社用車1号 F60 MINI Crossover COOPER SE ALL4が我が社にやって来て丸3年を迎えました。
購入時22,000kmだったオドメーターは3年で121,000kmに。1年目が36,000km、2年目が28,000km、3年目で35,000km走ったようです。この1年は社用車3号を増車したので少しはペースが落ちるかと思いきや、むしろ増えているのは『忙しい』ことの裏返しと思うことにしましょう(笑
3年経過した印象はどうだ?
さすがにこの走行距離ともなると、外装も傷が目立ってくるようになりました。バンパーやボンネットはチッピングの痕が多数。タッチペンを購入して補修すれば良いのでしょうが、面倒くさがってそのままにしています・・・。小まめに洗車しているので全体的には綺麗ですが、ゲート式洗車機しか使用しないのでだんだん洗車傷が目立ってきました。あとはステアリングの表皮が少し剥がれてきているぐらい。どれも致し方なしです。
感心するのが、これだけ乗っていてもシートにヤレを感じないことです。特段手の込んだ手入れをしている訳ではないのにシート表皮は劣化が少なくヒビ割れなどはほとんど起きていません。サイド部分がファブリック(スエード)仕様なのも擦れによる劣化が起きにくい構造で良いです。経年車ならではの劣化である内部クッションの痩せもありません。シートがヘタると途端に陳腐化しますから、耐久度が高いのはありがたい限りです。
ボディ・足回りの印象は3年前とあまり変わらず
走行に関する部分についても好調をキープ。ボディのヤレ感はほとんどなく、スレ・軋みに伴う騒音の増加をほとんど感じません。そろそろミシミシと音を立てても不思議ではない気がするのですが、こっちは距離より年数のほうが影響あるのでしょうか。足回りに関しても、多少のくたびれ感はあれど走行に支障が出るほどの劣化はなく、動作におや?っと思うこともありません。
ちなみに昨年秋、当社スタッフから『クルマの直進性が悪い気がする』という声が上がりました。具体的にはステアリング中立が安定せず、高速走行時にふらつくというものでした。当時私はオーリスをメインに乗っていたのでその変化(劣化?)に気がつかず。
参考にすべく新車のF60 SEに試乗しましたが、確かに多少の劣化はあれど大幅に劣っている印象は受けませんでした。仕方がないので、目に見えない部分がダメなのか?と思ってR52の足回りリフレッシュを行った整備工場に入庫し点検を行ったものの、やはり『何も問題ない』という結論でした。
ちなみに原因は車体側ではなく、スタッフのドライビングポジションの悪さ(背もたれの倒しすぎ)が大きな要因だったというオチでした・・・(笑
ただ、3年乗ってみての感想として・・・このモデルはもともと直進安定性がすこぶる良いクルマではないと思います。ビシッと真っ直ぐ走るという感覚が少し薄めで、わずかなふらつきを感じさせる場面が多いように思います。重心が高いことだけでなく、前輪・後輪駆動が小まめに切り替わる駆動系も要因に思います。ちなみに同じプラットフォームを採用するF39はビシッとまっすぐ走る感覚があるので、F60 SE特有の傾向なのでは?と思っています。
この直進安定性の微妙さに対処するためにはちゃんとステアリングを握って操作できる運転姿勢を取らないと『とにかく落ち着きのないクルマ』という印象に繋がると思います。前述のスタッフから挙がった声もこの性質に起因するものと思います。ついでに、履かせるタイヤも弱点をカバーできる銘柄が必須です。低転がりで直進安定性の薄い安タイヤを履かせるとあっという間にダメ車になると思います。
ハイブリッドシステムは未だ良好
さて、F60を中古購入した際に一番気になったバッテリーの経年劣化については、今現在目立って支障と感じることはありません。MINI NEXT案件の個体ですからバッテリー保証が付帯してますが、この感じだとそれにお世話になることはなさそう。今のところ電動パワートレイン関係でのエラー表示は一度もありません。
バッテリーの挙動についても、放電時のバッテリー残量推移は問題ありません。ただし充電時においては、以前よりも残量推移が早い=短時間で充電残量が増えることから、最大容量が減少気味なのかもしれません。ただ、実用面ではそこまで影響はなく、重いバッテリーを積んだHEV車と思って使っている身にとっては誤差の範囲内。耐久度は当初思っていたより大丈夫そうです。
マイナートラブルがほとんど起きない
もうひとつ驚くのがマイナートラブルがほとんどないこと。当社で購入してから発生したのはフォグランプ内の水滴発生とBピラーシール交換程度。ほとんど壊れません。そろそろあちこち壊れてくる頃かな?と思っていても、さっぱりその兆候がありません。
たまたま『当たり』を引いたようなものでしょうけど、三世代に渡ってMINIを乗り継いできた身としてはようやく安心して乗っていられるクルマになったんだなぁと思います。部品の耐久度も相当向上した印象もあり、このペースで20万kmは無理なく迎えられるような気がします。
入庫が遅れた1年定期点検
本来なら7月中に実施する1年定期点検ですが、あれやこれやと時期が延びてしまい・・・ようやく10月に入って実施となりました。今回はディーラーで作業を実施。これといって目立った不具合が起きないF60ですが、気になるのは新車から一度も交換していないブレーキパッドとローターの状態。そろそろ交換でもおかしくないような気が・・・。
オイル交換は前回と同じ銘柄で
特段処置が必要な事項はありませんでしたが、CBSがオイル交換タイミング告知をしていたため今回の点検時にオイル交換を実施しました。銘柄は前回と同じLL-17FE+です。ちなみに前回交換から15,000kmサイクルで交換でしたが、前回ほど交換前後の差が少なかったように思います。夏場の燃費もまずまず。このオイル、結構良い感じです。
