楽しみにしていた新型スバル・レヴォーグ【前編】

レンタカー
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ここ最近、コロナ禍による移動制限によるレンタカー業界全体の冷え込みが続いているためか、新型車がレンタカーに供される場面がガラッと減り型落ちの車両がずっと使用されているといった場面が増えました。元の職場で契約していたニッポンレンタカーも、例年であれば5月の大型連休にあわせて新型車をバンバン導入するはずなのですが、今年はそういった報もなく・・・。

短時間で決められたコースしか走れないディーラー試乗とは異なり、よく走るシチュエーションで思う存分アレコレ試せる機会が減るのはちょっと残念だなぁと思っていたところ、ついにずっと待っていた1台がレンタカーデビュー。それが、昨年2代目に切り替わったスバル・レヴォーグです。

あまりに待望だったので、記述が超大作に(笑)2回に分けて書き留めていきます。

車名:スバル・レヴォーグ GT-EX
年式:2021年式(アプライドA)
エンジン:1.8L 4気筒DOHC直噴DITターボ水平対向エンジン(CB18)
駆動方式:AWD
ボディカラー:マグネタイトグレー・メタリック
主なオプション:なし
タイヤ:ヨコハマ BluEarth-GT AE51

いよいよ登場、期待の新型レヴォーグ

先代レヴォーグの登場は2014年。スバルの基幹車種であったレガシィが代を重ねるごとに大型化し、日本国内では大きすぎるクルマになってしまったことに対するアンサーとしてデビューした初代は、既に死にカテゴリーとなってしまったステーションワゴン車であるにも関わらず、好評を博しました。

それから6年。2020年10月に登場した2代目レヴォーグは、先に登場した5代目インプレッサ・フォレスターから採用された新世代プラットフォーム「スバル・グローバルプラットフォーム」と、自動運転技術を盛り込んだ「EyeSight X」が新規搭載された注目の1台。

2代目デビューから半年、いよいよレンタカーとして提供開始になったので、いち早く借りてみました。レンタカーとして用意されているのはGT EXグレード。ボトムグレードではありますが「EX」の名称が示すとおり、注目のEyeSight Xが搭載されたモデルとなります。

エンジン・パワートレイン

低回転域からトルク感があり、扱いやすさが増した感あり

燃費性能はちょっと残念。やっぱり欲しくなるハイパワー版エンジン

新開発1.8L直噴ターボエンジン

まずはエンジン・パワートレイン関係。先代は1.6Lと2.0L、2種類のエンジンが用意されていましたが、新型レヴォーグには新開発のCB18型エンジン1本の展開。スバルの新型エンジンは実に10年ぶりの完全新開発エンジンだそうです。まず、旧型を含めたスペックをおさらいしておきます。

エンジン型式CB16FB16FA20
種類水平対向4気筒
1.8L DOHC
デュアルAVCS
直噴ターボDIT
水平対向4気筒
1.6L DOHC
デュアルAVCS
直噴ターボDIT
水平対向4気筒
2.0L DOHC
デュアルAVCS
直噴ターボDIT
内径×行程80.6×88.078.8×82.086.0×86.0
圧縮比10.411.010.6
最高出力177ps/5,200-5,600170ps/4,800-5,600300ps/5,600
最大トルク300Nm/1,600-3,600250Nm/1,800-4,800400Nm/2,000-4,800
JC08燃費16.6km/h16.0km/L13.2km/L
燃料レギュラー仕様レギュラー仕様ハイオク仕様

こうスペックだけ並べて見てみると、排気量が増えた割に出力や燃費性能が大幅に向上していないように見えます。ですが1,600rpmから発揮される300Nm低回転域でのトルクが増えたことにより、今までのFB16よりも実用域で扱いやすいエンジンになったと言えます。

新型レヴォーグ[VN型]特集:その2 CB18型エンジンの技術詳細を徹底解説。 | スバルショップ三河安城 愛知県
スバルショップ三河安城の最新情報。新型レヴォーグ特集:その2 CB18型エンジンの技術詳細を徹底解説。

上記はスバルショップ三河安城のサイト記事。一般的な事項について詳しく解説されています。興味深いのが『ハイオク給油禁止』という内容。レギュラー給油禁止はよくありますが、ハイオクNGはとても珍しいのでは。

今回もいつもの高速道路+山岳路ルート走行でしたが、以前のFB16とは違い低回転域からしっかりトルク感のあるエンジンになっており、フィーリングは上々。一方、元気よくぶん回したところであまりパワーは感じません。エンジン音はかなり抑え込まれているようで、うるさいと感じることはありませんでした。なお、燃費については、1.6L直噴自然吸気エンジンを積んだインプレッサより少し落ちます。新型エンジンと聞いていろいろ期待したわけですが、15km/Lを超えることはありませんでした。ちなみに大人3名乗車だと11〜12km/Lまで落ちます。

