買った後にF60バイヤーズガイド|UKL2兄弟と比較篇

F60 BMW F39
この記事は約14分で読めます。

あまり下調べもせずに購入したMINI Crossover COOPER S E ALL4。勢いまかせで購入したあとに興味本位で色々調べてみたらなかなか面白い結果になりましたので、今更ながらバイヤーズガイドとしてまとめてみます。前篇はBMW UKL2プラットフォームを採用した兄弟車との比較を中心にまとめてみます。

以前UKLについてまとめたものは↑こちら。改めてこちらもどうぞ。

UKL2兄弟と比較してみる

まずは、プラットフォーム(UKL2)を共有する4車を比較してみます。

なお、比較表に記載した各モデルについて、X2とClubman、Crossoverにはさらに上位グレード(F39はM35i、F54とF60はJCW)がありますが、ここでは除外しています。その上でX1のみ、F56 JCWに搭載されているのと同一の231ps仕様のB48A20Bエンジン搭載の25iで記載しました。

ボディサイズを見比べると、同一のホイールベースであるもののそれぞれ全長・全高が異なり、プロポーションが違うことが一目瞭然。でも数字じゃわかりづらいので、4台を並べてみましょう。

写真で見比べてみる

※MINI Clubmanのみ反転画像

可能な限り、位置やサイズを合わせてみました。わかりやすいようにホイール中心点を線で結んでいます。こうしてみると、相違点が明かですね。改めて並べてみると、やっぱりX2とCrossoverのプロポーションが似ています。一方で、同じプラットフォームを採用することから、バルクヘッドの位置やBピラー、前後ドアの位置関係に共通性があることもよくわかります。

一番コンパクトに見えるのがClubman。フロントとリアのオーバーハングが短く、全高も低く抑えられています。一方、一番大きいのがX1。リアのオーバーハングが一番長く、車高も一番大きく設えられている上に、全体的に『大きく』見えます。また、リアオーバーハングの違いは荷室容量の違いにリンクしており、一番大きいX1と、一番小さいClubmanの差はかなりあります。(※Crossover SEはバッテリーを搭載している都合から、少なくなっていますが、非PHEV仕様は450-1,390LでX2とほぼ同一になります)

車重はかなり違います

重量については、単純に比較するとめちゃくちゃになるので補足整理。Crossover SEと同様に3気筒エンジンを搭載したCrossover COOPERが1,500kgであることから、PHEV化による重量増は概ね270kgほどと考えられます。また、ガソリン車の全輪駆動化によって増える重量はおよそ70kgぐらいとなりますので、スペックを合わせて考えれば、最軽量がClubmanの1,550kg、X2とCrossoverがだいたい同じ1,620kg、最重量がX1の1,670kgとなります。その差120kg。これまた結構違います。

ちなみにですが、4車で最小回転半径がバラバラなのはちょっと不思議。意外とClubmanが小回り利かないというのは知らなかった。

搭載パワートレインのラインナップ

グレードが多い上にガソリン・ディーゼルが多種存在するので、下記に一覧化しました。各モデルとも、現状最新のスペックで記載しております。

  • ガソリンエンジン
    • F54
      • ONE 1.5L 3気筒(B38A15A) 102ps
      • COOPER 1.5L 3気筒(B38A15A) 136ps
      • COOPER S 2.0L 4気筒(B48A20F) 192ps
      • COOPER S ALL4 2.0L 4気筒(B48A20F) 192ps
      • JCW 2.0L 4気筒(B48A20E) 306ps(※マイナー前 B48A20B 231ps)
    • F60
      • ONE 1.5L 3気筒(B38A15A) 102ps
      • COOPER 1.5L 3気筒(B38A15A) 136ps
      • COOPER S 2.0L 4気筒(B48A20A) 192ps
      • JCW 2.0L 4気筒(B48A20E) 306ps(※マイナー前 B48A20B 231ps)
    • F48
      • sDrive18i 1.5L 3気筒(B38A15A) 140ps
      • xDrive20i 2.0L 4気筒(B48A20A) 192ps
      • xDrive25i 2.0L 4気筒(B48A20B) 231ps
    • F39
      • sDrive18i 1.5L 3気筒(B38A15A) 140ps
      • xDrive20i 2.0L 4気筒(B48A20A) 192ps
      • M35i 2.0L 4気筒(B48A20E) 306ps
  • ディーゼルエンジン
    • F54
      • COOPER D 2.0L 4気筒(B47C20B) 150ps
      • COOPER SD 2.0L 4気筒(B47C20B) 190ps
    • F60
      • COOPER D 2.0L 4気筒(B47C20A) 150ps
      • COOPER D ALL4 2.0L 4気筒(B47C20A) 150ps
      • COOPER SD ALL4 2.0L 4気筒(B47C20A) 190ps
    • F48
      • xDrive18d 2.0L 4気筒(B47C20B) 150ps
    • F39
      • xDrive18d 2.0L 4気筒(B47C20B) 150ps
      • xDrive20d 2.0L 4気筒(B47C20B) 190ps
  • PHEV
    • F54:設定なし
    • F60:COOPER S E ALL4 1.5L 3気筒(B38A15A) 136ps+88psモーター
    • F48:xDrive25e ※日本未導入
    • F39:xDrive25e ※日本未導入

