もうすぐ車検なF60に起きた試練

MINI F60
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導入から3年は目立った不具合や故障もなく順調だった社用車1号F60。しかし4年目・10万kmを超えたあたりから随所に経年劣化が目立ってきました。

そして今年7月末にはいよいよ3回目の車検が控えています。走行距離は現時点(3年11ヶ月)で14万km。昨年より走行ペースが少し落ちたのはソフトトップが正常に動くようになったR52にちょこちょこ乗っているという理由もありますが、それと同時に少しずつF60に劣化を感じてきたので『少しペースを落としておきたい』と思ったのもひとつ。課題の先延ばしでしかないんですが 笑

そんな中、繁忙期のエンドが見え始めた5月頭の出来事。GW休暇に合わせてF60を1週間ほど稼働休止した後に起きた異変を発見します。

ダンパーからオイル漏れ!?

降雨でアスファルトが濡れているけど、一箇所だけおかしな様子が・・・

ふと地面にオイルリーク痕があることを発見。普段このスペースにはお漏らし上等なR52を停めており、小まめにリーク痕がないかをチェックする習慣があったため、すぐに気がつきました。そして漏らし主はF60で間違いありません。

リーク痕の位置はフロント助手席側。位置的にはエンジン周りからのオイルリークではないと思われたので、それ以外の何じかが漏れ出たんだろうなぁと想像。そう思いながらホイールハウス内部を覗き込むと・・・すぐに原因が判明しました。

しっかりとオイル滲み
ロアアームにも油染み。連休前にホイールハウス内を高圧洗車した後にこれですから、動いていないうちに随分漏れ出たようで・・・

ダンパーオイルが漏れ出していますね・・・。しかもジンワリ漏れているというより、一気にドバッと漏れた感がすごい。総走行距離14万kmを目前にして寿命を迎えたようです。オイル漏れは車検が通りませんから、交換整備必須となります。もっとも、オイル漏れの痕跡を綺麗に洗い落としてしまえば通っちゃうでしょうけど、この漏れっぷりはもう潮時です。

ちなみに他のダンパーは現状オイル漏れの痕跡はありませんでしたが、フロント運転席側が漏れ出すのは時間の問題でしょう。

ダンパー劣化は延長保証の対象になるのか?

いきなりオチに行きますが、このダンパーのオイル漏れについて正規ディーラーに照会してみると、予想外に『延長保証の対象に含まれる』という回答でした。前回、アッパーマウントからの異音発生に伴う保証修理に引き続き、こちらも対象になるとは思いもせず。もっともこちらも『対象にならないだろう』とアレコレ考えていたのですが、完全に拍子抜け。ダメ元で相談してみるもんです(笑

それにしても・・・走行距離無制限保証、恐るべし。決して安くないエクストラ払った甲斐がありすぎです。前回のアッパーマウントとこのダンパー交換だけでも十分に恩恵を受けました。入っていて良かったなぁ~!

さらに言えばオイル漏れを起こしたFr/LH側ダンパーのみ交換だろうと思っていたところ、Fr/RH側ダンパーも交換とのこと。これはディーラーが交渉を上手に進めてくれた結果なのかもしれませんが、こちらとしてはとてもありがたい結果になりました。(同時に・・・リアもタイミングよく漏れてくれないかなぁと思ってしまったのはナイショ 笑)

ただし、交換用ダンパーの在庫が国内・本国ともに欠品だったため作業は7月の車検入庫時となりました。

【ボツネタ】JCW足回り流用は可能か?