冒頭に「ひとまず」と記したのは、今年デビュー予定の新型WRX S4に搭載されるであろう2.4L直噴ターボエンジンの存在。噂では先代FA20エンジンに匹敵するスペックになるとのこと。レヴォーグとWRXはベースが共通車種ですから、ハイパワー版にも期待が膨らみます。

新開発CVTのフィーリングは上々

以前のレヴォーグや現行インプレッサに乗ると、低速域でのスピードコントロールが苦手だなぁと思うことが多々ありました。低速域のトルク感が薄いため、そこをすっ飛ばして変速しているように感じると共に、トルクの薄さを補うためにガバッとスロットルを開くような動きをするため、スムーズに走らせられない感があったのですが、新型レヴォーグはその癖がかなり消えたように思います。ダイレクト感も以前より高く、レスポンスもあがったように感じます。ズルズルとエンジン回転だけ上がって速度がついてこない感もだいぶ減り、ダイレクト感は増したように思います。

ですが、ライバルが採用する多段ATも進歩がめざましく、まるでデュアルクラッチミッションか?と思うほどにスパスパと変速しダイレクト感の高いミッションも存在します。その点では、やっぱりCVTはなぁ、と思う場面があります。

足回り・ハンドリング

劇的に良くなった乗り心地、剛性感の高いボディ、スムーズなハンドリング

もうちょっと良いタイヤが欲しいかも

新型レヴォーグの足回りについては、STI Sportグレードには電子制御ダンパー、それ以外のグレードには通常のアブソーバーが搭載されている点が異なります。タイヤはGTグレードが17インチ、GT-HとSTI Sportグレードが18インチを搭載されています。

乗り心地は極めて良好

新型になっていちばん感心したのが、乗り心地の良さです。先代レヴォーグはデビュー直後のモデルがあまりに固いスプリングが搭載されておりGTツアラーとしては極めて快適性のないクルマで、その後年次改良がある度に乗り味が優しくなっていったわけですが、新型は極めてコンフォート性が高くSGPを採用するモデルの中でもいちばん良好でした。インプレッサやXVの場合、不整路での乗り心地はさほど悪くないのですが、高速域での大きな入力による突き上げが大きいのが不満でした。それがレヴォーグの場合、同じ道路でも常にしなやかで、不快感を感じる場面がほとんどありません。

それに加えて、ボディの頑丈さがより強く感じられます。前述のインプレッサもかなり頑丈なボディだなぁと感じるほどしっかり感があったのですが、レヴォーグはそれ以上にボディがしっかりしている感じを受けます。先代レヴォーグと乗り比べたらなおその差がわかるのでは?と思います。

ハンドリングは派手さがなく、極めてドライだけど

次にハンドリング性能。これについては派手さがなく実直にこなしてくれる感。ステアリングギア比はインプレッサ(13:1)ほどではないにせよ、かなりクイックな部類(13.5:1)に入ります。ですがインプレッサほどバッと切ったらスパッと頭が入る感ではなく、ニュートラルに旋回していく印象。スムーズさとレンポンシブはかなり良好に思います。

また、路面のうねりが大きめな峠道でハイペースで飛ばしても、車体と足回りの設えが良好なこともあり、グリップバランスがチョロチョロと動くような場面が皆無だったことも付け加えておきます。同じSGPを採用するインプレッサもなかなかでしたが、どのシチュエーションでも破綻しない走りっぷりはさすが上級モデルといったところ。

新型レヴォーグに全車標準装着、横浜ゴム スバルOE版「ブルーアースGT」の進化点
 スバルの最新ツーリングワゴンとして正式には10月15日登場する新型「レヴォーグ」。この新型レヴォーグには、標準装着のタイヤとして横浜ゴムの「BlueEarth-GT(ブルーアース・ジーティー) AE51」のOE(Original Equipment)版が選ばれている。一般にタイヤショップなどで販売されているタイヤを市...

