R52復活計画|足回りリフレッシュ作業完了

MINI R52
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前回記事のとおり、R52の足回りパーツを一気に交換してきました。週600kmも走るという乗り方にご配慮(?)頂いたのか最初の修理見積依頼から作業完了までとてもスピーディにご準備頂いたお陰で想定よりも早い時期に作業が終わりました。作業預けも1泊2日スケジュールでしたので相当早いですね。

修理直前に1,500kmも乗る大苦行?

で、実は修理に出す数日前に、顧客スケジュールの都合で5日間で延べ1,500kmを走破しなくてはならない大行脚が決定。さすがにR52は足回りがズルズルなのでメイン社用車のF60に乗っていこうか・・・と思っていた矢先、社用車がもらい事故で戦線離脱・・・。先方保険会社にて代車を用意してもらえることになったものの今度はスケジュール上『私がクルマを受け取りに行けない』ということになり、仕方なくR52に乗っての行程と相成りました。

社用車登用が決まった11月以降、何度か長距離移動に駆り出していますが一気にこんな距離を走破するのはR52購入後初めての経験。また、昨年は冬眠させていたこともあり、本格的なウィンターシーズンに乗るのも初めて。で、そんな中での1,500kmは『今の足回り状態ではウィンターシーズンを乗り越えられない』ということを実感。

舗装路であれば『まぁガタガタいうなぁ』と言いながら何とか誤魔化して乗っていられるのですが、やはり圧雪路・アイスバーン路となると勝手が違います。そもそも足の位置決めが怪しい状態ですから、終始ハンドリングが不安定でとても乗りにくいクルマに。しかも、吹雪時の圧雪路であれば路面に先行車がつくった深い轍が刻まれるので、その状態の路面を走るとアッチにふらふらコッチにふらふら・・・。

そんな状態ではさすがにスピードを出す気が起きず、終始低速走行を強いられます。峠の登りでは大型トラックにバンバン抜かれる始末。まぁ、仕方ありません。けど、こんなんでは安全面に重大な問題があると言わざる得ません。

当初は春まで待って自分で作業するつもりでしたが、やっぱりこのタイミングで作業が正解でした。むしろ、もっと早くやるべきでした(1回目)

作業結果に大満足

今回の作業は株式会社北翔さんで実施。パーツのPalcaでもお馴染み。私もよくパーツ通販利用してます。

前述のとおり、1泊2日のスケジュールで作業を実施してもらいました。当初は預け1週間ぐらいかな?と想定していたのですが、超短期スケジュールで行けると聞いたときには思わず聞き返したくなるほど。工場の場所は札幌近郊。我が家からは1時間弱の距離。朝10時までに入庫するようご指示頂いたので指定時間に到着。翌日夕方17時以降には引き取り可能とのことでしたので、1日ちょっとワクワクしながら待ちました。

さて、気になる整備の結果ですが・・・『今までと全然違う!』というのが率直な感想です。

前後ダンパー・アッパーマウント交換

組立後のフロントサス。ビルシュタインロゴが見えます(笑
リアサスと各ブッシュ
リアアッパーマウント。旧品、明らかに痩せてますね。

まず、乗り出して100mほど走っただけで気がつくのは、アシが明らかにダンピングしているという点です。各種マウントを交換した効果もあるとは思いますが、違いが明らかすぎて『アシってこんなにダンピングするもんなのか』と驚くほどに違います。各所ブッシュの交換も相まっていると思いますが快適性が向上し、乗り味が大幅に変わりました。

作業前は減衰が抜けてしまっていたため終始フワフワとし安定しない乗り味になっていましたが、作業後は路面の追従性が上がりフワフワ感は消えました。路面接地感も向上していて、感覚としてはクルマと路面の間にコシのあるゴムを敷き詰めたような感覚があります。大きめの路面ギャップを通り越す場合、今まではとんでもなく激しい突き上げを喰らっていたのが、難なくこなすようになりました。

なお、作業後の報告では、フロント左側ダンパーは完全に減衰が抜けた状態まで劣化、他の箇所も劣化が目立つ状態だったようです。やはりダンパーは10万キロぐらいが交換時期なんですね。

ロアアームブッシュ・ボールジョイント・ステアリングタイロッドエンド交換

真ん中に2個ならんでいるのは新品。その横(上)にあるハウジングに残骸が残っているのわかりますか?

