ホンダ・アコードとDセグメントワゴンの話 後編

クルマ全般
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前編では国産Dセグメントワゴンとアコードの歴史に触れてみました。後編では、我が実家で未だに現役で活躍している7代目アコードと、それに代わる選択肢は何か?を考察してみます。

個人的には『最後のホンダらしいアコード』

2002年、いよいよ7代目アコードが登場します。6代目の時点でボディサイズが近かった日本モデルとヨーロッパモデルが統合され、セダン・ワゴンの2モデルが投入されました。このモデルの特筆すべきは、欧州Dセグのライバルを十分に研究し開発されたこと。ボディ・パッケージング・エンジン・パワートレイン・ハンドリング・安全装備・・・どれもがヨーロッパ車に劣らない設えになっている点が素晴らしいデキ。まさに「意欲作」と呼ぶにふさわしい仕上がりで、ホンダの本気を十分以上に感じられるクルマに仕上がっていました。

久々にチャレンジングなアコードが帰って来た

発売当時のキャッチは『全身・全域・Hondaイズム』と謳われていましたが、まさにそのとおり。サイズこそ再び3ナンバーサイズになりましたが、7代目アコードと同時に北米アコードが分離し、日本市場でも「新型インスパイア」として別途導入されたこともあり、無駄に大きくならなかった点も良かったと思います。初代アコードが掲げた「使い勝手が良く、スタイリッシュで、スポーティーな小型車」というビジョンと、数々の先進装備の積極投入という点では、久々に初代〜3代目までの志を彷彿とさせる『ホンダらしいアコード』が花咲いたモデルに思います。

アメリカ市場一辺倒からの変化?

このモデルが登場した当時のホンダ乗用車のラインナップは、ボトムはフィットに始まり、ミドルレンジにシビック・アコード、上級車にインスパイア・レジェンド、ミニバンとしてモビリオ・ステップワゴン・ストリーム・オデッセイ・ラグレイト、SUV系としてHR-V・CR-V、スポーツ系はインテグラ・S2000・NSXというラインナップでした。今も引き続き販売されている車種がほとんどないのが寂しいところではありますが、どの車種も共通しているのは『売れ筋一辺倒』ではなく尖ったモデルが比較的目立ちます。

インスパイア・セイバー 彼の地ではAcura TLとして販売。
レジェンド。さっぱり売れませんでした。

一方、上級車種ラインナップについては、当時のホンダがいかにアメリカ一辺倒だったことを示すに十分な品揃えでした。当時、アコードの上位に存在していた(旧)インスパイアとレジェンドについては、前者がAcura=アメリカ市場向け逆輸入車、後者が90年代のFFミッドシップの『遺産』で成り立ち、ガワだけ広く立派に見えるものに仕立て直したクルマでした。

言わばこの2台はアメリカ市場で好まれる性能・キャラクターを持っている一方、ヨーロッパ市場で闘うべくして開発されたモデルではありません。セイバーとレジェンドはどちらも当時我が家で所有しておりよく乗り回していましたが、広くゆったりした室内設計は良い感じであるものの乗り味はユルく大味な仕上げ。ヨーロッパで好まれるドライビング重視のクルマとはほど遠い2台だったことを覚えています。

その点、7台目アコードはその真逆を行った商品企画。当時のホンダ車ラインナップの中でも異質。と、いうよりここまで欧州寄りの商品企画はかつても存在しなかったのでは?と思いますし、このアコードが登場した時には『ホンダが何やら変わろうとしている・・・?』と思ったものです。実際、その後のラインナップは欧州市場を意識したクルマがちらほらと登場していきます。(で、結局失敗するんですけど 笑)

ちょうど扱いやすいサイズ

さて、まずは7代目アコードワゴンのサイズ感を後継車や競合車と比べてみます。参考までに(個人的にはこれはもうアコードじゃないと思っている現行アコードも記載)