タイヤについては、ヨコハマのBlueEarth−GT AE51が装着されています。一見『エコタイヤか?』と思いましたが、コンフォートタイヤの部類でしょうか。上記記事によると、レヴォーグOE用は剛性を高めたとありますが、確かに走らせてみるとタイヤのしっかり感を感じます。一方で、路面の荒れ具合に起因する微細な振動を感じる部分もタイヤのせいでしょうか。

ブレーキフィーリングは良い感じ

先日乗ったマツダ3のブレーキフィーリングの良さが感動的だったのを脳裏に思いながら、新型レヴォーグはどうか?と思うと、さすがにマツダ3ほどではありませんでしたが、踏力でコントロールしやすいほうのブレーキに思います。ストッピングパワーも十分ですし、かなり良心的な部類のブレーキだと思います。少なくとも、我が家のX2よりは良いブレーキフィールです。

エクステリア・インテリア

よく出来ているシート、適切なドライビングポジション

上質になったと思うがもう少し華が欲しいダッシュ周り

ほどよいサイズ感

全体的なフォルムは先代レヴォーグの流れを引き継いでいますが、全体的な造形がシャープになりました。このモデルから新デザインコンセプト「BOLDER」が採用された第一弾とのことですが、ヘッドライトやグリルの造形は慣れるまでちょっと時間がかかりそう。

ボディサイズについては、全長が旧型4,690→新型4,755mm、全幅が旧型1,780→新型1,795mm、全高は新旧変わらず1,500mmとなっており、少しだけ長くなりましたが大幅なサイズアップはしていません。日本で乗り回すにはこれぐらいのサイズがちょうどよく、扱いやすいクルマと言えるではないでしょうか。

旧型レヴォーグ STI Sport(後期モデル)
新型レヴォーグ

新旧レヴォーグを並べて見るの図。全体的なフォルムは同じ譜系を感じさせますが、細かなディティール、例えばフェンダーの処理やキャラクターラインの入り方も変わりました。先代は万人受けしやすいスタイルでしたが、新型は好みが分かれそう。

内装はやっぱりインプレッサ系統

旧型レヴォーグの内装は4代目インプレッサをベースとしたものでした。モデルライフ中盤で質感向上を果たすべく手が入りましたが、その時点で既にSGP採用の新型インプレッサが登場していたこともあり、長らく格下モデルのほうが内装の質感が高いというジレンマを抱え続けていました。今回の2代目は、インプレッサ・フォレスターのインテリアをベースとしながらも上位モデルにふさわしい内装に仕立て上げたという感じ。内装で目を引くのは、日本国内販売スバル車で初搭載となる通信機能を搭載したインフォテインメント機能を含めた大型ディスプレイでしょうか。

内装の質感ですが、インプレッサ・XV、フォレスターと比較するとダッシュボードミッド部の表皮巻が上級モデルらしい内装となっています。ですが欲を言えばもう少し素材の色と見た目が良ければ雰囲気がさらにグッとよくなりそうな気がします。なお、STI Sportグレードは各所にレッドのアクセントが取り入れられており、ちょっとだけ雰囲気が変わります。

現行XV
新型レヴォーグ

参考までに、現行XVと新型レヴォーグのインテリアを比較。レヴォーグは縦長の大型センターインフォメーションディスプレイが目立ちますが、ダッシュボードの上半分が新造形に。ですが骨格は一緒のようで左右に伸びるインパネ加色パネルの位置関係はそのまま。なお、センターコンソール部分は嵩上げされシフトノブの位置がXVよりハンドルよりになっています。

シートはフォレスターと同じ?

SGP兄弟のシートはどれも長時間乗っても疲れが少ない良心的な設計なのですが、新型レヴォーグも同様に長時間着座でも疲れにくいシートが奢られています。基本的な設計はインプレッサやフォレスターと一緒のように思いますが、サイドサポートが少しだけ大型化されているように思います。また、ドライビングポジションが良好なのもSGP兄弟の利点で、レヴォーグも同様に運転しやすいポジションが取れる点は引き継がれております。

現行フォレスター
新型レヴォーグ

参考までに現行フォレスターのシートと比較。シートバックの形状がかなり似ていますが、カタログにはホールド性を高めたスポーツシートとの表記があります。

後部座席は前後余裕あるけどちょっと狭い?

後席はこんな感じ。先代よりもホイールベースがわずかながら短縮されたようですが、縦方向に狭さを感じることはありません。ですが、横方向はわずかに狭めの印象。写真ではジュニアシートを載せて撮影していますが、シートベルトアンカーが完全にジュニアシートに引っかかってしまっています。ちなみにX2やF60ではこうならないのです。なお、シートバックはリクライン機能があり角度調節が可能です。

荷室はデカイです

ワゴン車ですから、積載性が気になるところ。ですが、いつも仕様する折りたたみコンテナの収まり具合でいえばかなり容量があります。荷室側からシートバックを倒す機能もついており、ワゴン車としての基本はしっかりと抑えられているという印象です。なお、電動テールゲートはGT-H以上のグレードに装備されるため、今回借りたGT EXには非装備でした。

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