U25 COUNTRYMANを試す【前篇】

MINI F60
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U25 COUNTRYMANが2024年3月にデビューし早1年が経過。ぼちぼち街中でも見かけるようになったものの、まだ見慣れた感がありません・・・。以前記事のとおり、新型発表イベントに参加したっきり興味がなく試乗すらしていませんでしたが、今回、F60のRrスプリング折れ修理時の代車としてU25 CONTRYMANを3日間お借りしたので、色々と試してみました。

車両の概要

  • 車名:MINI COUNTRYMAN(U25)
  • グレード:S ALL4 Classic TRIM
  • 製造年月:2025年 月
  • ボディカラー:ブレージングブルー×ホワイトルーフ
  • シート:ベスキンクロスコンビネーション ブラック×ブルー
  • 主なオプション:なし

今回の個体は完全な吊るしモデル。と言っても・・・もともとの装備がフル装備のような内容で、かつてのようにオプションを自分好みに選んで、という買い方はできなくなりました。

先代ではオプション設定だったアダプティブLEDヘッドライトやヘッドアップディスプレイ、アラームシステム、パワーテールゲート、ワイヤレスチャージングなど多数の装備が標準化されています。ずいぶん高級車になったもんですねぇ(棒読み

ちなみにこれ以上装備をグレードアップするとすれば、トリムレベルをFavoriteもしくはJCWを選択する・ホイールをグレードアップする方法と、私がイチオシするharman/kardon HiFiシステムや電動シート、プライバシーガラスが含まれたMパッケージを装備するぐらい。それらが不要であれば、吊るしで十分満足できると思います。

新しくなった内外装

デビューから1年経過すれば多少は目に馴染むだろう・・・と思っていましたが、未だにこのスタイルには違和感を持ち続けています。その理由は簡単で、MINIという名称からかけ離れ過ぎていると断言できるほどに大型化されたボディサイズに他なりません。デザインこそ歴代MINIの譜系を踏んでいると思うも、皆が求めているのはこういうことなのか?と思ってしまいます。

やっぱりデカいボディサイズ

分厚いフロントフェイス
ホイールベースはほぼ変わらず、リアオーバーハングが伸びています
プレスリリースにあった3台横並び写真。やはり何かデカイ…
U25 S ALL4F60 SE ALL4R60 CPS ALL4
全長(mm)4,4454,3154,120
全幅(mm)1,8451,8201,790
全高(mm)1,6601,5951,550
ホイールベース(mm)2,6902,6702,595
車両重量(kg)1,6401,7701,440

F60が登場した時ですら『デカくなったなぁ』と思ったものですが、U25はさらにデカくなりました。意外にも全幅とホイールベースはそこまで伸びていないのですが、全長・全高は大幅に増加しました。サイズアップの判断は色々な要因が絡み合った結果でしょうが、やっぱりさすがに大きすぎるなぁという印象です。

特にフロントフェイスはスクエアな印象が強くなった結果、縦方向に分厚くなりました。ボンネット先端の位置は今までよりも遙かに高く、迫力のあるフェイスになった反面デカさをより強調するものになりました。好みかどうかで言えば、好きじゃないな。

トレンドに沿った?ライト類

旧型と異なり分割されたDRLはシステムONで順番に点灯
リアのユニオンジャックもアニメーション点灯します

ヘッドライトはよりエッジの効いた形状に変更。従前からあったコーナリングライト機能に加えハイビームアシストも装備されるようになりました。明るさはLEDヘッドライトとしては平均的。ハイビーム切替時にパキッと配光が変わらずボヤぁっと切り替わる演出もあります。

テールライトは既にお馴染みとなったユニオンジャック模したものが標準で、他に2パターンが用意されています。エンジンオフ状態で切り替えが可能です。細かな分割線があるとおり、色々なグラフィックに対応しており、キーを持った状態で車両に近づくと動的な光り方(アニメーション)で出迎えてくれます。

3ドアモデル(F66)も共通する変更として、グリル・ウィンドウモール・ドアノブ・前後エンブレムなどのパーツからメッキが廃止されました。初代から続くアイコンであったメッキが完全に無くなるのは地味ながらも大きな変化です。メッキパーツは製造・リサイクル両面で環境負荷が大きいことが理由だそう。

それに伴ってドアノブ形状も変わり、F56系採用されたクラシカルな形状のドアハンドルがフラットな形状に変化しボディ同色にチェンジしました。順手・逆手両方で操作できなくなったのは個人的に残念です。

一気にモダナイズされたインテリア

今回のモデルチェンジは外観より内装のほうがより大きな変化がありました。全体的にミニマルなデザインに変わり、使用素材も再生ポリエステルなど環境に配慮したものに刷新されています。初代から3代目までは通ずる流れがありましたが、今回はまるで印象が異なります。

