先日の続き、高頻度な長距離走行に耐えられるクルマにするため、足回り・マウント・ブッシュ関係をリフレッシュしましょうシリーズ。ウィンターシーズンに突入し外作業が厳しい時期になったので、状態の如何によってはプロにお任せするほうが良いか?と考えています。
で、ひとまずは札幌近郊の輸入車に強い整備工場へ見積を依頼。そこに依頼した理由は、工場の母体は輸入車用OEMパーツの小売を行っている会社だから。北海道を拠点にする会社という点で、以前よりささやかではありますが買って応援したい意味も込め、OEMパーツ調達は基本ココから買っています。また、整備についても基本はOEMパーツを使用して安く仕上げてくれるという方針。懐が寂しい人間にはありがたいポイントです。
で、作業見積を依頼したところすぐに概算見積を発行してもらいましたが、同時に『あまり整備されている様子がないのであれば、一度点検を実施しませんか?』という申し出を頂いたので、昨日入庫してきました。
やっぱりボロボロでしたね
札幌市街地から40分ほど離れた整備工場に到着。今回の整備方針を打ち合わせした後、すぐさま点検を開始。今回は各所をバラさずに確認できる範囲で状態確認してもらいました。待つこと1時間、点検実施時の様子を写真&動画撮影したものを見ながら結果レポートを頂きました。先方よりその際の写真も提供いただいたので、合わせて掲載します。
Frアッパーマウントはすでに限界点
R52購入時から認識はしていましたが、経過観察していなかったうちに更に悪化しており緊急処置を要しそうなのがコレ。フロントアッパーマウントがもう限界です。特に運転席側(正面から左側)の断裂具合がもう限界そう。ほぼ1周に渡り断裂してしまっています。初代BMW MINIの持病なのに放置しすぎ。さすがにコレで毎週600kmは耐えきれないですよね。
Frロアアームブッシュも限界でした
わかりづらい写真ですが、左右ロアアームブッシュの様子。見た目ではわかりづらいですが、やはりこちらも限界を迎えており荷重をかけるとグラグラと動く様子を動画で確認。動き方を見ると既に内部でちぎれているんじゃない?と思えるぐらい。やはり劣化が進んでいたわけですが、その弊害として走行中トーが変化してしまいます。『これじゃあ高速走っててもどこに飛んでいくかわかりませんよね?』って聞かれましたけど、まさにそのとおりです。最近は100km/hすら怖くて出せないわけで。
エンジンマウント類も
エンジンマウントについては目視できる2点のみ。エンジンルーム左側にある液封マウントは完全にオイルが漏れ出しています。よくよく思えば、購入時は綺麗になっていたのは『綺麗に拭き取っていたから』なんでしょうね。また、下から覗けるロアーマウント(ベンジュラムサポート)も目視できるレベルで破断しています。ミッションマウントはバラさないと確認できないので実施していませんが、この2点交換が実施されていないのにミッションマウントだけそのままということはどう考えてもありえないので、3点まとめて交換が理想的と思います。
Rrアッパーマウントもダメでした
さて、今回は予算の都合もあり後回しにしようかな?と考えていたリア周りについても確認してもらいました。結果から言えば、アッパーマウントが死んでいます。こちらも動画で確認しましたが、マウントが潰れ切っているためストラットが上下にグラグラしてしまっている状態。写真で見ても、既に賞味期限は過ぎており自己崩壊しているような状態になっています。弾力なんてありませんから、必然的に乗り心地の悪化を招く状態。ここも要交換です。
ちょっとやるなら一気にやってしまった方が
結果から言えば、前後の足回りの状況は整備のプロから見ても良い状況ではないというのが確定。毎週600kmの走行には耐えられる状況にないのは自身でも認識していましたが、その見解は(当然ですが)プロも同様でした。
作業工程はだいたい一緒
で、劣化したマウント類を交換するに当たっては、同時に作業できる部分も交換したほうが作業時間の短縮=工賃の節約になります。例えばフロントのアッパーマウントを交換するのであればサスペンションの分解作業を行いますから、同時にダンパーやバンプラバーを替えてしまうことで二度手間になりません。整備履歴がわかるのであれば必要最低限で収めるところなのですが、状況をみる限り新車から一度も足回りメンテを行った様子がありませんし・・・。
その分修理コスト総額は跳ね上がりますが、もともといつかの時点で交換しようと思っていたものばかりですので今後+10万キロ走破できるR52に仕上げるためにも一気に全交換することにしました。結果、今回交換するパーツは以下のとおり。
- フロントショックアブソーバー+バンプラバー+ダストブーツ
- フロントストラットマウント
- フロントロアアームボールジョイント(アウター)
- フロントロアアームボールジョイント(インナー)
- フロントロアアームブッシュ
- フロントスタビライザーリンク
- フロントスタビライザーマウントブッシュ
- タイロッドエンド
- ハブベアリング
- リアショックアブソーバー
- リアストラットマウント
- エンジンマウント、ベンジュラムサポート、ミッションマウント
これだけやると、OEMパーツを積極的に採用しても部品代総額だけで16万円弱になります。純正品を使う(OEMパーツがない)のはミッションマウントだけ(しかも一番高額です・・・)。それ以外については、ほとんどがMEYLE製を使用します。ショックアブソーバーのみMEYLEとBILSTEINがありましたが、そんなに変わらない価格だったのでブランドで選んでBILSTEINに。全て純正品で揃えたら部品だけでいくらになるんでしょうね・・・。
作業工賃に関しては見積段階で『作業内容の割には安い』と思える金額。自分でやれば節約ですけど、我が家には作業工具が揃っておらず一式新たに揃えることを考え+この時期に作業するためのレンタルガレージを手配することまで考えれば『まぁビックリするほどではないかな』と思っています。もっとも、年末から春までは忙しくて整備する時間自体がないので、依頼するしか方法がないんですけど(涙
その他の部分は大きな問題なし
ついでに、来年4月の車検へ向けた状態チェックもお願いしました。『車検に通る』レベルの簡易的なチェックではありますが、結論から言うと『足回り以外は大丈夫でしょう』というレポートでした。エンジン周りから多少のオイルリーク痕はありますが、重症レベルではないのでそのうち作業で良いレベルと思います。劣化が気になるブレーキについてはパッド残量は大丈夫だけどローターの状態があまり良くないので、次々回車検時には間違い無く全輪パッド・ローター同時交換が必要になるでしょうと。うん。全くそう思います。
コメント
久しぶりに覗いたらすごいことになっていてびっくりです。
いやぁ、うらやましい。これだけのメニューを一気にやるとは。
自分には関係ないのにワクワクします。
マイR52はエンジンマウント(左側一個)だけ交換したことがありますが、足回りは手を入れたことがありません。
まだ走行が6万キロ台なのでここまでではないと思いたいですが、年数がたっているのは同じですのでやはり劣化しているのだろうなぁ・・。怖いです。
社用車運用しないのであれば、さすがにここまで一気にとは行きませんね・・・
冬シーズンがそろそろ本格化してきて山道は圧雪・凍結路面なんですが、現状の劣化具合では足の位置決めがあいまいなためか走行安定性に相当難アリ(ズルズル左右に滑ります)という判断です。舗装路面ならさほど気にならないのですが。
Frアッパーマウントは2003年式R50のときは4万キロで破断しはじめていましたが、その後形状や材質が改良されているはずなので今はどうなんでしょう。未だに弱点なのは間違いないはずなんですが。ロアアームブッシュは6万キロぐらい?前車VW Passatもそれぐらいで交換でした。