上の写真はロアコントロールアームブッシュの図。古い方は取り外したと同時に中身がちぎれて出てきてしまうほどに劣化していたようです。そんな状態ですから、アシの位置決めはグラグラになってしまっていたことは明らか。さすがにちょっと放置し過ぎでしたね。

タイロッドエンドもブッシュが潰れてます
スタビライザーリンクはMEYLE製の強化品を使用

リフレッシュ後はダンピングが利くようになったことに加え、ハンドリングが圧倒的に安定したこともすぐに気がつくレベルに向上。今までのステアリングは妙に反応が軽く鈍く、更に細かなガタつきが目立っていたのですが、作業後はMINIらしく切り始めからしっかりと反応するハンドリングが回復。手応えの変わり具合は交差点を曲がるだけでも違いがわかります。

ちなみに、工場からの帰り道は吹雪に見舞われ道路も圧雪&轍状態で最悪な路面状況だったのですが、そんな路面状況でも終始安定して走れるように回復。今までとは大違い。これで長距離走行も不安なし。恐らく高速道路も安心して走れるでしょう。

ロアーマウント。ちぎれてます

さて、もうひとつ大幅に改良されたのがエンジン・ミッションの制震性が向上した点です。今までは事あるごとにエンジンが揺さぶられる状況でした。エンジンががんがん動くので、変速操作の度にショックも発生。丁寧にクラッチ操作を行って綺麗に繋いでいるにも関わらずショックが発生するためかなり不快でしたが、それらの嫌な動きがほぼ完全に解消されました。

それだけでも『乗りやすい』クルマになりましたが、同時にアイドリング時にステアリングに伝わってくる振動もほぼ解消。フロアに伝わる振動もだいぶ解消され、クルマの上質さが数段レベルアップしたように思えます。なお、写真はありませんが左側も潰れており新品とは高さが違う状態に劣化していました。

結論:もっと早くやるべきでした(2回目)

当然、良くなることは想像に難くなかったのですがここまで差が出るか、と驚くばかり。この2年近く、MINI本来の乗り味を知らずに過ごしてきたのかと思うと、本当にさっさとやれば良かった!(3回目)と思うばかりです。言い換えれば、ハンドリングと足回りがほぼ新車レベルまで復活してくれたわけですから、俄然気持ちが盛り上がってきます(笑)

これで当分はR52を楽しめそうです。作業後のコメントでは『足回りはかなり酷い状況だったけど他の箇所はおおむね良好』とのことでしたので、これからも少しずつ出来る範囲でメンテナンスしながら大事にしていこうと思っています。

それなりにコストはかかりましたが・・・

最後に、今回かかったコストについて。

  • 部品代総額:159,181円
  • 技術料:86,900円(アライメント調節込み)
  • 合計:246,081円

という内容で終わりました。フロントまわりについては作業工程を考えやれるポイントを一気にやってもらったわけですが、前後サス・マウント交換+ハブベアリング・タイロッド交換+エンジン・ミッションマウント交換まで含めてこの工賃は安いほうではないでしょうか。最近は純正部品の価格を調べる術がなくなってしまったのでいくら節約出来たかはわかりませんが、同じ内容を正規ディーラーでやるとこの何倍かかるんでしょうかね・・・(怖くて聞けないし絶対依頼しない 笑)

オマケ:代車はなかなか縁遠いあのクルマ

さて、今回のメンテナンスに伴い代車が出る・・・と思っておらず、当日はヨメ氏&F39と一緒に整備工場まで行き、帰りは1台のつもりだったですが、代車をお貸し頂けるとのことだったのでお借りしてきました。

今回お借りしたのは、2代目Volvo V70です。Ford傘下になってすぐに発売されたモデルですね。Fordの影響がどこまであったかはわかりませんが、先代V70と大きく異なり丸みを帯びたスタイル(角張っていない、という意味で)は当時、賛否たくさんあったと記憶しています。今回の個体はその2代目V70の最終モデルであるClassic AWD。初めてこの時代のVolvoに乗ってみましたが、良くも悪くもおおらかな雰囲気が漂っていて独特の世界観がありますね。

驚くのが、外観も内観もパッと見X2よりデカいモノに乗せられている感があるのですが、あとで比べてみたら全幅はほとんど差がないことに気がつきました。今のCセグがいかにデカイかを再認識。

で、平均燃費が10km/Lに遠く及ばないという、2000年代のアッパーモデル「らしい」性能のため、現代には到底マッチしないクルマに思いますが、目を三角にしてぶっ飛ばす気にならない雰囲気はそれはそれでイイ(笑)でも自分で買うとしたらさすがにちょっと古いかなぁ〜。

ちなみにVolvo推しのヨメ氏反応は上々どころか前のめり。結局、整備工場からの帰り道は私がF39を運転することになりました(笑)いつもクルマ入替時にはVolvo車を検討するけど、結局1度も買ったことがないので・・・。

コメント

  1. HOPE より:

    すばらしい。
    足回りといっても、ダンパー/ブッシュ類のみならずタイロッドやスタビリンクまでとなるとホントのフルコースではないでしょうか。それでたったの25万とは驚きです。効果もばっちりでよかったですね。うらやましい。

    一見地味なお金のかけ方だと普通の人は思うかもしれませんが、もっとこういうことにお金をかけて愛着のあるクルマをとことん楽しめばよいのです。そんなことが日本のクルマ文化を育てていくことにつながるのだと、私は思っています。

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