こうして見てみると、各モデルでのエンジンラインナップと駆動方式のバリエーションが微妙に違います。例えばF48の場合、ガソリンエンジンが3種類あるのに対し、ディーゼルは1グレード(しかもローパワー版のみ)の展開。F39には、最近になりF48に存在しないハイパワー版ディーゼルも追加設定されました。F54は4輪駆動グレードが2グレードしか存在せずFF主体のグレード展開、そしてF60はガソリン車に4輪駆動なし、といったように、それぞれのキャラや車体スペックに合わせてグレード展開されているように見受けられます。

また、F54の2.0Lガソリンエンジンの型式がB48A20A→B48A20Fとなっていますが、これは排ガス性能の見直しによるブラッシュアップが図られたエンジン。エンジンヘッドやエキマニ周辺が改良されているそうです。今後、他のモデルも順次このA20F型に切り替わることとなるでしょう。

なお、X1とX2については、F60 SEと同じ機構を用いたPHEV仕様がスタンバイ。言い換えれば、F54にもPHEV仕様を追加しようと思えばできる、ということなんでしょうけど・・・出るのかな?

安全装備の違い

この点については、正直下調べが足りなかったかなぁと反省。でも日本仕様で比較するとあまり差がないかもしれません。

  • BMW系(F48/39)の主な安全装備
    • 8エアバッグ(フロント2・サイド2・頭部4)
    • ドライビングアシスト
      • レーンディパーチャー警告
      • 前車接近警告機能
      • 衝突回避・被害軽減ブレーキ
      • 歩行者検知機能
      • ハイビームアシスタント(※日本仕様非装備)
      • スピードリミットインフォメーション・ノーパッシングインジケーター(※日本仕様非装備)
    • [OP装備]ドライビングアシストプラス
      • アクティブクルーズコントロール
      • トラフィックジャムアシスト(※日本仕様非装備)
  • MINI系(F54/60)の主な安全装備
    • 8エアバッグ(フロント2・サイド2・頭部4)
    • ドライビングアシストパック
      • 前車接近警告機能
      • 衝突回避・被害軽減ブレーキ
      • 歩行者検知機能
      • ハイビームアシスタント(※日本仕様非装備)
      • スピードリミットインフォメーション・ノーパッシングインジケーター(※日本仕様非装備)
      • アクティブクルーズコントロール

実はBMW系2車には装備されているが、MINI系2車には装備されていないものがあります。それは車線逸脱警告機能です。4車とも現在の主流であるカメラ・レーダー複合の支援システムではなく、フロントガラス上部に設置された単眼カメラを用いた支援システムが装備されている点は一緒なのですが、BMW系には車線を逸脱しそうになった場合にステアリングが振動して警告する機能が備わっておりますが、MINI系には搭載されていません。というか、されていませんでした。てっきり装備されていると思ってました・・・。

また、ヨーロッパ仕様で比較すると、BMW・MINI系どちらもハイビームアシストが装備されています。また、BMW系のみ渋滞アシストも装備。残念ながらどちらも日本仕様には搭載されていません。後者は60km/h以下で諸条件が整っている場合、操舵を含めて自動操作される機能なんですが、なぜ日本仕様でオミットされているのかは不明。なお、どちらも部品追加+コーディングで動作可能になります。

快適装備の違い

快適装備については、モデルによる違いがほとんどなく、グレードや装着するオプションによって差が出るところ。設定オプションのラインナップもあまり差がありません。従って『ほぼ互角』と思ってOKと思いますが、マニアック目線で見るとちょっと違います。

シート調節に違いあり!

