション自体の不具合(ミッションケースの変形)も疑われるポイントのようですが、数日間乗り回すと多少戻りの悪さが改善されることから、シフトワイヤーリンケージ部の潤滑不足ではないかと思っています。
仮にシフトワイヤーを交換する場合、部品代は2本で3万円前後。交換作業はマフラーやセンタートンネル遮熱板の脱着などそれなりに大がかりなプロセスを経ることに。頑張ればDIYで対処出来そうですが、正直やりたくない内容。今後も気になる状態が続けば対処しましょう。
オイル・フルード漏れの対処はどうするか?
以前から度々気になっているオイル・フルード漏れも対処方針を決める頃合い。昨年の車検時に発見したパワステリザーバタンクとホースからのフルード滲み、オイルパンとミッション周辺のオイル滲みなど、経年車ならではの劣化が目立ってきています。
今のところ滴るようにオイルが漏れる症状は発生していませんが、精神衛生上さっさと直したいのが本音。DIY整備で対処していきたいという気持ちはありつつ、必要ツールと作業時間の確保が難しい時点で頓挫しています。カネ掛けてプロ依頼が正解と思うのですが・・・。
長く乗りたいと願うからには
と、本気になってやりたいことを突き詰めていったらまだまだたくさんのタスクが残っています。今年出来ることはそう多くはないと思いますが、可能な限り整備を進めていきたいところです。
販売台数の多さとOEパーツの充実度があるからこそ19年経った現在でも維持がしやすいのがR50系の特徴。しかし最近は円安が加速したことで純正パーツだけでなくOEパーツの価格も上昇傾向。以前は個人輸入もひとつの選択肢でしたが、価格優位性が少なくなってしまいました。
そんなこともあり、重要部品以外はヤフオクに出品されている中古品で対処しています。ただ、ドナーとなる個体も古いものが多いため、状態の良い人気パーツは争奪戦。いいものがあれば多少高くても思い切って購入する勢いも必要ですね。懐はどんどん冷え込む一方ですが・・・(笑
まぁ、楽しみながらやっていきましょうか!
コメント
以前乗っていたR52の話題は読んでいてとても楽しいです。
実は最近私のR53は足回りをリフレッシュしました。
ダンパー4本、Fロアアームブッシュ、Fアッパーマウント、F/Rスタビブッシュ、を交換しました。
やはり足回りは動きがガラッと変わるので楽しいですね。クルマが戻ってきてから急に走行距離が伸びました。
また同時に、例の分解してしまうクランクプーリーも交換。
こちらは恐らく一度も交換していないと想像して予防で実施した次第です。
20年経っていてもこういう整備がちゃんとできる部品がある。
ホントにR50系はありがたいです。