今回の個体はClassic TRIM仕様で、ダッシュボードとドア上部のトリムはブラック色。上位のFavoured TRIMを選ぶと色鮮やかなグラデーションのもの、JCW Trimを選ぶとブラックとレッドのコンビネーションのものが装備されます。黒一色のトリムはパッと見は安っぽそうに見えますが、実際にシートに座って眺めるとそんなことはなく、これでも十分に雰囲気が良いです。

もうひとつ、新型モデル内装の特徴として大型円形ディスプレイの採用があります。インフォテインメント機能のところで詳細に触れますが、これにより内装の雰囲気がとてもモダンに変化しました。個人的にはダッシュボードにディスプレイがズラッと並ぶ最新モデルが増えたことに少し残念な印象を抱いていますが、MINIだけは独自性を貫いていて『さすが』と思います。

大型スクリーンの設置により、一部のスイッチを残し、物理スイッチ点数は大幅削減されました。その代わり、ほんの少しだけ残ったスイッチはトグル風形状で歴史をオマージュ。BMWの下位クラスモデルと同じくシフトレバーは廃止されスイッチに置き換わりました。

スイッチ類の下にはスマホ用トレーを配置。『ここに置きなさい』と言わんばかりの位置と形状です(笑)もちろんワイヤレス充電に対応しています。間違って鍵やICカードを置かないように注意しないといけませんね。

オッと思った点として、兄弟車のU06 2er ActiveTourer・U11 X1・U10 X2で『手抜き』と感じたRH仕様の作り込みに関して、U25はしっかりRH用にシフトレバー位置を左右対称にするなどの手当がされていました。旧型もそうでしたが、BMW本体よりもMINIのほうがちゃんと作られている印象を受けます。BMWモデルもそれぐらいキッチリやって欲しいものです。

ルームミラーはETC2.0車載機が内蔵された自動防眩タイプを継続採用。ただしよく見てみると・・・セキュリティ用のランプ点灯部があります。おや?と思ったらU25は全車アラームシステムが標準装備。さらにロック・アンロックの確認音吹聴もしています。F60は前期型にオプション設定(後期型は半導体不足で廃止)されていたので、再復活です。ちなみに日本仕様のX1・X2では装備がなくオプション設定すらないですから、これまたMINIのほうが高機能という・・・。

ローカライズ関係は合格と思いきや・・・ふと助手席に目をやると助手席側ドリンクホルダーに発煙筒が設置されています。F60はグローブボックス下部にはめ込み用の爪が設置されていましたが、やめちゃったんですね。法令上は『運転者が容易に取り出せるところ』にあることが求められるので、グローブボックスにしまっておくのはNGとなりますが…。

後席+荷室が広くなりました

メーカー曰く、U25の大型化はファミリーユースを考慮するためという説明でした。その点は確かに言うとおりで、リアの居住性はF60から改善されています。不思議なのが、ホイールベースはほぼ同じ数値なのに後部座席のレッグスペースが拡大されている点です。全長の伸び=リアオーバーハングの拡大分は荷室拡大に全振りさせず、一部は後部座席の居住性改善に充てられたのですね。

十分な広さ。長時間乗っても問題ないかな

実際に後部座席に乗ってみたの画。実は先代F60も十分広くて後部座席に大人が乗っても狭くありませんが、U25も同様に前席ポジションを無理のない位置にしても十分余裕があります。実際、前席・後席の位置関係は旧型からそんなに変わっていないと推察されます。

U25、ホイールハウスの張り出しに注目
こちらは我が社のF60。オーバーバングが伸びてますね
サブトランクも広大なスペース。これだけ積載できればまず不満に思うことはなさそう。

じゃあどこが大きくなったのか?といえば、リアオーバーハングが伸び、ラゲッジルームもサイズアップ。ここまで大きい必要はあるのか?と思ってしまいますが、まぁ必要なんでしょう・・・。ストレージコンパートメントを開くと現れるサブトランクも大きく、このサイズのクルマとしては十分以上の積載能力。というかここまでのサイズを使い切ることはほとんど無さそうです。

EV機構がリアに搭載されていますが、リアオーバーハングを伸ばす必然性はそこまでないように見えます

と・・・ボディサイズ拡大についてアレコレ説明されていますが、最たる理由はBEV仕様の設定のためとしか思っていません(笑)床下にバッテリーを配置するにあたり旧型と同じ車高で収めようとすると室内高が狭くなります。それを解消するためには全高をアップするわけですが、今度はプロポーションが大きく変わるため全長も伸ばした…というのが私の解釈です。

インフォテインメントは大幅に進化

インテリアの項でも述べた注目の丸形大型ディスプレイ(MINI Interaction Unit)でしょう。良くも悪くもU25の象徴的な装備なのは間違いありません。長年デザイナーがやりたかったことがようやく実現できたからか、その気合の入りっぷりは相当なもの。

実物はまぁとても大きく直径240mmを誇るもの。まるでディナープレートか?と思うほどの大きさです。これを一目見たヨメ氏がひと言『外して投げられそうな画面だね』ってどんなリアクションなんだと思うほど(笑)

この形状のディスプレイが可能になったのは有機EL(OLED)が一般的になり製造コストが下がったため。一昔前まではとても高価だったのが、今やスマホ・ノートPC・テレビなど様々なデバイスで採用されたことで調達コストが低下されたため。それでもこのディスプレイを他のデバイスで使うことはまずないでしょうから、思いきった選択をしています。ちなみにBMWのカーブドディスプレイは4K解像度のLCDが採用されているとのこと。

使いこなすまで少し時間がかかりそうなインフォテインメント

最新のOS9を搭載したこのユニットはAndroidベースで動くもの。ホームUIは、上側にスピードメーター・水温・燃料残量・シフトポジション・ウィンカーインジケーター・標識認識など車両情報が表示され、下側にホームやナビ、エアコン、電話などのショートカットボタン・エアコンの温度、時計や外気温などの表示をしています。

各種機能はホームボタンからメニュー階層を辿ってアクセスする格好となり、スマホ・タブレットと同じタッチ&スワイプ操作を強いられます。案の定、運転中の操作はなかなか難しいのですが、これまで存在していたiDriveコントローラーが廃止されたのが不便に思います。

それを解消?するため、流行のインテリジェントパーソナルアシスタント=音声認識を用いた対話型アシスタント機能が搭載され、MINIフリークにはお馴染みのスパイク君が突然変異大幅進化して登場です!(※後で知りましたが、コイツはサブスク限定とのこと。後述)

車内で『Hey, MINI』と呼びかけると画面にちょこんと現れます。この辺の演出はさすがに上手ですね。ただ、肝心の音声認識があまりうまくいかず四苦八苦。使い込むうちに学習するのかな?なんか、ちょっと煩わしいかも…。

Go-Kart
Green

先代までは『MINIドライビングモード』と呼ばれていた走行モード選択機能は新型で大幅に進化。車両制御だけでなく、スクリーンUIや効果音、インテリアライトカラーも変わるという実に凝った作り込みがされています。これこそMINIの真骨頂!と思う反面、すぐに飽きてしまいそう・・・。私は最初こそ切り替えて弄ってましたが、最後はCore(スタンダード)に固定していました。

インテリアライトのギミックは新鮮味あり

Core
Go-kart

インテリアライトはこんな感じ。メーター裏のプロジェクターから模様が投影されるギミックはなかなか面白いですね。パターンも変わるので、ダッシュボードの雰囲気は結構変わります。運転にはほとんど関係のない機能ですが、他にはない新発想ですね。

この他にも数多くの機能が搭載され、ココに書き切れないほどのボリュームがあります。ただし、パーソナリゼーション機能はMINI IDを登録しないと使用できない仕様。例えばドアロック時のミラー格納機能やショートカット機能などはMINI IDを登録→ログインを行わないと使用できません(何でだ?)登録はスマートフォンAppかWebサイト上で行うため、少しギーク向き過ぎる気もするなぁ。

なお、有料サブスクリプションのMINI Connected Packageを登録するとカーナビ地図の建物、ランドマークの3D表示機能、リアルタイム交通情報の表示・スパイク君アバターの追加・YouTube等のサードパーティAppが利用可能とのこと。サブスク料金は月額1,280円。安いのか高いのか・・・。その他、リモートエンジンスタート機能や車外リモート駐車などもサブスクで提供されています。

純正カーナビゲーション

今モデルもきっちりローカライズされたナビゲーションを搭載。丸形ディスプレイいっぱいに地図が表示され見やすいのが特徴です。さらに、車両前方カメラを活用しAR機能も取り入れられ、交差点案内時に実際の映像に案内表示をしています。ARナビはパイオニアが10年以上前に実用化していましたが、いつのまにかフェードアウト。新鮮だけど何だか懐かしいなぁ。

肝心のルート引き性能は『うーん、可もなく不可もなく・・・』というところ。欠点としては各種設定方法が判りづらく操作性がイマイチなこと。慣れの問題でしょうが、3日丸々使ってもよくわからないまま終わりました。

Apple CarPlay/Android Auto対応

新型は初期状態からApple CarPlayとAndroid Autoに対応。大型ディスプレイ上でどう使えるのかと期待して接続してみると・・・こんな感じでした。もっと大きく表示してくれると思ってたのに…少し期待外れ。画面サイズ・解像度共に十分なんですが、個人的にはもう少し横方向に大きく表示出来ればいいのになぁと思います。

後篇に続きます。

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