車名7代目ワゴン
24T 4WD
8代目ツアラー
24TL
マツダ6ワゴン
XD LPkg 4WD
Passat Variant
TSI HL
(参考)
現行アコード
全長4,7504,7504,8104,7804,900
全幅1,7601,8401,8401,8301,860
全高1,4901,4701,4801,5101,450
ホイールベース2,7202,7102,7502,7902,830
車重1,5901,5801,6801,5101,560

こうして見ると、当時の7代目アコードのサイズ感が決して大きすぎず適度なレベルに収まっていたことがわかります。現在販売されている国産車でこのサイズ感を例えると、スバル・レヴォーグと同じぐらいのサイズなのです。言い換えると、どんどんDセグメントが肥大化していると言うこともできますが、やはり日本国内のシティインフラを考えると、これぐらいが上限なんじゃないか?と思ってしまいます。

もっとも、下位セグメントモデルであるシビックやゴルフですら、今や1.8mを超える全幅があることを考えれば、クラスダウンしても・・・というところですけど。なお、後継となる8代目アコードツアラーは、全幅が大幅に拡げられたことにより車室空間は拡がったものの、1.8mを超える車体は駐車場を選ぶこととなってしまいますので、少し大きすぎると言わざるを得ません。

7代目アコードワゴンに乗ると、現代のクルマに感じる広さ感はほとんどありませんが、取り回しもよく駐車スペースにも困らないのでちょうど良いと感じるところ。立体駐車場に入庫できないと言った問題もほとんどありませんし、日常生活のアシとしては極めて扱いやすいのは間違いありません。

燃費性能よりもパワー!(ただし現代的では全く無い)

燃費はひどいですが回すとホントに気持ちの良いエンジンなんだよなぁ

2000年代初頭、ガソリン価格は100円前後で推移していたことや、地球温暖化に対する世論がそこまで高くなかったこともあり、クルマの燃費性能はそこそこでも許されていた感があります。今でこそEVやHEVなどの電動車が主流となりましたが、当時はまだ『エンジン!』全盛。でも燃費一辺倒のエンジンではなく、まだまだパワー・トルク性能が重要だったのではないでしょうか。

例に漏れず、アコードワゴンに搭載されたエンジンも燃費重視型ではなくパワー・トルク性能が重視されていました。新開発K24Aエンジンは、トルク感、パワー感ともに高い次元を持っており、ぶん回すには持ってこいの仕立て。ハイオクガソリン指定のハイパワー版K24Aは2.4L直列4気筒DOHC。お馴染みの可変バルブリフト機構であるVTECに加え、吸気バルブタイミングを可変させるVTCを搭載した新設計エンジンでした。高出力・高トルク性能と燃費・排ガス性能を両立するという触れ込みで、最高出力は200ps/6,800rpm、最大トルクは228Nm/4,500rpmというスペックを誇ります。

今や同じ排気量でより燃費が良いエンジンは多数存在しますが、ホンダの中でも「名機」として評判のK型エンジンはそのサウンドや吹け上がり方がとても快活なのが他との違い。結局はスポーティなエンジンであることには疑いがありません。ただし重視されたはずの燃費性能は向上を果たしたとは言いづらく、高速走行ですら10km/Lを超えるシチュエーションがほとんどありません。その上、ハイオクガソリン指定エンジンのためガソリン代が高騰し続ける現代では非常に財布が傷むクルマでもあります・・・。

それに組み合わされるトランスミッションは、当時はまだ珍しかった5速AT。このミッションはホンダ内製のもの。DBW協調制御やシフトホールド制御などが組み込まれていますが、乗った感じは変速がルーズに感じる場面はなく、普遍性の高いミッションです。ちなみに重量的に軽いセダンと重いワゴン、どちらも全く同じギアレシオが採用されており、5段AT搭載に伴い2〜4速をクロスレシオ化されているとのこと。ただ、乗り手によってはゼロからの加速時の飛び出しが意図するものより強く感じるようで、ヨメ氏曰く『なんかいきなり唐突に加速するクルマ』だそうで。

当時のクルマとしてはハンドリング性能が突出している

ACCORD/ACCORD WAGON

もうひとつ特筆すべきは、ハンドリング性能がかなり締め上げられている点。比較的ハーシュネスを車内に伝えるほうの足回りになっています。お陰で、峠道のようなワインディングを走らせると、3ナンバーのワゴン車とは思えぬ身のこなし。国産車にしては電動パワステの設えもしっかりめ。そのため、ワインディングロードをかっ飛ばして乗るには持ってこいの性格。その点は平均巡航速度の高いヨーロッパを意識したのかなぁと思わされる部分です。

一方で、速度域の遅い街中におけるコンフォートさは次第点という感じで、当たりこそ柔らかいものの悪路では上屋がそれなりに揺すられ感が出てしまい快適とは言いがたい(言い換えれば、どこに焦点絞って開発したんだ?と思ってしまう)仕上がりと言えます。なんとなく、ニュルを模したとされる鷹栖のテストコースで攻めまくったんだろうか?と思うデキに感じますけど(笑

後期モデルではType−Sが設定されましたが、こちらはヨーロッパ仕様の強化ブッシュ・ダンパー・スプリングが奢られています。どうせノーマル自体ハードなのであれば、個人的にはヨーロッパ仕様の足回りのほうがが魅力的なんですけど・・・乗ったことないんだよなぁ。今でもパーツ購入できるのであれば、そっくり変えてしまいたいところです。

ボディがしっかりしています

昭和末期から平成初期のホンダ車は「ボディが弱い」とよく言われていましたが、このアコードについてはかなりしっかりと剛性を作り込まれた印象があります。このガッチリ感はヨーロッパ車にも引けを取らないものがあり、後に購入したVW Passatと比べても明確に落ちるというものではありませんでした。

ワゴンモデルについては、大きな開口部となるテールゲート周辺の剛性を高めたり、燃料タンク形状を工夫しリアフレームメンバーを通すなどの造りを行うことで、ワゴンであってもしっかりとしたボディに仕上げたとあります。確かに、走らせるとワゴンモデルであることを忘れてしまう仕上がりですし、未だにボディがヤレた感がありません。

その上、空力性能を高めたと言われるボディ形状も静粛性が高め。ワゴンボディであれば必然的に空力的には不利なはずなのですが、かなり静かな部類に思います。そのため、タイヤも静粛性の高い良質なタイヤを選びたいところですが…現在我が家のアコードワゴンはPirelliの安~いやつ。かなり残念。次はMICHELIN Primacy希望。

2000年当時のインテリアとしては良い部類?

後期型24EL

ホンダ車のシートについて、今まで『良い出来!』と感動するレベルのシートはお目に掛かったことがありません。アコードと同じ時期に販売されていた初代ストリーム(これも我が家で所有)に至っては、クルマそのものが乗用車ライクなスポーティミニバンを彷彿としていたことから、バケットタイプでやたらとカタいシートでした。で、アコードはどうか?というと、まずまずというレベルでした。ランバーサポートが用意されている点は長距離移動を考慮したのだと思いますが、どうも中途半端な仕上がり。安楽でもなければホールド性のよいスポーツシートでもありません。

ワゴンの後部座席については、荷室が完全にフラットになる仕組みが用意されています。使い勝手だけ言えば、操作レバーを倒すと座面が持ち上がり→ヘッドレストが倒れるというギミックを持っています。ですがこの代償?として、ヘッドレストや座面がとても薄っぺらいものになっており、お世辞にも安全にゆったり座るためのシートではないのがイマイチなポイントです。確かに畳むのはとてもラクなんですけど、そこまでフラットに拘る必要があったんでしょうかね・・・?

後期型TypeS

ダッシュ周りやインテリアの設えについては・・・まぁ当時のレベルとしてはまずまずのデキなのではと思います。味気ない造形とマテリアルなのは当時のレベルを考えれば仕方ありません。なお、操作系は扱いやすい位置に集約されており、大きな不満はありません。

ですが、時代の流れで困る点としては当時はまだ珍しかった専用品ナビゲーションシステムが長寿命化のアシを引っ張ります。このナビですが、エアコン制御機能が統合されてしまっているため、社外品への交換不可。これはナビを装備しないモデルであっても同様で、ヘッドユニット部とエアコン操作部が一体化されているため、社外ナビを装着することができません。唯一、センターコンソール奥のポケット部に2DINサイズの機器が収まるスペースがある(※ナビ装着車は1DIN分サイズがある)ので、ここにナビをインストールすることは可能ですが、あまりに下方に存在するため実用にならない結果になってしまいます。

純正ナビについては、前期がDVD型・後期がHDD型となっていますが既に両方とも地図更新サービスが終了。そのため解決策としてはオンダッシュ型PNDを装着するしか方法がありません。また、純正ナビ自体がBluetoothやUSBなどの現代的な外部入力手段を持っていない(AUXのみ、CDチェンジャー端子から入力する方法あり)というのも、このクルマを時代遅れにしてしまう要因かもしれません。

また、メーター内部にオンボード系の表示機能が存在しておらず、燃費計や航続可能距離などの情報はナビゲーションを装備しないと確認できないのも現代的じゃありません。仮にナビゲーション上から確認する場合も、2段階の操作が必要。当時はそこまで重視されていなかったこともありますが、かなり物足りない部分です。

先進装備はいっぱいあったんだけど・・・

これがあるとないとでは大違い・・・
カメラとミリ波レーダーを用いる点では現代と一緒

これは我が家で購入したアコードワゴンに起因する「残念ポイント」なのですが、現代レベルで見ると安全装備があまり充実していません。まず残念なポイントが、サイド・カーテンエアバッグとリアシート中央のヘッドレストがセットオプションとなっていた点。お陰(?)で市中に流通する中古車のほとんどが、非装備車両がほとんどということです。当然ながらヨーロッパ仕様は標準装備されていたわけですから、まだまだ当時の日本仕様に対する考え方が中途半端だったように思います。ちなみにオプション価格は8万円。スタート価格を下げたい販売サイドの都合なんでしょうけど・・・。

また、今や軽自動車にすら装備されているACCやLKAS(ホンダIHCCシステム)もオプションだった点。当時は『先進支援技術』という触れ込みだったため致し方ないところなのですが、2002年当時はお役所側も自動ブレーキに関して及び腰だったこともあり装着車はほとんど見当たらず。35万円というオプション価格も、なかなかのハードルだったのかもしれません。

どちらも現代のクルマでは当たり前の装備なので、買った個体に付いていれば良かったのになぁとすごく後悔しています。その他、パワーテールゲート、カード型スマートキーなど、これまた現代らしい機構が色々と奢られています。

アコードワゴン後継車を考察する

とまぁ…どこに需要があるかさっぱり判らない7代目アコード愛を語っておりますけど、実は明確に困った問題があります。それは『代わりになるクルマがほとんど存在しない』ということ。実は、当時購入したアコードは売却せず未だに我が実家のアシとして活躍しつづけています。

この個体は2004年式で車齢17年。だいぶ古いクルマになってしまいました。総走行距離こそ10万キロを突破していないものの、経年劣化により随所がくたびれてきているのが実情。そろそろ潮時か?とも思うのですが、エンジンもボディもしっかり造り込まれている1台なだけにこのまま廃車にするのはもったいない感があります。ですが、冒頭のとおり『代わりになるクルマがない』ことに困っているのです。我が家はアコード好きの前に「ホンダ好き」の家系ですから、次もホンダ車がいいなぁと考えるわけですけど、今のホンダにはもうその気持ちの受け皿となるクルマが存在していないのです。

8代目アコードツアラー

まず、直系の後継車である8代目アコードツアラーはどうでしょうか。

8代目モデルは2008年にデビュー。ただし内容としては7代目アコードを無駄にデカくしたという印象で、これが本当にアコードを名乗るのか?と思わされるものでした。実は7代目と8代目アコードは同じ開発責任者が担当したそうなのですが、であれば『どうしてこうなっちゃったんだ?』と疑問符しかつかないのです。

特段新しい技術搭載こそありませんでしたが、ボディストラクチャーや足回り構造のブラッシュアップ、サイドエアバッグやVSA、通信機能付きナビゲーションの全グレード標準装備など、クルマそのものの強化が行われたのは評価すべきポイント。ですが価格も大幅にアップし上位グレードは400万円を大幅に超えてしまいました。当時、国産・輸入問わずクルマの価格がじわじわと上昇し始めた頃ではあったものの、一気にプライスを上昇させた結果、国内のアコード販売は完全に失速。アコードはアメリカとヨーロッパがメインで、台数が稼げない日本は後回し感が強く出てきたのもこの頃から。

価格帯が上がった要因としては、レクサスの日本導入に対抗しホンダもアキュラブランドの日本導入を見据えていたことも関係しているでしょう。当初計画では、北米アコードをそのまま日本でも「アコード」として販売し、7代目から続くヨーロッパメインのアコードを「アキュラTSX」として販売する予定でした。

Acura版はグリルが違うだけですが・・・

しかし、リーマンショックによる世界的不況が影響し、アキュラ日本導入がキャンセル。そのため、北米アコードは先代同様に「インスパイア」を名乗って販売されることに。もしも当初計画どおりであれば、インスパイアよりもTSX=8代目アコードが高いプライスだったとしても異論は出なかったかもしれませんけど…アキュラ化しなくて正解でしたね。。。

アコードオーナーの代替が進まず、ライバルに比較しても高価格だったためセールスが伸びない実情を鑑み、モデルライフ途中に2Lエンジンを搭載した廉価グレードを追加しましたが時既に遅し。モデルライフを通して鳴かず飛ばずな結果に。一方、アキュラのお膝元・アメリカでも久々のステーションワゴンモデルとしてTSXスポーツワゴンが販売されましたが、こちらも思ったような結果が出ずに販売終了。ヨーロッパでは前述のとおり商品力の高いライバルに完敗。その結果、欧州アコード販売終了+日本仕様も9代目からは北米アコードに一本化。そのあおりでワゴンモデルは廃止されてしまいました。

ちなみに、8代目の中古車は当時の新車価格からだいぶ値落ちし販売されています。ですが、わざわざ7代目から乗り換えるべきというほどの利点が見いだせないので、食指が動きません…。

ホンダ・ジェイドという変異種

その後、ホンダからは旧アコードワゴンにディメンションが似た車が登場します。それが、ホンダ・ジェイドです。成り立ちはアコード系ではありませんが、車体サイズやコンセプトはアコードワゴンに3列目をぶっ込みました!といったもの。このクルマは中国市場を見据えて開発されたもので、それまでのストリームとオデッセイの中間を埋めるクルマでもありました。

個人的にはかなり興味深い1台だったのですが、コンセプトが既存カテゴリーにハマりづらいクルマの常で、ミニバンとして考えると3列目の環境が劣悪で使い勝手がよろしくないという中途半端さと、1.5Lエンジン搭載車の割に販売価格が高かったため販売が振るわず、起爆剤としてマイナーチェンジでRSグレードが追加されるも、結果ひっそりとディスコン。走行性能はそれなりに良かったようですが…。

もう新車で買えるホンダのワゴン車はこれしか残っていない!

で、現在。新車で購入可能なホンダ製ステーションワゴンは「シャトル」しか残されていません。シャトルは先代フィットをベースとした5ナンバーサイズのワゴン車。フロント周りとCピラーより後ろは独自のデザインですが、エンジン・パワートレインや内装はほぼベースとなったフィットと同様の仕上がりになっています。アコードと比較すると、車格的には2段階も落ちることになります。

さすがにBセグ車ですから、サイズ的にはかなり小さくなりますし、ベースのフィットもよく出来ているとはいえ、17年前のDセグメント車を超える上質感を有しているほどではありません。ワゴン車需要がなくなってしまった現在においては、これだけ用意されているだけ「マシ」と考えたほうが良いのでしょうけど、さすがにこれはアコードワゴンの代わりになるクルマではありません。

もう、7代目アコードに変わるクルマは存在しないのか?

大きすぎるDセグメントより、大型化してきたCセグメントがマッチする?

Dセグメントの大型化が進んでいる、というのは前述のとおりですが、実はその下の化カテゴリであるCセグメントも近年大型化しています。例えばホンダであれば、アコードの下位モデルであるシビックが、既に7代目アコードより遙かに大きいサイズに成長。車名さえ気にしなければ、クラスダウンしてもしょんぼりすることはありません。(ただ、シビックにはワゴンモデルが用意されていませんが…)

同じ潮流は海外勢も同様。Cセグメントの絶対王者であるVolkswagen Golfも8世代目になりサイズアップ。全幅で言えば旧Dセグメントよりも十分幅広くなってきました。参考までに、欧州Cセグのステーションワゴンの代表例を並べてみると↓こんな感じ。

車名7代目ワゴン
24T
シビック
1.5EX
Golf Variant
eTSIアクティブ
308SW
GT BlueHDi
Megane ST
インテンス
全長4,7504,5504,6404,6004,640
全幅1,7601,8001,7901,8101,820
全高1,4901,4201,4901,4701,500
ホイールベース2,7202,7402,6702,7302,710
車重1,5301,3701,3601,4101,390

こうして見てみると、十分アコードワゴンの代わりになる車格を有していることがわかります。全長こそアコードワゴンが一番長いですが、ホイールベースは現行Cセグとほぼ一緒。それなのに車両重量が軽く作られているのは技術の進歩ですね。重量のあるディーゼルエンジンを搭載した308SWですら、FF仕様のアコードより軽量というのも驚き。

ちなみに荷室容量で見ても、アコードワゴンが576Lに対し、Golfが611L、308SWが610Lとなり全く劣らないどころかCセグ車のほうが大きいという結果に。サイズで7代目アコードワゴンの後釜を考えるとすれば、欧州Cセグのステーションワゴン車が一番マッチしていると判断できます。

後はハイパワーなK24Aと同じ動力性能を有するクルマがあるか?という点ですが、そもそも世間の流れが小排気量ガソリンターボエンジンか、ディーゼルが主流の現在。最高出力の点で超えるモデルはありません。ですがトルクではアコードと同等かそれ以上の性能を有していますので、よっぽど飛ばさない限り不満に思うことはないでしょう。もっとも、性能減をもって余りあるほど燃費性能が伸びてますから、何も問題ないですね。

ちなみに、ヨーロッパでもDセグメントステーションワゴンは減少傾向

一方で、アコードが属していた前輪駆動Dセグメントについてはヨーロッパでもモデル減少傾向にあります。まず、優れたハンドリングで評判のFord Mondeoが2022年にモデル廃止。GM時代に開発されたOpel InsigniaについてもStellantis時代では後継モデルの予定はなく、このままモデルチェンジされずに廃止されるとの話。もっとも、クラストップのVolkswagen Passatですら、現行モデルを最後に廃止という噂が流れるぐらい(ワゴンモデルだけ残るという噂も)

その理由として、Dセグメント車の主流が後輪駆動ベースのプレミアムDセグメントに需要が集中している点や、そもそもの需要がSUVモデルに移行している点、そしてあまり台数が稼げないカテゴリへの投資よりもEVシフトへ資源集中しているという点の3点があります。VWですら、EV専門のID.シリーズを中心に据える向きですから、あながちPassatを廃止するのもあり得る話かもしれません。

オマケ:久々に新しい靴を履かせてあげました

購入当初。当然綺麗。
2022年現在。ボロボロ。
塗装剥がれ、割れ多数。バンパー自体はホンダアクセス純正のバンパーエアロ。もう手に入らないはずなので補修しかなし。
前期型の宿命のようです…
テールもこんな状態。バックカメラもセンサーもないので…

さて、前述のとおり未だに実家のアシとして活躍しているアコードワゴン。2003年式の個体を中古で購入したのが2011年。R52よりもご老体の1台です。ボディは鉄粉まみれ、Frバンパーは傷だらけ、ヘッドライトはハードコート剥がれて残念な様相。あまり距離を乗らないということもあり、現状の総走行距離は9.9万km。購入直後は2.5万kmでしたから、12年で約7.5万kmはあまり乗っていないほうですね。

インナーフェンダー外れてる 笑
ゴムカチカチ。完全賞味期限切れ。

で、あんまり乗らないのでタイヤも減らない・・・ということもあり、これまで装着していたタイヤは前述のとおりPirelliの安〜いやつ(第1世代POWERGY)。コレいつ買ったっけ?と記憶を辿るも思い出せず、タイヤ製造年月表示を見て驚く。2016年23週。うげ!もうだいぶ経ってる・・・。乗ると明らかにタイヤが死んでいて、とにかく真っ直ぐ走れません。というかよくこんな状態で乗ってたなぁ。

と、いうことでいい加減タイヤを交換です。あまり距離乗らない&あと2年で入れ替え?という事情もあり新品はもったいないという現オーナーの声から、先日のF60と同じくヤフオクにて中古タイヤを調達。で、銘柄は↓コレにしました

ボンジュー

あんたも好きねー!またMICHELIN Primacy4です(笑)2020年50週(=12月)製造で残溝もたっぷり。Primacy4の同サイズにはバリエーションが複数あり、その数はなんと7つ!今回購入した個体はドイツ製で91W仕様ですが、同じ91Wにはアジア製の「ST」も存在。両者とも日本のタイヤラベリング制度による表示があり、無印はA/b、STはA/a、となっています。STの方がウェット能力が高められたものになっているのはPrimacy 3の時と一緒のようです。他にはRenault承認・Citroen承認・BMW承認もあり、細かく調べないとさっぱりわからないレベル。

非STが新品の半額程度で購入できたのでかなり良い買い物ができたかな。500kmを超えるような長距離は年に数回しか乗らないことを考えるとスタンダード帯のEnergy Saver4もいいかな?と思ったのですが、結果的にコンフォート性が高いであろうPrimacy4をチョイスしました。私が乗り回す前提でクルマのキャラクター的にはPilot Sport4でもいいかなぁという気もします。

サクッと装着完了。F60と別の業者で組み込みしてもらいましたが、こっちはバランスウェイト多め…。

肝心のタイヤ感想ですが、従前の状態があまりにアレなので全域で改善されました(笑)POWERGYの状態で少し走り回りましたけど、アライメントめちゃくちゃになってんのか?と思うレベルでしたから…。直進安定性もステアリングに対する反応も上々。音も不快な音域が抑え込まれており静かに感じます。前述のとおり、個人的にはPS4でもいいかなぁと感じるところですが普段乗りにはこれぐらいが扱いやすくていいかも。

これであと2年は戦えますね。でもホントは…ヘッドライトを綺麗にして、バンパー直して、足回りリフレッシュして、もう10万kmぐらい余裕でこなせるクルマに仕上げてあげたいんだけどなぁ。

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