ソフトトップが開くようになったら作業しよう・・・と思い長らく作業をしなかったポイントがもうひとつあります。それは燃料フィルターの交換です。みんカラ界隈では『パーツ価格の割に効果が高い』と評判のメンテナンスです。我が家のR52はあまり積極的にメンテナンスがされていたとは到底思えない車体状況でしたので、恐らくこの距離に達するまで一度も交換されたことがないのでは?と推察しています。
ちなみに交換前の燃費はそこまで悪くないかな?という印象。主に郊外+高速走行が主体ですが、15km/L程度は走るので比較的良い方と思っています。
交換作業はそこまで難しくないが・・・
作業自体はソフトトップを開けなくてもできるものですが、諸先輩方の作業記録を見る限り交換時にガソリン臭が漂うとのことだったので、全開状態で作業をしたかったというのがここまで寝かせた理由。あと、私の身体がデカいので屋根がないほうが作業しやすいという側面もあります(笑
購入したフィルター
OEM品が大量に出回っていますので、そちらを購入です。商品到着が早い業者から購入しました。
作業1:燃圧を下げる
まずは燃料フィルター交換時にガソリンが飛び散らないように、燃圧を下げる作業から。方法は2通りあり、ひとつは燃料ポンプのヒューズを抜いて=燃料供給できない状態にして下げる方法と、燃料デリバリーパイプのバルブから燃圧を下げる方法があります。今回は後者を選択して作業します。
COOPER Sの場合は先にインタークーラーを外す必要があるようですが、COOPERはインジェクションパイプカバーを外すだけ。ボンネットを開けて1分でバルブに到達できます。
デリバリーパイプの先端にある黒いキャップを外し、パイプ内部のブランジャーをマイナスドライバーで押すと勢いよくガソリンが噴き出してきます。結構な量が出てきてビックリ。やる前にウエスを大量に用意してこぼれないように作業します。
しばらくするとガソリンが出てこなくなりますので、これで燃圧下げは完了です。
作業2:リアシート座面取り外し・養生
燃圧を下げたあとはいよいよ燃料フィルターへアクセス。リアシート座面を取り外します。つい数日前に外したばかりなのでこちらはお手の物(笑)運転席後部にフィルターがあります。助手席側は燃料ポンプがあります。
作業3:燃料フィルターハウジングへのアクセス
この黒いフタを外すと燃料フィルターハウジングが現れますので、その前に室内を養生します。シートカーペット側だけやりましたが、フィルターハウジングを取り出すときにそれなりにガソリンがこぼれますので、気になる方は背もたれ側も養生しておくと良いかもしれません。
ちなみに燃料フィルターを外すと燃料タンク内部が現れますので、ガソリン残量は極力減らしておくことをオススメします。私の場合、作業後に近所のガソリンスタンドにぎりぎり行けるぐらいまで減らしておきました。さすがに満タンで作業する人はいないと思いますが・・・。
フタを外すと・・・うわ・・・汚い〜!まるで遺跡発掘の気分。長年の砂埃がしっかりと蓄積しています。エアダスターを用いて可能な限り綺麗にしていきます。
あらかた掃除が終わったら、燃料供給ラインを外します。この時点からガソリンが飛び散りますので注意しながら進めます。
ここから先の作業はこぼれる・揮発するガソリンとの戦いでほとんど写真を撮れる状態ではなかったので・・・みんなの神バイブルMOD MINIの動画を貼っておきます。フィルターの外し方はこの動画を参考に作業を行いました。ちなみに動画を参考に用意した工具は以下のとおりです。
- ガソリン携行缶→3Lのものを用意しましたが十分に余裕ありでした
- スポイト
- 貫通マイナスドライバー(大きいもの)
- 貫通ドライバーを叩くハンマー
- 大量のウエス
- シールリムーバー
これさえあれば大丈夫。全てアストロプロダクツで揃えました。
作業4:残ったガソリンの抽出
動画を参考に作業を進めます。貫通ドライバーとハンマーでスクリューキャップを外しますが、その前にキャップとボディ両方にマーキングをしておきます。これはキャップの締め方が緩くてもキツくてもダメだからだそう。
スクリューキャップを外し、フィルターキャップを外せばようやくフィルターとご対面です。フィルターはしっかりと填まっていますので、外す際にガソリンがドバッと溢れます。すぐにウエスで拭き取れるようにしておくと良いかもしれません。フィルターを外した後は↑上の写真のとおり。ドス黒いガソリンが大量に残っています。
作業5:旧フィルターの除去・新フィルターのセット
これが外したフィルター。やはり一度も交換されていない様子で、驚くほどに真っ黒でした。新しいフィルターを装着するにあたってはみんカラの諸先輩方の作業記録を参考に、なるべく作業しやすいコツを参考に作業しましたが、それでもけっこう力技でした(笑
作業6:ハウジング取付・燃料再供給後にエンジン始動
フィルターハウジングの上下、キャップ側の外周にOリングが装着されていますので、新しいフィルターに付属しているOリングと交換します。けっこうしっかりと装着されていますので、ここでシールリムーバーを活用します。
最後に、フィルターハウジングを元に戻す際にラバーシールをはめ込みます。これについても、燃料フィルターを戻す前に車体側にはめ込むのが手順とのこと。ただ、私の場合なかなか装着ができずここでちょっとだけ苦戦。結果、薄くワセリンを塗布してするっとはめ込みました。
組み上げ後はいきなりエンジンを掛けず、ACCとONを繰り返して燃料を再供給します。5回ほど繰り返しエンジンを始動すると1発でかかりました。これで作業は完了です。
交換後の印象は驚くほどに
作業後、ガソリン給油ついでに試走してみました。当初は燃料フィルターでそんなに変わるものなの?なんて思っていましたが、やってみるとまさかの効果てきめん。驚きました。
以前、イグニッションコイルとスパークプラグを交換した際にはアイドリングの安定感がかなり回復したのですが、燃料フィルターを交換することでさらに安定。それよりも効果を感じたのが、低負荷走行時の燃費が明らかに向上している点です。流量が増える=燃圧上がる=リッチになるのでむしろ燃費はそこまで良くならないと思っていましたが、そうではないんですね。
トルク感もわずかではありますが向上。パワー向上までは実感できませんが、この価格でこの効果はやって損はないメンテナンスでした。
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