19インチでも乗り味が良いのがJCWらしい特徴

と、先にオチを出してしまいましたが、そもそも保証対応になるとはさっぱり思っていなかったので・・・事前に色々とリサーチしていました。ボツネタですが、以下にまとめておきます。

足回りリフレッシュに当たり考慮したいのが、リプレイスダンパーをどれにするか。まず順当に考えるのは純正パーツを調達することでしょう。調べてみると、純正ダンパーの新品価格はおおよそ5万円前後。昨今のBMW純正部品価格の値上げ影響もあるとは言え、高すぎない?と正直思ってしまいます。

そこで検討したいのが、状態の良い純正中古品の流用です。特に足回り交換ユーザーが多いと推察されるF60 JCWの新車外し品などはネットオークション等で格安調達が可能です。以前の記事でも触れたとおり、F60 JCWの乗り味は比較的良好で足回りの仕立てにあまり不満がないことから、流用出来るなら極めて有力な選択肢になります。

一方、F60 SEはリアにPHEV機構を搭載している関係から、重量が大きく異なるため、そのままJCW足回りを流用して良いのか?という疑問も残ります。車体重量や前後重量配分、PHEV機構搭載による仕様の違いなど考慮すべき点がどれだけあるか?という点を調べてみないと判断ができません。まず、スペックの違いを見てみましょう。

COOPER SE ALL4JCW ALL4COOPER SD ALL4
トレッド(前/後)1,563mm/1,565mm1,565mm/1,567mm1,563mm/1,565mm
車両重量1,770kg1,630kg1,630kg
前軸重量930kg950kg950kg
後軸重量840kg680kg680kg
最低地上高147mm165mm165mm
フロントアクスル高さ651mm651mm651mm
リアアクスル高さ646mm658mm658mm
トータルトー0° 12′ ±12′
0° 18′ ± 12’
0° 12′ ±12′
0° 18′ ± 12’
0° 12′ ±12′
0° 18′ ± 12’
トータルキャンバー– 43′ ± 30′
-1° 45′ ± 25’
– 43′ ± 30′
-1° 45′ ± 25’
– 43′ ± 30′
-1° 45′ ± 25’
いずれも発売直後の初期型の数値。JCWとSD4の重量データはMINIカスタマーインタラクションセンター調べ

判る範囲で数値データを並べてみました。案の定、SEとJCWの大きな違いは車体重量と前後重量バランスの2点です。リアアクスル近くにPHEV機構を搭載するSEは、他グレードよりも突出して後軸重量が重いのです。その差は何と160kg。成人男性2名+α程度の重量ですから、かなりの差です。もうひとつ大きな違いがあるのがリアアクスルの高さ。これはフェンダー下部からホイールリムの下端高さを測った数値(※規定値)ですが、SEのみ1cmほど低くなっています。

これに加えて各グレードのバネレートが判れば完璧なのですが、さすがにそこまでの情報は入手できませんでした。リア側の重量が増えた分と地上高の違いを何となく考えたら・・・もしかすると全グレード同じバネレートを採用しているのでは?と思ったのですが、どうもそうじゃないようで。

COOOER SE ALL4JCW ALL4COOPER SD ALL4
Frダンパー31316867245
31316867246
31316884961
31316884962
31316867213(spc)
31316867214(spc)
31316867211
31316867212
Frスプリング313368723393133687687631336876876(spc)
31336872339
Rrダンパー335268672493352688496033526888424(spc)
33526888423
Rrスプリング 335368667793353688494333536866775
※いずれも初期型の品番、スプリングについては一部品番が異なる可能性あり(詳細確認できず)

純正品のパーツナンバーを調べてみました。結果から言うと、グレードごとにダンパーは違う品番設定がされています。スプリングについてはFr側は2種類を使い分けている(コンフォート用とスポーツシャシー用)ようですが、リアは3種類の設定がある模様。COOPER SEとJCWが専用品のようですが、仕向け地や年式によって異なるようなので、確証が持てるデータが欲しいところです。

【ボツネタ】BILSTEIN B4という手もアリ

もうひとつの選択肢として、BILSTEIN製のOEダンパー(BILSTEIN B4)を使用する手もあります。R52でB4を装着しましたが、ネガティブな印象は皆無で価格も手頃なことから『これで十分』と思えるものでした。F60にも設定があり、価格も1~1.5万円前後。細かい拘りがなければこれ一択と言っても過言ではないでしょう。

興味深いのが、適合情報を確認すると、スタンダード仕様のリプレイスダンパーはFF/ALL4仕様問わず全て同じものが設定されていました。そう考えると、JCWダンパーを流用しても問題なさそうに思いますが・・・。

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