4月に車検整備を実施した社用車2号R52は新車から19年経過している割には快調。昨年直したソフトトップも安定して動作しておりようやく狙ったところにかなり近づいてきた一方、ご老体なこともあり新車から一度も整備されていないであろう箇所の劣化や故障も徐々に増えてきている印象を受けます。
6月に入り徐々に夏日が増えてきた北海道、エアコンに世話になる時期に差し掛かったときに2つの故障・不調に遭遇。今年の『大人の夏休み』はこれらの対処かなぁと思案中です。
『再び』動かなくなった低速電動ファン
まずはコレ。R50系定番故障の低速ファンの不動作です。クーラー動作が増えたと同時に高速ファンが頻繁に稼働するようになりました。『おや、もしかして・・・?』と思い低速ファンの動作確認を行ってみると、案の定動作しません。電動ファンのレジスターが寿命を迎えたようです。前回交換は4年前。耐久度はそんなもんか・・・。
前回と同じ対処か、それとも別の方法か?
電動ファンのレジスター交換に当たってはフロント周りをバラす必要があります。作業の難易度は高くないのですが、正直『面倒くさい』というのが本音。その上、どう考えても設置場所が悪く交換してもまた壊れるのが目に見える箇所でもあります。
その解決法として、電動ファン部にレジスターを設置せず移設する方法があります。この方法であればMU後モデルはフロント周りをバラさなくても対処ができるという利点があります。レジスター(抵抗)も数千円で調達可能ですから、配線加工が出来るのであればこっちを試したほうが良さそうなのです。
ただ、どうせやるなら電動ファンレジスター交換だけでなく、他の箇所の原状回復も実施することにしました。特に冷却系の部品は電動ファンレジスターと同じく熱の影響を受ける箇所ですから、そろそろアレコレ交換しておきたいところです。
どうせやるなら一気にやろう
と、いうことで冷却系パーツのうち電動ファンレジスター交換に付随して実施できそうなパーツをリサーチしてみました。
R50系の水回り整備については色々な意見がありますが、車両環境的には(ホントは)放置せず予防的にあれこれやっておいたほうが良いはず。過去の整備歴がわからない格安オンボロ中古R52の場合、もっと前にやっておくべき整備だったと思うのですが、まぁ長らく放置してました。ちなみに整備が悪いと冷却水経路にヘドロ状の汚れが蓄積するとのこと。我が家の個体はどうでしょうか。
電動ファンレジスター
まずは今回の本題となる電動ファンレジスター。今回も純正位置に交換設置する型のレジスターにしようと思います。コレも後に壊れるでしょうから、その時には配線バイパス+レジスター移設で対処することにします。
一般流通しているのはどこで製造されたかもわからない代物がほとんとですが、一部OEパーツメーカー製の信頼できそうなものも存在。耐久度が高いとの触れ込み(その代わり販売価格は一般流通品より高い)なのですが、残念ながら記事執筆タイミングでは品切れでした。
サーモスタット
ついでにやりたい作業の本丸はコレ、サーモスタットの交換です。比較的涼しく渋滞の少ない北海道ではオーバーヒートの兆候こそあまり起きていませんが、フロント周りをバラすのであれば一緒にやってしまいたい部位です。ちなみに以前R50に乗っていた際は新車から3年経たずしてサーモスタットが故障→オーバーヒートの経験をしています。
純正品もそこまで高くありませんが、今回はOE品をチョイス。開弁温度91℃で純正同等です。
サーモスタットハウジング
サーモスタット交換時によく一緒に交換されているのが、サーモスタットハウジングです。純正は樹脂製。ここから冷却水が漏れることがあるようなので、サーモスタット交換時に合わせて交換が推奨されているようです。OE品が多数流通しているのですが出所不明なものが多いうえ、個人的には付属するキャップが純正品と異なり無地になってしまうのが気になるポイント。ということで私は純正品を選びました。
ヒーター接続ピース
サーモスタットハウジング近くにあるヒーター接続ピースですが、コレが割れて冷却水漏れを起こしやすいと言われています。確かに素材が樹脂ですから・・・劣化しやすいのかもしれません。
使用素材を樹脂からアルミに変更した強化品がありましたので、今回はこちらを選択しました。価格は少しだけ高め。
ホース類(今回も様子見)
部品交換に合わせて脱着する接続ホース類の交換も検討事項。現状、目視で確認した限りはホース劣化による漏れの痕跡なし。純正ゴム部品は長持ちしないと思っていましたが、ホース類は長持ちのようです。予算の都合もあり今回は様子見にします。
クーラントはBMW純正の青いヤツを
実は車検時にLLCの濃度が少し足りないという指摘があり交換を奨められましたが、上記整備を検討していたので保留にしました。そもそも中古購入時から今に至るまで一度も交換していませんので、今回の整備に合わせて全交換します。BMW純正である必要性はありませんが、青色にしたかったという理由だけでコレです(笑
集合住宅住まい人間のツラい点
さて、冷却系作業に当たってのハードルとして、集合住宅住まいのため水を使うのが厳しいことが挙げられます。他の大抵の作業はほぼ全て出来るのですが、唯一水だけはどうにもならず。今まではケルヒャーのコードレスマルチクリーナーやじょうろを用いて何とかやってきましたが、今回はホースを用いて水を流したい工程があります。
そこで、力技です。洗濯機からホース栓を分岐させて家の中から取水します(笑)これ、管理会社に怒られるのかな・・・?