我が家のF39(xDrive 20i MSport X)と社用車のF60、どちらも電動フロントシートが備わっているのですが、実はその機能がちょっとだけ異なります。違いとしては、F39は前後・高さ・座面角度・バックレスト角度・バックレスト幅の調整が電動で調整可能。一方F60は前後・高さ・座面角度・バックレスト角度までは同じなのですが、バックレスト幅ではなくランバーサポートが調節できるようになっています。

実はF39のヨーロッパ仕様にはランバーサポート調節機能も備わっているのですが、何故か日本仕様では削除。私にとってはバックレスト幅の調整よりもランバーサポート調節のほうがありがたいんだけどなぁ。と、いう点でココはF60の勝利。

冬向き装備がありがたいF60

厳しい北海道の冬を乗り越えるに当たっては、特に氷雪との戦いが非常に重要となります。一般的な冬用装備としてF39・F60ともにシートヒーターが装備されている点(※グレードによってはOP装備)は一緒で普通なのですが、F60にはその上にビジビリティパッケージ(ヒーテッドウィンドウスクリーン)が装備されています。

これはフロントガラスの中に熱線が組み込まれており、スイッチを入れることで瞬時にフロントガラスが暖められる機能。冬場のフロントガラスは乗車時の暖かい状態と乗車後(始動前)の冷たい状態が繰り返されるため、霜や氷がガッチリと付着してしまいます。特に降雪時であれば、乗車後30分もすれば窓がしっかり凍ります。悪天候時に雪降ろしするのはまだしも、ガッチリと付着した氷を落とすのは非常に『ツライ』作業。しかしこの機能のおかげで、ほぼ何もせずともフロントウィンドウの視界が保たれるので、非常に重宝します。

欠点としては、ガラス内部にびっちりと微細な熱線が走っているため、慣れないと非常に気になる点。慣れてしまえばさほど、なのですが。

ヘッドアップディスプレイの違い

これを快適装備と呼ぶべきかは微妙ですが、HUDにも違いが。どちらも表示される内容はほぼ一緒ですが、BMW系はフロントガラス投影型ですが、MINI系はパネル投影型。両方体験している身としては、BMWのほうが『見やすい』けど『存在を感じない』という印象。MINI系は目の前にスクリーンがせり出すので、否応なしに『存在を感じる』のですが、焦点移動が必要なため『見づらい』印象。何で違うんだろう?と思うところですが、MINIはフロントガラスが切り立っているため投影出来ないのだと思われます。

HUD自体はスピード、ナビ案内の他、ステアリングリモコンによるオーディオ操作時の表示が可能(※HUD非装備の場合、メーター内に表示されます)の他、ACC作動時の作動状況表示やSLI/NPI表示も出来るため、あるとかなり便利。

インフォテインメント機能の違い

ナビ系装備が後付けできないBMW/MINIはインフォテインメント関係がどんな仕様かは結構重要な問題。それに当たっての区別ポイントとして、iDriveのバージョンを確認する必要があります。

まず、日本国内で販売されているF39・F60についてはどちらも販売開始時から全てiDrive6が搭載されています。また、それより先に発売が開始されたF48とF54については、年式により搭載されているバージョンが異なります。見分けるポイントはiDriveモニターがタッチパネル対応か否か。非タッチパネル型であればiDrive4が搭載されていることになります。さらに細かく分類すると、3種類が存在します。

  • F48・F54の古いモデル:タッチパネル非対応、8.8インチモニターのiDrive4
  • F48・F39・F54・F60:タッチパネル対応、8.8インチモニターiDrive6、ただしF54・F60は年式によって通信対応/非対応が混在
  • F48・F39の2019年以降モデル:タッチパネル対応、10.25インチモニターのiDrive6

iD4と6の違いですが・・・実は、機能的にはタッチパネル以外の部分の差異がほぼありません。ただ、UIが刷新されたことで見た目が『今っぽく』なっていることに加え、細かい差異として、警告音やチャイム音が変わっています。

BMW系はPLUG!SNDの説明動画にあるチャイムのうち、ID6はBMW、ID4はSUPRAとして紹介されているものになります。MINI系はモデルチェンジとLCIごとに音を変えるという、これまた手間のかかった芸当(笑)

通信(リモート)機能の有無

我が家のF39のiDriveはリモート機能(通信機能)が搭載されており、遠隔でドアロック操作や車内換気ファン動作などをiPhone上で操作することが可能。車両位置の特定も出来るようになっています。遠隔でドアロック操作が可能な必要があるか?と思いがちですが、私はけっこう使う場面があって重宝しています。