ちなみに前回交換から半年経過し、社外品の17FE+承認オイルも流通するようになってきました。AmazonではMOTULとelfの2メーカー製品が販売中。1Lあたりの価格も純正品よりかなり安いので、今後はこれらを使用するかもしれません。
点検結果は思ったとおり
さて、点検結果は当初の予想どおりブレーキローター・パッドが交換時期を迎えていました。パッドの残量はフロント6.0mm、リア3.0mm。てっきりフロントから限界を迎えるか?と思いきや、現代のクルマは気がつかないレベルでDSCが姿勢制御を行う際にリアブレーキを使うことからリアのほうが先に減ることが多いそうです。なお、ディスクは使用限度まで残り0.5mm/0.6mmとのことですが、パッドと同時交換したほうが吉でしょう。
それにしても、12万キロオーバーでようやく交換ですから随分と長持ちしてくれたものです。長距離の高速移動が多いので減りは遅い乗り方と思いますが、それでもここまで無交換で来るとは思いもせずでした。
さて、今回の点検入庫時にはブレーキ交換を含めない見積書が発行されていたので、改めて点検終了時に渡された見積書を受領しました。その内容を見て驚愕。部品代・工賃含めて9万円オーバーです・・・。その中身を見ると・・・パッドが左右分で25,300円、ローターが1枚21,670円×2=43,340円、その他センサーやボルトなどを含めた部品代総額が74,338円という内容。工賃はまだしもパーツが高すぎます。
値上げばかりの時代とはいえ、さすがに想像の範疇を逸脱したプライス。こんなんじゃいくらオカネがあっても足りません。正規ディーラーさん、いつも大変お世話になっているのにごめんなさい。工賃は常識的な額なんですけど・・・。
背に腹は代えられないので、安く仕上げます
小規模零細企業の当社は今回もOEパーツに頼ります(笑)R52の足回りリフレッシュ以降、度々お世話になっている札幌近郊の整備工場へ入庫します。急ぎで見積依頼を行ったところ、正規ディーラー提示額で『前後とも』交換が可能な金額でした。
MEYLE製OEパーツであれば、同じ内容で23,210円で調達可能。純正品の半額以下です。さすがにここまで価格差があったら・・・こっちを選ぶかな。見積は前後交換の内容でしたが、フロントはまだ6mmあるので今回はリアのローター・パッド・センサーのみ交換依頼しました。
作業自体は1時間ちょっとで終了。綺麗な待合室でのんびりしているうちに終了です。交換後の印象は・・・特に何もありません(笑)作業に当たっては旧ローターの錆がけっこう凄くて大変だったとのこと。冬場は小まめに下回り洗っていますがそれでも錆びますからね・・・。新しいローターは防錆品なので効果のほどはいかに。
Hankook ventus V12 evo2その後
改めてわざわざ触れたいネタがもうひとつ。激安で購入したHankookタイヤが思いのほか良い感じなので改めてレビューします。失敗覚悟で購入したタイヤでしたが、装着直後に感じた良い印象は1.5万km走行した現在も変わらずそのまま。多少の性能劣化はあるだろうと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。
まず、購入直後の直進安定感やグリップ感などの印象については今もキープされています。強いていえばヘビーウェット時のグリップ感が少し落ちたかな?という感じがありますが、日常的な性能は全く問題ありません。ロードノイズ・操縦性・乗り心地も大きな変化はなくそのままです。
ライフは平均的
なお、消耗具合(残溝)は新品時にセンターで8mmだったのがF側で4.8mm前後、R側で5.5mmまで減っていました。4,500〜6,000kmで1mm程度減る計算ですから、耐摩耗性は平均的です。来シーズン履いて寿命ですかね。
個人的ベンチマーク・MICHELIN PRIMACY4と比較して
以前履いていたものの記憶+現在も履いているオーリスとアコードワゴンに履かせているPRIMACY4をベンチマークにして考えてみました。
- 静粛性:ほぼ同等、消耗具合によってはventusのほうが上?
- 直進安定性:PRIMACY4のほうが上、ventusは少し落ち着きに欠ける
- グリップ:ウェットはPRIMACY4が上、ドライは大きな差なし
静粛性は同等レベル。新品時の静粛性はPRIMACY4のほうが静かに思いますが、消耗が進んだ状態では同等ぐらいに思います。F60とオーリスのタイヤはだいたい同じぐらいの消耗度ですが、現状はventusのほうが静かな気がします。
直進安定性については、ステアリングの微少なチョロチョロをうまくいなしてくれるPRIMACY4のほうが上に思います。ventusもかなり良好なのですが、センターでの落ち着き感が少し劣る印象があります。起伏の多い路面状態に対するやり過ごしもPRIMACY4のほうが上。安心して走れるという点ではventusはあと一歩及びません。
最後にグリップ性能の面はPRIMACY4が上。ドライ・ウェット共に日常使いで求めるレベルは十二分に満たしていますが、ウェット時の安心感はPRIMACY4のほうが優れています。
と、トータルで見ればPRIMACY 4のほうが好みではあるものの、ventus V12 evo2が大きく劣る部分もありません。コストパフォーマンスを含めて考えればとても良く出来ており、本当に良い買い物でした。
これなら次もHankookでいいかな?と思っていますが、現在装着しているVentus V12 evo2は既に廃盤となっています。同じVentusシリーズの最新モデルであるS1 evo3は1本1万円前後で調達可能なようなので、次はこちらを試してみるかもしれません。
今回の代車は懐かしの・・・!
さて、ディーラー入庫時の密かな楽しみ?な代車シリーズ。今回は懐かしのR60でした。これについては別記事で。
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