ちょっと気になるエアコン動作時のキーキー音
もうひとつ気になる事象も発生中。エアコン作動時にダッシュボード付近から高音のキーキー音が発生します。送風OFFにすると音がピタっと止むこと、音の発生源はセンターメーターの奥であることから考えると、ブロアモーターからの異音のセンが濃厚。ちなみにBMW謹製の整備マニュアルに収録されている異音のサンプルと全く同じ音がしています・・・。
ちなみにブロアモーターが故障するとエアコンから風が出ない・風量が安定しないなどの症状が発生するようですが今のところそういった兆候はありません。ただ音の感じから言うと、じきにモーターがダメになるんじゃないかという印象。
ブロアモーター自体はそこまで高額な部品ではないものの、交換に当たってはダッシュボード周りを全バラシする必要があります。また、年式によってコネクタが2ピンと4ピンのものがあるようなので、実際にどちらが着いているかはバラさないとわからないとのこと。工程自体の難易度は高くないようですが、まぁどう考えても面倒な作業ですね。。。今すぐ作業する予定はありませんが、状況見ながら判断でしょうか。
高価なAピラーシーリングを交換だ
以前記事で触れた室内すきま風の対策。ドアの閉まり具合も原因のひとつでしたが、一番の要因はフロントスクリーン後部シーリングの変形によるものでした。粘着テープで応急処置を施していますが症状は改善していません。ルーフを開閉しなければ問題ない(ルーフを閉めた直後はヒューヒューと音がするが、時間が経つと密着するのか音がしなくなる)のですが、せっかく開くようになったルーフを封印するのは何とも・・・。
ということで根治を目指して対処します。と言ってもシーリングを交換するだけです。新品価格は(恐らく)6ケタ万円するはずですから、中古良品で対処します。ありがたいことに、AピラーシーリングはR57と共通部品。であればR57の高年式車両から外したものであれば状態が良いであろうと推察。日本国内では見当たらずイギリスより中古品を個人輸入します。
ついでにクリップも必要になるのですが、たかがこんなのに何故この値段!と思うようなヤツ。以前交換したものは恐らくシーリング外す際に木っ端微塵に割れると思われます。
純正部品の高騰が目立つ・・・
話は変わってパーツ価格の件。稀に見る円安や原材料価格高騰の煽りを受け、パーツ価格がどんどん上昇しています。純正パーツであれば尚のこと値上がり幅が大きく、ちょっとした部品でもギョッとする値段になってしまいました。当然、純正パーツであっても少しでも安く調達したいと思って各ECサイトを巡っては最安値で買えるものを探していますが、そんな急激な値上がりと在庫を持たないショップの組み合わせによる弊害がちらほら。
今回のメンテでは純正サーモスタットハウジングを購入しました。なるべく安く調達したいので各ECサイトをくまなく探した結果、ヤフオクで安価出品を発見。他の出品よりも3割以上安い値段でしたが、1件目・2件目ともに入札・購入手続き後に先方都合でキャンセルとなりました。
これは推測ですが、在庫を持たずに純正パーツを大量出品している業者の中には、都度販売価格の見直しを行っていない業者がおり、注文(入札)が来てから仕入→発送時に原価割れになってしまうものについては欠品を理由にして一方的にキャンセルして対処していると思われます。ただ、一方的なキャンセルに関し、1件はひと言もメッセージもなし、もう1件は支払手続きと発送先連絡まで済ませた段階で『注文商品が完売のためキャンセルいたします』のひと言のみ(※代金は返金されています)
非在庫転売販売の商売方法にあれこれ言うつもりはありませんが、モラルはないのかね・・・と思ってしまいます。特に後者は個人情報も渡した後ですから良い気はしません。『それがネット通販だ、嫌なら高い金払ってディーラーで買え』と言われればその通りなんですけどね。なんだかなぁ。
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