一方、社用車F60についてはリモート機能が非搭載。そのため、Connected Appで使用できる機能が限られているのが残念。ただしこれは2018年3月生産以降の車両にはリモート機能が搭載されているため、年式による違いというオチです。

CD/DVDスロットの有無

これはF56 JCWもそうだったんですが・・・CD/DVDスロットがありません。F48/39は年式によってスロットがあったりなかったり(実際にはどの年式にもドライブは付いている)ですが、こちらはヘッドユニットそのものにドライブがありません。従って、動画コンテンツを再生するためにはコーディングの上USBを使用またはScreenMirroring機能を使うしかありません。

Apple CarPlayに非対応なのは一緒だけど

F39、F60どちらもこっそりとWiFiアンテナが備わっており、FemtoEVOを使用すれば使用可能になります。手順も同様とのこと。

セキュリティ装備は大きな差

BMW系にはなくて、MINI系にあるもののうち個人的に『かなり大きな差異』として思っているのが、セキュリティアラームの有無です。ちなみに私、F39を買ったときには『MINIはオプションなんだから、そりゃあBMWは標準装備でしょうに!』なーんて思って、後で愕然。そもそも、装備がなかったという。カタログ読み返してみて『え?ついてないの??』って。

BMW系には、イモビライザー以外のセキュリティ関連の機能が何も搭載されていません。一方、F60の場合、Pepperパッケージをチョイスするとセキュリティアラームシステムが搭載されます。内容としては、イレギュラーな各ドア・エンジンフード・テールゲートの開閉、車内での動き、車両の傾き、バッテリー電圧の遮断、OBDソケットの不適切使用などが発生するとアラームが発せられます。同時に、セキュリティ動作時にはルーフフィンの先端とルームミラー下部の表示灯が赤色点滅。見た目からも抑止効果があります。

実は今回F60購入にあたり、純正でセキュリティが備わっている点は個人的にかなり歓迎したい装備でした。と、いうのも社用車ですから、車内に顧客資料を積んだ状態でクルマを一時的に止めざるを得ないときがあるため、盗難よりも情報漏洩を防ぐという点でアラーム機能があるのは大きな利点です。クルマは盗まれても保険で何とかなりますが、書類盗まれちゃったらおしまい。

BMW系車種からセキュリティアラームが廃止された理由は諸説あるようですが、オプション装着率が低いからという理由と、装備を外してコストダウンという説が。まぁどちらにしても、ある方がモアベターですから・・・。

UKL兄弟ではどれが買いか?

まず、UKL2兄弟でどれを選ぶか?の観点から。個人的な見立てで考えると、UKL2兄弟はそれぞれこんな方にマッチしていると思います。

  • F54 MINI Clubman
    • Cセグメントのハッチバック(VW Golfなど)を探している方
    • 5ドアハッチ(F55)じゃちょっと小さく、ある程度のサイズ感は欲しい方
    • その上である程度の軽快さ、ハンドリングを求める方
    • 全輪駆動が不要な方
    • 都市部での使い勝手を求める方
  • F60 MINI Crossover
    • MINIじゃなきゃ嫌だけど、ある程度の室内スペースが必要な方
    • BMW X2の攻めた外見が気恥ずかしい方
    • PHEVのSUVが欲しい方(※現状はコレ一択)
  • F39 BMW X2
    • MINIは卒業したけど走り重視の1台が欲しい方(我が家は完全にコレでした)
    • クーペライクのSUVが欲しいけど、ある程度のユーティリティが欲しい方
    • レアなクルマに乗りたい方
    • ある程度売れているF48やF60には乗りたくない方
  • F48 BMW X1
    • ファミリーユースで使いたい方
    • ある程度の積載性が必要な方
    • オーソドックスな外見のSUVが欲しい方
    • 1シリーズや2シリーズアクティブツアラーではちょっと小さいと思う方

こうやって改めて見てみると、UKL2兄弟も意外と棲み分けが出来ていることに気がつきます。わざわざアレコレ調べましたが、個人的な趣味趣向で改めて見てみると、F39は『仕方なく消去法で』急遽買った1台だったんですが、意外と自分の性格にマッチした1台だったのかも。

・・・という、F60バイヤーズガイドになっていないオチ。次回はR60との比較、グレード差異を検証します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました